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ミシャの心〜2スイング

مؤلف: 空蝉ゆあん
last update تاريخ النشر: 2025-10-20 08:00:54

ミシャの心

ねぇ、あの時の事覚えてる?──

あたしは貴方の事が大嫌いだった。理由はどんくさいから。いつもあたしの後ろを追いかけてきては、転ぶの繰り返しで、何度振り返って、駆け寄ったか消してしまいたいくらい、心の中に想い出として残っている。

『嫌い』は『好き』の反対でありイコールなの。

いつの間にかそんな貴方の事を可愛いと感じるようになった。男の子らしくない貴方と触れ合う度に、優しさが満ちていく感覚がした。

心が満たされるって言うのかな?

あたしより年上の貴方の名前は『リオン』

年齢を重ねれば、重ねる程、彼は大人になり、たくましくもあり美しい男性へと変貌を遂げていく。あたしは昔と何も変わらない、悪く言えば変化がないのかもしれない。人の見方によれば『安心』に結び付くものかもしれない。

他の女性の影なんて、見えなかった。特別はあたしだけ。他の女
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  • シャンデリアの舞う海へ   3スウィブル〜最終話 本当の始まり

    3スウィブル ソッと触れた手から温もりが広がっていく。リオンとの関係性とはまた違った新鮮さを感じた。だけど、きっとこの予感は心の中から消してしまわないといけない。自分が苦しむ結果になると予感してる。 「ここまでくれば大丈夫でしょう」 口調が元に戻っている事に気が付いた。私はクロウを見つめると、悪戯な笑みでウィンクをする。二人の内緒だと言うサインでもあるようだ。どうにか察する事が出来た私は、ソッと手を離し、いつものシャデリーゼに戻った。 「それではご案内しますね、|シャデリーゼ《・・・・・・》様」 「はい」 私はここから歩いていく。勿論リオンの元へと満面の笑みで向き合う為に、だ。令嬢として、一人の女として歩いていく決意は出来ている。リオンの傍にミシャがいようと、そんな事なんて関係がなかった。 歩いていくと、皆様が待っていると言う部屋についた。緊張しながらもコンコンとノックをし、ドアを開ける。私がクロウと一緒に現れる事により、周りの視線が少し気になるけど、ここはひるんではいけない。 「──失礼します」 私の背中には見守るようにクロウがいる。私は真っすぐな瞳でリオンを見つめた。その横にはクベルト伯爵が驚いた表情でこちらを見ている。 「遅れて申し訳ありません」 私が一言添えると、我に返ったクベルト伯爵はいつもの表情を取り戻し、笑みで迎えてくれる。リオンは少し表情が曇っている様子だが、今の私には関係ない。視線を動かしてミシャがいるのか確認したのだが、そこに彼女はいなかった。 少し気が抜けそうになるが、まだ予断は許されない。もしかしたら遅れてくるかもしれないからだ。クロウが親戚なのだから、ミシャも来るに決まっている。私はそう判断していた。 彼女を見ていて分かる。リオンに対して愛情よりも恐ろしいものを抱いているのが。執着心に近い

  • シャンデリアの舞う海へ   運命〜2スウィブル

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    ミシャの心 ねぇ、あの時の事覚えてる?── あたしは貴方の事が大嫌いだった。理由はどんくさいから。いつもあたしの後ろを追いかけてきては、転ぶの繰り返しで、何度振り返って、駆け寄ったか消してしまいたいくらい、心の中に想い出として残っている。 『嫌い』は『好き』の反対でありイコールなの。 いつの間にかそんな貴方の事を可愛いと感じるようになった。男の子らしくない貴方と触れ合う度に、優しさが満ちていく感覚がした。 心が満たされるって言うのかな? あたしより年上の貴方の名前は『リオン』 年齢を重ねれば、重ねる程、彼は大人になり、たくましくもあり美しい男性へと変貌を遂げていく。あたしは昔と何も変わらない、悪く言えば変化がないのかもしれない。人の見方によれば『安心』に結び付くものかもしれない。 他の女性の影なんて、見えなかった。特別はあたしだけ。他の女性はあたしの立場を超える事なんてないと過信していた……今、考えると幼稚な考え方だったのかもしれない。 今のあたしはクロウの膝の上で眠っている。暴走なんてしたくなかった。迷惑かけたくなかったのに、どうしても止めれなかった。クロウはこんな情けないあたしでさえも受け入れてくれる人。私とは血が繋がっていない事も、幼少の頃、お父様とお母様の話を盗み聞きしていたあたしは、その事実を聞いて、泣きそうになったのを覚えている。 「……あたしは一人ぼっち」 両親もあたしと血の繋がりがない、身近な存在であたしの心を守ってくれているクロウでさえ、他人なのだから、ショックが隠せなかった。一人だけの空間に置き去りにされた感じに、絶望を感じてしまった。 「もう期待なんてしない」 そう決めていたはずなのに、リオンの存在があたしの心を癒したの。だから、もう一度『信じて』もいいかもしれないと、淡い気持ちを抱いていた。 あたしはクロウ

