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3.隣にいるために

Auteur: 犬畜生
last update Date de publication: 2026-08-24 11:41:29

【世界を滅ぼすモノ】

いや待て待てまて待て待て待て。

本当にちょっと待て!

ハルは世界を救う

俺は世界を破滅させる

どう考えても両立しないじゃないか!

ハルが元の世界に帰るには俺が、

俺が元の世界に帰るにはハルが、

ラスボスって事か?

どーすんだ。どーすんだよ。こんなのって…。

「おーい?ユウキー?なんて出たのー?私には見えないんだよねぇ」

…見えて…ない?

それなら…

「あ、あぁごめんごめん。ハルに比べて大したことないからさ。てかハルは俺の見えないんだな?なんでだろうな?」

「むー。…好きな気持ちは負けてないのになぁ」

「ん?なんて??」

「なんでもないよ!ユウキの方が私の事大好き過ぎちゃったから見えたんじゃない?」

「それはつまり…(ハルは俺の事好きでは無いって事…か)」

「それよりなんて出たの??」

それよりって…。まぁいいか…。

さてどうする。それっぽい事で誤魔化し切れるか?

「俺のは【倒す者】だよ」

「なんか短いねぇ」

そう言ってハルが笑っている。

「長さ関係ないだろ?ルーナさんコレはどうなんでしょう?」

「【倒す者】ですか…。何を倒すのかわからないので中々難しい役割かもしれませんね。1点気になることもあります」

「気になること?」

「ユウキ様が水晶に触れた際の黒い光。正直私は怖いと感じました」

「怖い?ユウキは怖くないよ?めちゃくちゃ優しくて…良い人だよ!」

…良い人。いや嬉しいんだけどね。良い人かぁ。

「はい。お話していてもハル様との関係を見ていてもとても優しい方だと認識しています。ハル様の事をとてもとてもあい……」

「はいストーップ!ルーナさん俺とハルはそういうのじゃないから」

そうなりたいって気持ちはあるけどね…

「コホン。失礼しました。」

「え?なになに?何言おうとしたの?何を止めたの?」

「まぁまぁ。ルーナさん1つ聞きたいことがある」

「何でしょうか?」

「どう考えてもハルは特別な存在だろう?俺の役割でハルと共にいれるのか?」

「…そうですね。ユウキ様の仰る通りハル様はこの世界を救うことが役割である以上私達の神殿としてもお迎えしたいと考えます。ユウキ様については…先程の黒い光が…なんと言いますか…」

「はっきり言ってくれ。恐怖の対象になる以上ハルと一緒に居させられないか?」

「ユウキ!?一緒に居られないの?やだよ!ユウキと一緒なら怖くないけど1人になるのは嫌!」

普段見せないような悲しそうな顔で俺の腕に捕まってくるハル。

…めっちゃ可愛い。

いや、違う違う。

さてルーナさんはどう出るかな?場合によってはハルを連れて…いやこの世界がどんな世界かもわからない以上それは悪手か…。

そんな事を考えていると…

「世界を救うことが役割のハル様が必要とされるのであればユウキ様はハル様と共に在るべきだと私は考えます」

おや。この人意外と融通聞くタイプかな?

「ただし。1点お願いがございます」

…お願い?何か無理難題来そうな予感だな。

「はい。先程の黒い力につきまして、ユウキ様の中に留めて外に出ないようにして頂きたいのです」

「…つまり力を使うなと?そもそも自分の力が何なのか、どう使うのかもわからないのに?」

「それにつきましては、今いるこの神殿内にて力のコントロールを練習して頂けます」

「練習?」

「はい。異界から召喚された方は必ずこの神殿に到着するようになっております。そしてこちらの神殿にてご自身の役割を知り、力の使い方を覚え、それから旅立っていただくこととなります」

なるほど。ゲームのチュートリアル的なものか。

それにしても…

「ルーナさん貴方は大神官って言ったけど役割は違うな?」

きっと俺の予想通りならこの人俺の嘘にも気づいている…。

「そう…ですね。ハル様。ユウキ様と二人でお話させて頂けませんでしょうか?」

「え??それは私は聞かない方がいいって…事ですか?」

「今は…まだ。大丈夫です。ユウキ様を奪ったりはしませんよ?」

…おい。冗談言うようなキャラなのか?この人は?

