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91. 制数

Auteur: Mr.Z
last update Date de publication: 2025-07-07 21:06:53

「⋯⋯なに、あれ?」

 歩道の途中、"巨大な七色蝶のようなドア"があった。

 避けて通ろうとすると、まるで通せんぼするようにドアが動き始めた。左に避ければ左に、右に避ければ右に、どこまでも邪魔してくる。

 このドアの前では、鎌を出そうとしても出せず、ズノウも使えないようになっている。一体何なのコレ⋯⋯?

『もしかして、"この窪み"にはめる物が必要なのかも』

「そんなゲームのイベントみたいな事、あります?」

『まぁ、このUnRule自体が元々ゲームだから』

「⋯⋯そうだった」

『2つ窪みがあるわね、"35"と"38"ってそれぞれ書いてあるわ』

 二人が会話する中、私は辺りを見回してみた。すると、1か所だけ渋谷ストリームのビル内へ入れる場所を発見した。

「あれ、ここだけ中へ入れるみたいです」

 二人を呼んで近付くと、"2"という数字が大きく浮かび上がった。さっきから、この謎の数字はなんなの⋯⋯?

「んー、さっきの"35と38"はたぶん、この渋谷ストリームの最上階が35階、渋谷サクラステージの渋谷タワー最上階が38階だから、それが関係してるとか⋯⋯。この"2"は入れる人数⋯⋯とか? なんか
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  • フォールン・イノベーション -2030-   101. 密会

    「あ、男子全員いる。おはよ」 男4人で朝食を取っていると、ユキを筆頭に女子たちが2階バイキングへと降りて来た。 ヒナとノノはまだ眠そうな顔をしている。「何食べてるの? それ」「ん、これは"赤毛和牛筋カレードーナッツ"」「え、めっちゃ美味しそう。私もそれ欲しいな」「んなら、これやるよ。来たら欲しがると思って、多めに取っといたから」「さっすがルイ。隣、座っていい?」「いいよ」 持っていったカレードーナッツ2個を半分ずつにし、4人でそれぞれシェアしているようだ。1個が結構大きいため、女子にはそれくらいの方がいいかもしれない。「ん~! こんな美味しいカレードーナッツ、食べた事無いわ!」「だろぉ!? これマジで最高だよなぁ!」「シンヤ君に言ってない」「は!? 朝からひどっ!?」 二人のやり取りに、アスタとカイが笑っている。 朝から騒がしいなこいつら。「シン君ってさ、新崎さんにそんな対応取られてるんだね」「んだよ、二人でそんな笑いやがって。ルイにはクソ甘々なくせに、俺にはいつもこうなんだよなぁ」「まぁ、ルイ君相手は仕方ないよ」「おいおい、あのアスタが諦めんのかぁ?」「だって、彼は"超宇宙人"だから、"蝶"だけに、ね」 ⋯⋯昨日の俺と同じ事言ってるぞ カレードーナッツを食べ終わった女子4人は、次のドーナツを取りに行った。ただニイナだけは、一瞬俺の方を向いてニヤりとした。 ⋯⋯あいつ、俺が逃げたから勝った気になってやがる バカラサバイバルで負けたのがよっぽど悔しかったらしい。 そんなに本気で勝負する必要あったか⋯⋯?「ニイナとなんかあった?」「いいや、バカラで遊んでただけ」「え、違法賭博?」「んなわけねぇだろ」「ルイ君がしてくれたら面白いんだけどなぁ」「お前弁護士やめろ」  俺とアスタの間に、シンヤが割り込んできた。「おい! 弁護士やめたら俺とAR部門プロやろうぜ! おめぇならすぐなれるからよぉ!」「それも面白そうだね」「そのプロを雇ってる"事務所の社長が俺"だろうが」「そうなんだよなぁ。このルイとかいう"一番終わってる野郎"がやってんだよ。こいつプロの大会で優勝しすぎて、今出禁扱いされてんだぜ」「ぷっ」 突然アスタが飲んでいた水を噴き出しそうになった。「きったねぇな、人の出禁で笑うんじゃねぇ」「アス

