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9.どれだけ男好きなんだ?

ผู้เขียน: 専業プウタ
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-06-07 17:53:36

「全く何を考えているのですか、侯爵令嬢らしくない。国際問題になりますよ」

ライオットがバッサリ切った髪の毛先を撫でて来る。

周りを見渡すと人気のない庭園の外れまできたようだ。

妖しい光をはなつ王宮が少し小さく見える。

「ごめんなさい。感情的になってしまったわ」

素直に謝ると頭をポンポンとされた。

そんな事、誰かにされた事ないので気恥ずかしくなる。

「まあ、大丈夫だよ。何か言われたらお祝いに駆けつけたのに奇襲しされて人質にさせそうになり困惑していたのですわ、って言えばいいよ」

ライオットが彼らしくなく私の口真似をしながらおどけたように言うものだから、思わず私もくだけた返事をしてしまった。

「うん、わかった」

なぜだか彼の前にいると素の自分になってしまう。

完璧令嬢エレナとはかけ離れた姿を見せてしまっているようなのに、私の正体に疑問を感じないのだろうか。

6年程前までは頻繁に会っていたとメイから聞いた。

私が何かおかしな事をしても、それは6年の月日が経ったからだと思っているのだろうか。

まあ、婚約者乗り換えみたいな真似をしたエレナを憎むのは当たり前だし、憎まれ口を叩きながらも困った時には助けてくれる彼は優しい人なんだろう。

さすが、主人公だな、そんな事を思っていると自分でも場違いな発言をしていた。

「コットン令嬢とは長いんですか?」

鳩が豆鉄砲をくらったような彼の表情を見て私はおかしな質問をしたことに気が付いて気恥ずかしくなった。

「アランと侯爵令嬢よりは短いよ」

彼が少し意地悪そうな笑みを浮かべながら返してくる。

「優しくて、正義感に溢れて素敵な令嬢ですよね」

ヤキモチを焼いていると誤解されてはどうしよう。

言葉が明らかに脳を通過してない。これ以上は黙った方が良い。

「まあ、そうだな⋯⋯」

同意しただけなのに、彼が他の令嬢を誉めている事実に心臓が締め付けられる。

「2人ともとってもお似合いです。似たもの同士惹かれ合うのですね」

ライオットの表情が曇ったように感じた。

もしかして、似た者同士という意味が血筋の似た者同士という意味として捉えられたんじゃないだろうか。

「2人とも優しくて、正義感に溢れています。磁石のように惹かれあったんですね」

そう、私が言及したのは2人の人間性についてだ。

「磁石というなら、違う極同士で惹かれあうじゃないのか?」

気がつくと、またライオットは私の髪の毛先の方を撫でていた。

あまりの擽ったさに身をよじる。

この雰囲気はよろしくないわ、流れを変えよう。

「私の突拍子もない発言にも、いつも落ち着いていられるんですね。さすが皇子殿下ですわ」

自分でも思ってもない発言をしているのに、返答している彼は動揺したそぶりがない。

「驚くこと言うのは昔からだし、侯爵令嬢の行動も昔から不可解なものが多いからな」

少し困ったようにライオットが笑う。

「親を殺された子は殺した相手を殺しても良いのですよって言った時に次ぐ不思議な言動だったかなさっきのは」

一瞬にしてうるさかった心臓が氷ついた。

彼の親、おそらく踊り子の母親のことだろう。

(殺されたの? そしてエレナは殺人教唆をしようとした?)

「エレナ!」

振り向くとそこに、暗く沈んだ紫色の瞳をした少年アランがいた。

「兄上、エレナがお世話になったようで、ありがとうございます。彼女は長旅で疲れているようなので失礼します」

冷ややかさと威圧感を感じるその声は帝国の皇太子らしさはあったが、いつものアランの柔和な声とは違っていた。

今はアランのフォローをした方がよいと感じた私は、ライオットに挨拶をするとアランにエスコートされその場を去ろうとした。

しかし、それは場違いなあの男の叫びで叶わなかった。

「えれなー!好きだー!」

すごいわ。

三池、エスパル国王になって魔法が使えるようになったのね、場が凍りついたわよ。

らしくもなく現実逃避しかけたが、アランの怒りを隠しきれなくなった声に我に返った。

「エスパル国王、その髪はなんですか?」

エスパル国王の手には私がさっき切り落とした眩いばかりの金髪の髪が握られている。

(もしかして、アランは大好きなエレナの髪を切られたと思ってこんなに怒ってる? 早く弁解しないと⋯⋯)

