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第588話

Author: ルーシー
この日は水曜日で、愛莉は幼稚園へ行く日だった。

愛莉は発熱していたこともあり、ここ数日は幼稚園を休んでいた。

智也は一階で朝刊を読み終えると、二階へ上がって玲奈の部屋のドアをノックした。

三回叩いたところで、手を止める。

部屋の中から、探るような玲奈の声がした。

「……誰?」

智也が答える。

「俺だ」

智也の声を聞くと、玲奈は眉を寄せて尋ねた。

「何か用?」

智也は言う。

「今日は愛莉を幼稚園に送る。

俺たちで一緒に行こう」

玲奈は少し考えてから、結局うなずいた。

「わかった」

智也はドアの外から言い添える。

「じゃあ、支度して。

宮下が朝食を作ってる」

玲奈は短く返した。

「うん」

智也が下に降りて間もなく、玲奈も一階へ下りてきた。

今日は薄いグレーのコートにジーンズ。

上は白いハイネックの体に沿うニットで、胸元にはニット用のネックレスを合わせている。

足元もコートと同系色の靴だった。

きちんと身支度をしている。

洗ったばかりの長い髪からは、ほのかなシャンプーの香りが漂い、通り過ぎるだけで淡い香りが残った。

顔には薄くファンデーショ
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