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     男湯から上がると、「あ、出てきました」「やっほー、ルイ兄」 いつの間にか、ニイナとノノもここに来ていた。女子4人でアイスを食べている。「ここのアイスドーナッツ、甘さ控えめでおいしいわ。男三人衆も食べる?」「せっかくだし、頂こうかな」「僕も貰います!」 ユキの誘いに、アスタとカイが釣られていく。「ルイは食べないの?」「さっき食べた分で腹いっぱいだわ」 俺は近くのマッサージチェアに座り、目を瞑ろうとすると、こそこそとノノが来た。「最後に会ったのって、10年前くらい? ルイ兄とユキ姉が小5で自分は小2、あの時は大きく見えたなぁ」「急に引っ越して行きやがって」「しょうがないじゃん~、急に離婚だのなんだのってさ、バカ親父に付いていく事になっちゃったもん」「すっげぇ嫌だよな、子供の時の離婚って。ある程度大きくなってくれば、それがなんでなのかは理解し始めるんだけど」「うん。その問題とユキ姉の口癖が重なってさ、反抗期の口の悪さヤバかった」「今は?」「⋯⋯また少し戻ってんだよね。ELに選ばれなくてさ、選ばれたヤツらは私たちを見下しているようで、クソ腹が立ってたから。だから自分がA.ELになれた時、やっと見返せるなってなった。まずは周りに舐められないようにしようって。でもそれ、ELのヤツらと同じような事しちゃってたんだなって、ユキ姉たちが来たおかげで気付けた」「ちゃんと気付けるなんて、大きくなったなぁ」「ん~、"胸の大きさ"はユキ姉といい勝負?」「"そこの大きさ"じゃねぇよ」「ちょっと揉んどく? 今ならバレないよ!」「ばーか、妹みたいなお前にそんな事できねぇよ」「(⋯⋯好きだったんだけどなぁ、ルイ兄の事)」「は!?」 あ、あいつ!? 耳元で囁いた後、ノノはあっちに行ってしまった。「もう1個食~べよ!」「それ、私が残してたのに!」「ユキ姉が遅いからだよ~!」 それからもノノは、ちらちらとジト目でこっちを見てきた。 昔のようにじゃれてきただけだと、自分に言い聞かせ、あえて視線をそらす。 こんな時は目を瞑ればいい、ノノは俺の慌てる素振りを見たいだけなんだ⋯⋯ しばらくして、金星ドーナッツ部屋へと戻って来た俺は、ベッドへと寝っ転がった。 やっと一人になれたぞ、人で玩具のように遊びやがって⋯⋯結局、ここが一番落ち着くな。 

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  • フォールン・イノベーション -2030-   97. 三人

    「なぁ、もうこのままでもいんじゃね?」「だな」 シンヤに返事すると、誰かの手が頭に触れた。目を開けると、俺の頭を撫でるユキが立っていた。隣に座るシンヤは、寝たまま"睡眠空旅"をまだ満喫している。「(⋯⋯何やってんだ)」「(そろそろご飯行きたいなーって)」 どんな呼びかけ方だよ、それ。他にも体験中の人がいるため、俺たちは小声で話す。ってか、今何時だ? ⋯⋯深夜の1時!? 時間を見ると、≪2030.09.27 AM 01:12≫になっていた。小一時間だけ体験してから飯に行こう思っていたら、ありえないくらい経っていた。 睡眠空旅、終わってんな⋯⋯やり始めたら時間が一瞬で溶けちまう。寝てるのに、空を飛んでる臨場感、いろんなゲームの先行体験、さらには周りを歩いてるだけでも様々な景色を楽しめる。 これが無料で出来るのはレベルが高すぎる、やる人が多い訳だ。 ⋯⋯シンヤはこのまま放っとこう「(んじゃ、行くか)」「(シンヤ君はいいの?)」「(腹減ったらくるだろ)」 バレないようにこっそり立ち、ユキと機内から出ようとすると、「(あ、ニイナとノノがいる。いつ来たんだろ)」「(なんちゅう顔して寝てんだ)」 二人が頭を合わせるようにしながら、口を開けて寝ていた。 もうただの仲良しじゃん。もちろん起こすような事はしない。 第2ターミナル内へと戻ってくると、こんな時間でもかなりの人が往来していた。 この流れを見るだけで、"現実の羽田空港"にいるんだと実感する。 ≪二蝶万物≫の非渋谷から帰って来たあの時、ユキは泣き続けていた。皆に心配されていたが、疲れが溜まってただけと適当にごまかしていた。 その理由は"俺だけ"しか知らない。あの"違う渋谷"で一緒にいた俺だけしか⋯⋯ 肉体的にも精神的にも休んだ方がいいと思い、明日明後日はここに泊まる予定にしている。二日くらい休んだっていいんだ、焦るのもよくない。「せっかくだし、一番いいラウンジ行ってみる?」 こんな澄ました顔で言ってきているが、さっきまで泣きじゃくってたんだよなぁ。腫れた目はもう引いてるっぽいが。 二人で国際線NJAスーパーファーストクラスラウンジへとやってきた。どうやらここは無料ではなく、"新経済対策後の累計収入額の多さ"に応じて、入れるかどうか決まっているらしい。そのように入口横に大きく書