「お客様にお似合いの髪型を提案しようと思いまして⋯⋯」

恐ろしいほどトンチンカンな回答をエスパル国王はしていた。

国王の仮装をした三池にしかもう見えない。

「一国の王ともあろう方に理容師のようなことをさせるとは、私の婚約者も恐縮しています。長旅で疲れも出ていますのでこれで失礼をさせて頂けますでしょうか?」

さすが、帝国の皇太子だ。動揺もせず涼しげな声で返す。

アランはぐいっと、私の肩を抱いてその場を去った。

身長差があるから、かなり厳しい体勢だし痛い。

「悪女だから、エレナ・アーデンは、クレオパトラみたいな悪女だからー!」

後ろからエスパル国王の叫びが聞こえる。

ライオットがどんな顔をしているのか確認したかったけれど、なぜだかできなかった。

「エスパル国王とは関わるな」

用意された部屋に入るなり珍しく強い命令口調でアランは話し出した。

「帝国とエスパル王国は戦争になる」

アランが沈んだ紫色の瞳をしながら続けた。

「その戦争はなんとか避けられませんか? エスパル国王と会談を設けませんか?」

「奇襲にあっただろう、話が通じる相手ではないというのが分からないのか?」

少しカチンときたバカにしているようなもの言い、こんな扱いされたのは初めてだ。

「エスパル国王はまっすぐな方です。話せば分かり合えるかと思いますが⋯⋯」

だって、正体は三池だ、ただのバカだ。

「まあ、独裁者だからまっすぐではあるだろうな。好みのタイプだったのか?」

さっきから、私は誰と話しをしているのだろう。

今まで私が知っていたアランとはかけ離れた言動の数々に絶句する。

「婚約者がいるのに、他の男を庭園に誘い出す尻軽な侯爵令嬢なんて聞いたことがない」

エスパル国王が私と同じ世界から憑依した人間だと説明した方が良いのだろうか。

私が口を開こうとするより、先にアランが怒鳴り声をあげた。

「しかも、他国の王だ。クレオパトラとはなんだ。2人で考えた暗号か何かか、そなたはエスパル王国のスパイか?」

一度落ち着かせないと私の言葉は届かないだろう。

「申し訳ございません。私が浅はかでした。」

屈辱だ、こんな小学生みたいな年下の子に頭を下げるなんて。

「しかも、兄上にも近づいているのか? どれだけ男好きなんだ?」

私を非難し続ける彼を止められる術が全く思いつかない。

こんなに叱責された経験がなく思考がどんどん停止していく、何かを言わなければ。

「ライオットは私を助けてくれただけで⋯⋯」

慌ててライオットのことをフォローをした。

「そなたが兄上を名前で呼ぶのを初めて聞いたよ」

私は俯き、黙った。

今は何も言わない方が良い。

私の頭が働いていないから、不用意な失言をしてしまいそうだ。

主人公だから、心の中でいつもそう呼んでいたからつい名前で呼んでしまった。

そんなくだらないミスをするなんて悔しい。

「エレナなら、絶対、そんなことをしない。エレナは絶対、兄上を選ばない」

少し泣きそうな叫びになってきたアランを私は思わず凝視する。

いつもアメジストのようにキラキラしている紫の瞳に一切の光がない。

「だって、兄上は皇帝になれない。エレナは絶対私を選ぶ」

どういう意味だろう、アランはずっとエレナは完璧だの誤解されやすいけど優しいだの誉めてきた。

それは、彼女の内面を賞賛する言葉だと思っていたのに。

しかし、今のアランの本音のような言動から察するとエレナは皇帝の妻になりたくて自分と一緒にいると認識しているように聞こえる。

私はようやく動き出した頭で考えを巡らせた。

それが、6年程、エレナと一緒にいて感じたアランの本音なのだろうか。

私が黙っていると、

「そなたが悪女というのだけはエスパル国王に同意するよ」

そんな捨て台詞を吐いて彼は部屋を出て行ってしまった。

こんな時こそ冷静にならないと、私は今ある情報を整理することにした。

彼を追いかけたところで今はプラスには働かない。

「クレオパトラ⋯⋯」

三池はなんとか私に原作の内容を伝えようとしたんだろう。

告白は余計だったけれど、もう会えないからかもと考えたのかもしれない。

私の予想が当たっていれば国王による独裁国家というのは対外的なエスパル王国の姿で、

実際はヴィラン公爵の傀儡政権なのではないだろうか。

現ヴィラン公爵が宰相の間に国王が3人変わっているのもおかしい。

扱いづらくなった国王を処分している可能性がある。

もし、国王に独裁者として権力があるなら、

三池は慌てて告白してくるような暴挙に出ないはず、

乙女のように思いを温めて、片思いも楽しめるタイプの男だ。

「駄犬だと思っていたけど、なかなか良いヒントをくれるじゃない」

つまり、ライオットを主人公としたこの物語の悪女はエレナ・アーデンだということだ。

エレナはマリーアントワネットのように時代に翻弄されるタイプではなく、目的のために周りを翻弄していくクレオパトラのような悪女だ。

自分とクリス・エスパルの魂が同じだから憑依したというようなことを言っていた。

私とエレナ・アーデンが似ているとも。

三池の仮定が正しいければ、原作などなくても私はこのあとの小説の内容が想像できる気ががした。

ずっと腑に落ちなかったことがある。

いくら血筋を重んじるとしてもエレナが6歳程年下の従兄弟のアランに乗り換えたこと。

婚約する予定だったライオットを捨てて乗り換えるということは、悪評もそれなりにたつ。

帝国の成人年齢が18歳であることを考えると、アランと結婚するのは6年後。

その頃エレナは24歳。

帝国の女性が成人してすぐに結婚することを考えると行き遅れだし、皇后になるのが目的だとしたらそんなに待てるだろうか。

私なら待てない。目的は最短で果たしたい。

ライオットとの婚約をし、アランを引きずり降ろすことを考えるだろう。

しかし、エレナはアランを選んだ。

皇后ではなく女帝になるためだ。

誰かの奥さんという職業に魅力を感じる女もいるかもしれないが、私には全くその感情が理解できなかった。

皇帝の妻など、何の魅力があるのか、私なら確実に自分が女帝になろうとする。

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