  • シャンデリアの舞う海へ   4シェイプ〜7シェイプ

    4シェイプ リオンの部屋で穏やかな時間を過ごす私達。この満たされた空間を邪魔する人なんて誰もいない。見つめ合う私達はゆっくりと微笑み合う。この世界に二人しかいないようにーー リオンの手が私の頬に触れようと手を伸ばしてくるーーひんやりとした感触を確かめるように瞳を揺らした。 彼の瞳は真剣な光を灯しながら訴えかけてくる。リオンが何を望み、語りかけているのかを理解した私は受け入れるように頷く。 「……分かっているわ」 覚悟は出来ている。男性の部屋に入る事の意味を理解している私は高鳴る心臓の音を抑えながら目を瞑った。 余裕があるように見えたリオンはただポーカーフェイスを演じているだけ。余裕があるように見えるが、全くない。感情が突き走って体がついていかない。早る気持ちを緩ませながら、私の唇へキスを落とした。 「……ん」 最初は壊れないように優しく、啄むようにキスをする。私の反応を確かめるように、次第に深く深く絡めていった。どこにも行き場のない熱をお互いの体温へ送りながら、息が高まっていく。 「はぁ……ん」 勝手に出てしまう声を止める術はなかった。私はその甘さに理性を壊され、自分を保つ事に必死になっている。これ以上されると壊れてしまうだろう。覚悟を決めていたはずなのに、経験した事のない感覚は知らない自分を見せようとしている。怖くなってしまった私は後ろへ逃げようとすると、リオンは私の後頭部に手を添え、逃さない。 私達は「恋人」と言う立場を捨て「婚約者」へとなった。 5シェイプ リオンが自分以外の女性を愛する所なんて見たくない、想像もしたくない。私の隣にはいつもリオンがいて、その横で笑っている自分がいて……クロウとクベルト伯爵は見守ってくれる。それがミシャの願いであり、夢だった。 リオンの顔が見たく鳴ったミシャはルンルン気分で彼の部屋へ行った。急に現れた自分の姿を見て、どんな表情をするのか、喜んでくれるのかドキドキしながらドアの隙間から様子を見ていた。 「……は?」 彼女の視界が捉えたのはリオンとダンスをしていた相手、あの時の女性がいた。どうして彼の部屋にいるのか分からない。二人は見せつけるように唇を重ねていく。見たくない現実を受け止める事が出来ないようだった。 「何よ……あれ」 隠れて見ている事も忘れて、静かに呆然と立ち尽くしている。その様子に

  • シャンデリアの舞う海へ   夢の中〜3シェイプ

    夢の中 クロウに見つめられながら寝ているミシャがいる。暴れ疲れたのか、泣きつかれたのか、両方が原因でスヤスヤと夢の中。そんな彼女の姿を見ているクロウはゆっくりとミシャに近づき、瞼にキスを落とす。 「寝ている時は可愛らしいのにな……」 切なそうに呟く、クロウの瞳は嫉妬の炎が揺れている。クロウとミシャは年が離れている。幼い頃に親が他界したミシャをクロウ家が養女として引き取ったのが出会いだった。 最初の頃はクロウにばかり甘えてくる可愛らしい女の子だった。しかし成長していくにつれて、年が近いリオンの事を意識

  • シャンデリアの舞う海へ   8カウント〜10カウント

    8カウント 私達が一緒にいる事なんて知らない彼女は、自室で寝転んでいた。ミシャの屋敷からリオンの屋敷へ行くのは近い。歩いていける距離だ。元々、幼馴染の二人は自然と遊ぶ事が多くなっていった。ミシャはリアンの二つ下になる。今年17でこれから女性としての魅力が増していく時期だろう。 「ねぇ、クロウ。凄く暇なんだけど遊びに行っちゃダメ?」 「リオンの所か?」 「うん。ダメかなぁ?」 クロウはミシャの様子を見る為に彼女の自室に訪れていた。ダンス会場での出来事をきっかけに自分がミシャを支えないと、と思う事が増え

  • シャンデリアの舞う海へ   4カウント〜7カウント

    4カウント あの時のダンス会場の時のドレスとは違う雰囲気のドレスを選ぶ事にした。色々試着したけれど、自分の好きな色でそろえるのって素敵だな、と思い、その提案に乗る事にした。私一人では決められなかったから、ルビーに相談していたのだけど、本当に助かったわ。 私は自分の好きな色の「ブルー」のドレスを試着し、鏡で確認してみる。濃いブルーとは違って、私が選んだのは淡いブルーだ。装飾も落ち着いているし、ドレスの裾の部分にバラの刺繍があしらわれている。 「素敵です「お嬢様」これならリオン様も喜ばれますね」 「そう

  • シャンデリアの舞う海へ   婚約の申し出〜3カウント

    婚約の申し出 リオンはどちらかと言うと分かりやすい挑発をするのに、クベルト伯爵はやんわりと日常の会話の中に混ぜ会話を作っていくタイプだ。そう考えたら経験が物語っている。 そこまで長い時間いた訳じゃないのに、緊張のせいで長く感じた。でも緊張はあったけど、疲れは感じない。クベルト伯爵が気を使ってくれたからだろう。そう考えたら、大人だなぁと思う。 リオンと比べるつもりはなかったけど、同じ顔をしているせいか少し比べてしまっている。リオンはリオンで、伯爵は伯爵なのに。そういう所、私って子供だな、って実感したりして。

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