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壱 桜月夜に攫われた朝 + 9 +

ผู้เขียน: ささゆき細雪
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-04-24 17:41:01

 周囲を見渡せば、純白の八重桜が天空に届きそうなほどまで花枝を伸ばしている。

 朱華は真っ赤な袿を羽織った姿で、その中心に立っていた。

 ――が来たわ、娘が来たわ。

 これは夢だ。そうわかっているのに、朱華はいつも同じ言葉を空に向けて投げかけてしまう。

「そこにいるのは誰?」

 返事はない。

 けれど朱華の声に反応するように、白い桜の花枝は腕を伸ばすようにぐんぐんと拡がっていく。

 白い桜に覆われていた世界に、空色の雫が溶け込んでいく。

 太陽が顔を見せ、朱華の身体をひかりが貫く。

 熱さを感じないひかりは、そのまま四方へ散っていく。

 朱華の玉虫色の髪は深い緑色に煌めき、白き桜をも魅了する。

 すぐさま熱風が巻き起こり、白い桜は灼熱の空気に晒されその美しい姿を焼かれ、墨色の花びらが朱華の足元へ積もっていく。

 ゆうらり、と浮かび上がる人影は紅蓮の髪と紫苑色の瞳を持つ、見知らぬ男。常人とは異なる、猛々しい雰囲気を持った、それでいて神々しさを持つ美しい男。

「――我が名は茜桜」

 せんおう。

 唇が紡ぐ音は、懐かしさを彷彿させる。

 けれどその名を朱華は、知らない。

「ごめんなさい、わからないの」

 茜桜と名乗った男はそんな朱華を気にすることなく、天へ向けて手を翳す。

 呟かれたのは、神々とともに生きたカイムの民が使ったとされる|古《いにしえ》の言葉。

 いまとなっては神術を扱えるごく少数の人間しか使わなくなった|神謡《ユーカラ》の古語。

 朱華の亡き母が子守唄のように歌ってくれた、北の大地の神々の謡。その神謡自体はいまも息づいているが、母のように完璧に諳んじることのできた人間は、いまでは殆どいないはずだ。

 けれど、茜桜は容易く神謡を吟じ、術を使った。

 雪を呼ぶ呪文だった。

 たちまち桜は姿を消して、冷たい雪に包まれて
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