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第13話・目指すところ

Auteur: 新矢識仁
last update Date de publication: 2026-05-12 05:22:05

「ぼくは」

 考え考え、ぼくは言葉をつづる。

「このスキルだから担ぎ上げられた町長で、正直、みんなの為に何をしてあげられるか分からない」

 成人になったばかりのぼくの言葉を、ぼくよりずっと賢いだろうアパルさんとサージュさんが真剣に聞いている。

 だから、ぼくも真剣に答える。

「だけど、造りたい町は決まってる」

 ファーレさんもニコニコと笑いながらぼくの話を聞いている。

「スキルも、レベルも、関係ない。みんなが笑って過ごせる町」

「役立たずを受け入れるってことかい?」

「役立たずなんて、本当はいないと思う」

「ほう?」

「ミアスト町長はスキルがあいまいだったりレベルが低かったりすると町に相応しくないって追い出すけど、エアヴァクセンを追い出されて、盗賊団の人と出会って、ぼくは思った。スキルのレベルや種類で町民を決めるなんて、間違っているって。……スキルがなくたって、人はちゃんと作れるし耕せるし生きていける」

「一つの真理だ」

 サージュさんは呟いた。

「だが、今の社会はスキルで成り立ってる。町も組織も、生活すら」

「だったら、ぼくが変える」

 ちょっと喉が渇いていた。背中から汗が
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     で、ぼくがぼくらしくなくなるためにはどうすればいいかとなり。 髪や目、肌の色を変えればだいぶ印象も変わるのではないか、と言う案が出て。 呼ばれて出てきたクイネさん。「ゴメン、絵付しないって約束でグランディールに来てもらったのに……」「なに、この程度なら絵付と言うこともないですよ」 食堂も繁盛しているようで何よりな料理人元陶器絵付師は笑顔で応えた。「自分を助けてくれて夢までかなえてくれた町長には一生をかけても返しきれない恩義がありますから」「恩義に感じなくてもいいけど色を変えてくれるなら助かる」 栗色の髪に青い瞳。珍しい色ではないし珍しい組み合わせでもない。だけど、ミアストに今探し求めている元住人とバレてはいけない。 クイネのスキルは「絵付」。それを使って毛とかの色を変色させることも出来る。生き物にかける変色は一時的らしいけど、それでも一日二日は持つ。エアヴァクセンから両親を助けだすとき、連絡用にエキャルを白く染めて使ってた。それもクイネのおかげ。 クイネにそのことを説明すると、ふむ、と考え込む。「イメージが全然違えばいいんだな」「そう。今のぼくと連想がつかない程度に」「赤毛?」 クイネが案を出してくれる。「赤毛……?」「そう。インパクトのある色だから、元の色を連想できないだろう。ただ赤くするんじゃなくて、赤味を帯びた栗色。そうすれば町長も違和感を感じすぎることもないし元の色からは離れるから」「でも栗色と赤味を帯びた栗色じゃ、染めれば何とかならないか?」「だから眼」 クイネがニッと笑う。「眼だけは、スキル以外で変えることは出来ない。だから、瞳の色で印象を変える」「眼も赤とか?」「赤い瞳はあんまり聞かない。そこまで印象が強いと、それまでなぜ噂にも出なかったのか、と疑問が持たれてしまう」「青と違う色……で、青とは印象が全然違う色……」 ん~、とクイネは考えて。「緑色はどうだろう」「緑」 想像しても緑の目の自分が想像できない。……もっとも自分の顔をじっくり見る習慣なんてないから、自分の顔自体がそれほど想像できないんだけど。「緑は割といるようで実はそんな多くないんだ。赤毛に緑の瞳なら、今の町長とは結び付きにくいんじゃないかな」「んー……」 考え込むぼく。「どうした?」「……ん、いや、赤い髪に緑の目のぼくが思い

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  • Lv1・Maxからのまちづくり   第10話・町長と町名

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  • Lv1・Maxからのまちづくり   第8話・スキル学

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  • Lv1・Maxからのまちづくり   第7話・炎の舞

     盗賊団の皆さんが感動と号泣と荷運びを終えたところで、ぼくとアナイナがいる家にやってきた。 手に手に、焼けた魚だの炙った干し肉だの多分酒が入った壺だのを持っている。「……えーと?」「飲もう!」「えーと」 シエルさんの端的な言葉に悩んでしまったぼくに、ヒロント団長が笑いかけた。「儂らだけの町を造ってくれたお礼と、儂らのこれからを祝って、宴会をしようと言う話になった。主役は君だ。来てくれるかな?」「そ……」「喜んで!」 ぼくより先にアナイナが返事した。「アナイナ……」「こういう時はね、盛大にお祝いするのがいいの! みんなもそれを願ってるの! 何がどうあってもこの町を造ったお

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