  • フォールン・イノベーション -2030-   96. 十二

     ※この話以降は【三船ルイの視点】となります 静かな風が辺りを包んだ。巨大な紫月がこの渋谷スカイを照らし始めると、あの時の事が蘇った。何も出来ず、こいつに殺された、あの時の事が。あんなに何も出来ない事は初めてだった。 自慢じゃないが、俺は一度も負けた事が無かった。ARやXRは、VRと違ってリアルの繊細な動きと判断が物を言う。ただ鍛えればいい、ただ慣れればいい、その時代は終わり、AIを使って常に最新の動きと対策を研究し、独自の動きへと、自分のAIへフィルターをかける必要がある。肌に合っていたのがこの環境だった。 こんな意味不明な経済対策が始まった時、その経験がこんなに活きるなんて、人生何があるか分からないと思った。でも、最期はこいつと会って、今までの経験全てを否定されたかのようだった。 遥か先を行った見た事無い動き、5年の歳月はあまりに大きさな差を生んでいた。 でも、今は違う。一度見たのは脳裏に焼き付いている。死んでから何もかも失って、何もかも捨てて、その代わりのものを持ってきた。 それは誰でもない、ユキたちのおかげ。だから、またここに立っていられる。 次はもう無い。今度こそ、どちらかがこの世から消える。『⋯⋯』 ヤツの両手に銃剣が握られた。このヘリポート上へと散る、0と∞、白と黒の時間粒子。"真の不死蝶"という存在が、辺りを震撼させる。 白空羽田空港の時のように、話してかけてくれそうにない。アドバイスもくれそうにない。俺を本気で殺すという意志だけが、そこには立っている。 ヤツの背中から七色蝶の羽根が広がると、ヤツは一瞬で俺へと迫って来た。お互いの銃剣が激しくぶつかった時、俺の銃剣から"新たな粒子"が舞う。 "前と違う異変"を察知したのか、ヤツが動きを変えようとする。その背には、薄っすらと浮かぶショウカさんが目を瞑り、ヤツを包んでいた。 ショウカさん、そこで見てるんだろ? 俺が代わりに持ってきた、この"全虚無限涅槃蝶の銃剣"で、あんたらを連れて帰るからな。「ルイ⋯⋯!!」 ユキの叫ぶ声が後方から伝う。「大丈夫だ。手に持ってる"それ"、任せたからな⋯⋯!」 ユキが持つ、あの"白黒カプセル"。それをどうするのか、全てユキに委ねている。 けど、そんな他の事を考える暇は今無い。目で認識出来ない攻防が続く中、死んで得た"コレ"が正しいのか

  • フォールン・イノベーション -2030-   90. 紫界

     ボタンを押した先、終便で私たちが見たもの。それは⋯⋯ ― あのAI総理の姿だった 場所は、ここは国会議事堂じゃ無い⋯⋯? 突如、総理の背中から"羽?"が生えた。左には白い日本列島、右には黒い日本列島の形をした、見た事も無い羽らしきもの。それだけで全身に悪寒が伝った。 そう感じた時、"あっちの世界の私"に異変が起こった。急に体内から血が噴き出し、倒れてしまった。何が起こっているのか全く分からないまま、その様子を見る事しか出来ない。 倒れた私を"あっちの彼"が抱えると、なんと私の身体が総理の中へと取り込まれていった。取り込まれる直前、あの私が何か言ったように見える。 そして、一人に

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     すぐに座ると、アナウンスが響いた。『本日は白空羽田空港(しろぞらはねだくうこう)のNJA(ネオジャパンエアーラインズ)をご利用頂き、誠にありがとうございます。この飛行機はNJA航空、"新崎ユキ様の死因確認"行き、00X便でございます。当機が離陸するには、"操縦席にての操作が必要"となります』 え、操作!? どういう事!? "操縦席で操作が必要"ってなに!?「⋯⋯くそッ! っざけやがって! ユキ、前行くぞッ!」「うん!」 【02:30】、【02:29】、【02:28】、私たち間に合うの!? タイムリミットが足を強張らせる。「きゃぁッ!!」 焦ってこけそうになった時、ルイが

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     佐野大臣に使った≪灰涅槃の楽園≫は1日1回しか使えないらしく、他で何とかしないといけない。 だったら、至近距離でぶつかるべき⋯⋯! 私の鎌と赤ヒナの槍が衝突し、鈍い音が強烈に響く。適当にズノウは使えない、≪天魔神の超反撃≫でとてつもないカウンターを食らう可能性がある上、遠距離攻撃は≪天魔神の超重力≫で無効化される。 あなたはフィジカルはそれほど強くなかった。補うために、少し離れたところからいつも戦ってる。つまり、この距離の物理戦にそれほど慣れてないはず。 私は散々ルイとシンヤ君に鍛えられてきた。 高校の時、あの二人に置いて行かれないよう、どれだけ一緒にトレーニングしたか。圧倒的な

  • フォールン・イノベーション -2030-   87. 中間

     他に方法は無いのかな。未来ルイを助ける、他の方法は。走り続ける中、ルイと考え続けた。 でも、今の私たちに出来る事は無い。ただ今を生きるのに精一杯なままで⋯⋯「あいつと俺は枝の分かれ目で繋がってる。だから分かる、あいつは簡単に消えたりしない」「うん⋯⋯」 話し合っていると、最後の出発ロビー前へと辿り着いた。私の立ち絵が用意されている。水色のパーカー、水色のプリーツミニスカート、白のショートブーツ、左に纏めた長髪、今の私の格好まんまだ。 ここに私の死因が⋯⋯ ⋯⋯ん、なに? 私の横を"半透明の何か"が通り過ぎていく。 灰色の⋯⋯蝶⋯⋯? それは誘うように、ロビー内へと入って行

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