そもそもハルにとって俺はそう言った相手では…。

「えっ!?あ、あぅ。わ、わかりました。私は何処に居ればいいですか?」

「ではあちらの扉の向こうに休める椅子がございます。ご案内致しますね。ユウキ様少々お待ちくださいませ」

「わかった」

ルーナさんがハルを連れて部屋を出ていく。

さて。わざわざハルに聞かせない話か。

間違い無く俺の役割に気づいている…と見るべきか。

〜〜〜

しばらくしてルーナさんが戻ってきた。

「お待たせ致しました」

「やけに遅かったな?」

「ハル様と少々お話しておりました。ユウキ様とお離れになられるのに不安を感じられていたようですので」

ハル…。さっさと話を済ませないとな。

「そうか。じゃあ話とやらを終わらせて迎えに行かなきゃだな」

「はい。そうですね。ではまず…ユウキ様貴方の役割ですが…」

「やはり見えてるな?」

「気づいていましたか…。はい。私の役割の力…と言うより水晶自体が私の能力です」

「なるほど…な。つまりあの水晶に表示されるものは把握できると言うことか。それでどうする?封印…いや処理するのか?」

我ながらどストレートに聞いてしまったな。

さてどう出るか。場合によっては…

「それにつきましては先程お話した通りです」

ん?おや?

「私としてはハル様と共に居られるのであれば良いのではないかと考えています」

「そんな簡単でいいのか?」

「…そうですね。きっと良くないと思います。私の立場として、この世界を導く者としては本来ならユウキ様を…」

「そりゃそうだろ。では何でだ?」

「ユウキ様のハル様に対しての愛と、役割ジョブの可能性を信じてみようかと」

「可能性??」

「はい。本人が水晶にて見える物と私が把握出来るものは実は違う場合があるのです」

「そうなのか。で、俺のは違ったと?」

「いえ同じと言えば同じなのですが…。なんと言いますか上手く言葉に出来ないのですが、違うのです。…いや違うと言うのも違うのですが…」

なんか一人であーでもないこーでもない言ってるけど美人がやると絵になるなぁ。

「まぁルーナさんが納得してるならいいよ。でお願いって言うのは?他にあるんじゃないのか?」

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    〜〜〜ハルサイド〜〜〜 皆で話をした後宿屋に戻ってきて休むことになった。 もう今はベッドの中。 エルバに来てから起こったこと考えてたら寝れないんだよね…。 まぁユウキを説得して同じベッドで寝ることにしたせいかも?一緒のベッドだと私もドキドキしてるんだよ?その分安心して寝ちゃう時は寝ちゃうけど…。 今日はユウキが先に寝ちゃった。 寝顔眺めながら、ユウキの事を考えてたの。 ユウキが魔王の因子ってやつを持ってるって初めて知った。 この世界において、魔王って悪い存在で、 世界を滅ぼそうとする存在らしい。 すごい昔に、人、エルフ、精霊が協力して封印したんだって。その時の封印しきれなかった一部をユウキが持ってるんだって。 ユウキ…魔王になっちゃうのかな。 でも、あのミナトって人が魔王の魂を持ってるって言ってた。錬成したとかなんとか。 それがどういう物なのか分からないけど、 あの人も魔王なんだとしたら、 きっと悪い魔王はあの人で…ユウキは…良い魔王のハズだよね。 良い魔王なら一緒に仲良くしても良いよね? 倒す必要なんてないよね? 今のユウキは人ともエルフとも精霊とも仲良くしてるんだから。 でも、魔王の事もルーナさんやジュリアさんは知ってた。私は知らなかった。意地悪された訳じゃない事は分かってる。きっと心配かけたくなかったんだってわかってる。 だけどね。やっぱり私に頼ってはもらえないのかな?ってちょっと寂しい気持ちになるよ。 こっちの世界に来てユウキとずっと一緒に過ごして、ユウキのことをずっと見てるおかげか、最近ユウキが何かを隠してるのがわかる気がする。 昨日もそばに居るよって言ってくれた。あの時も何かを隠してる感じがした。 一瞬だけど寂しそうな目をしてた。 魔王の因子の事は話をしてくれた上で他にもきっと何か隠してることがあるのかなって。 隠し事……つまり、 …本当は一緒にいれないってこと? この世界に来た時に与えられた、 私の役割は世界を破滅から救う者。 世界を救ったら元の世界に戻れる。 …ユウキの役割は聞いてない。 一度話してくれようとしてたけど聞けなかった。 自分でも理由は分かんないけど、それを聞いたら一緒に居れない気がした。 もしかしたら、私が役割を果たしてもユウキは役割を果たせないって事なのかな? だ

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