その方向を見ると3人掛けくらいのソファに、人が横たわり、気怠そうにじっとこちらを見ている…。 透けるような青み掛かった白い肌に、黒く艶やかな長い髪。凛とした瞳に、妖艶な朱の唇が印象的だった。 薄い身体に、赤地に大きな花模様の美しい着物を着崩し、鎖骨から肩までが露《あらわ》になっていた。 息を飲む美しさだった。 「と、智也くん、いるっっ…」 ボクは智也くんの袖を引っ張った。 智也くんが声を出す前に、人形のように整った顔立ちの少年が先に口を開いた。 「いらっしゃい…。ふーん、二人とも、いい男ね…」 声はどこか冷たく、値踏みをするように視線をゆっくり上から下にした。 そして、まるで無重力のようにふんわりと動き出し、影山さんの肩に後ろから抱きついた。 その人は小柄で、180cm以上ある影山さんにぶら下がっている。 「なーくんお帰り…。アタシを一人にするなんて酷いよぉ…」 急に目をくるりと潤ませ、甘く可愛い声色になった。 「一人って、ほんの数分だろう、涼《すず》」 2人は影山さんの肩越しの至近距離で話している。 「嫌なものはイヤ」 影山さんの顔をぐいっと掴み、食べてしまうかのようなねっとりした口づけをした。 ボクも智也くんもその熱い口づけを呆気にとられたまま見入ってしまった。 「あぁ、こら涼《すず》。人前で…」 影山さんは注意しつつも、愛おしそうに"すず"の頬を撫でた。 「…なかなかの強者出てきた
최신 업데이트 : 2026-08-29 더 보기