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第117話・夢とスキルと現実と

Author: 新矢識仁
last update publish date: 2026-08-24 05:19:03

「……確かに、お父さんは子供の頃、門番になりたかった」

 お父さんが遠い目をして呟いた。

「門番?」

「ああ。町を守る門番さんがカッコよく見えて、戦闘系のスキルを手に入れて、立派に町を守って見せると思ったものさ。スキルが「火種作り」で夢を諦めたよ。戦うスキルがなければ意味はないからね」

「でも、スキルなくても訓練すれば強くはなれるでしょ」

「スキルを持っている人には劣るからなあ」

「スキルないってだけで諦められる夢だった?」

 お父さんは難しい顔をして考え込んだ。

「……そうだね、諦めたくはなかった。だけど、お父さんの父さんに言われた。そんなスキルで何を守るんだってね。同じ訓練をしてもスキル持ちには敵わないんだから素直に諦めろと」

「でも、やりたいことがあるのにスキルのせいで出来なかったら腹立たない?」

「そりゃあ……」

 お父さんは少し考えこんで、そして息を吐いた。

「そうだね、火種作りで有利になる職種もほとんどなかったし……スキルレベルを上げて使えるようにするしかなくて……」

「楽しかった?」

「楽しいはずがない」

 溜息交じりのお父さん。

「やりたかったことじゃないし、未来も見
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