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偽装死したら、99回からかった元彼が後悔した

偽装死したら、99回からかった元彼が後悔した

By:  水無月冴Completed
Language: Japanese
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付き合っている彼氏・望月舟矢(もちずき しゅうや)の家が代々伝わるネックレスを探すため、私・杉本雨音(すぎもと あまね)は40度の高熱をこらえながら雪の中で5時間も探し続けた。 やっと見つけた後、私は彼氏にそれを渡し、家に帰って休もうと思ったが、なんだかまだ気がかりで戻った。 ところが、彼氏が私が見つけたネックレスをゴミ箱に投げ捨て、仲間と哄笑しているのを目撃してしまった。 「舟矢さん、最高だよ!雨音の兄貴を懲らしめるために、妹の雨音をからかうなんてさ。これであいつ、悔しくて仕方なくなるだろうな!」 「雨音も本当にバカだな。90回以上もからかわれてるのに、まだ舟矢さんにベッタリだなんて。佳奈(かな)こそが舟矢さんの一番好きな人だって、まったくわかってないんだよな」 「雨音の兄貴が舟矢に逆らうからだよ。雨音に99回仕返ししたら、すべての動画をその兄貴に送ってやろうぜ。あいつ絶対キレるから!」

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Chapter 1

第1話

付き合っている彼氏・望月舟矢(もちずき しゅうや)の家が代々伝わるネックレスを探すため、私・杉本雨音(すぎもと あまね)は40度の高熱をこらえながら雪の中で5時間も探し続けた。

やっと見つけた後、私は彼氏にそれを渡し、家に帰って休もうと思ったが、なんだかまだ気がかりで戻った。

ところが、彼氏が私が見つけたネックレスをゴミ箱に投げ捨て、仲間と哄笑しているのを目撃してしまった。

「舟矢さん、最高だよ!雨音の兄貴を懲らしめるために、妹の雨音をからかうなんてさ。これであいつ、悔しくて仕方なくなるだろうな!」

「雨音も本当にバカだな。90回以上もからかわれてるのに、まだ舟矢さんにベッタリだなんて。佳奈こそが舟矢さんの一番好きな人だって、まったくわかってないんだよな」

「雨音の兄貴が舟矢に逆らうからだよ。雨音に99回仕返ししたら、すべての動画をその兄貴に送ってやろうぜ。あいつ絶対キレるから!」

それらの言葉を聞いた時、心臓が2秒間止まったかのようだった。

それでも私は口を押さえ、涙を必死にこらえながら、彼らの話を聞き続けた。

「それにしてもさ、買い物で貰ったおまけのネックレスを、舟矢さんが『家が代々伝わってきたものなんだ』って嘘ついただけで、雨音は雪の中を五時間も休まず探し続けたなんて、本当根性あるよ」

「これでもう97回目だろ?あと2回やれば、舟矢さんは雨音を振って佳奈と付き合うんだよな?これでついでに雨音の兄貴に仕返しができるんだから、一石二鳥だぜ。舟矢さんさすがだ!」

「海外留学の資格を諦めさせられたこと、ピアノの演奏会で壊れた天井、それと晩餐会で破れたドレス、全部俺たちの仕業だって、雨音は全然気づいてないよな?あははははは!」

それらの会話を最後まで聞くと、私はまるで自分の心が凍りつく音が聞こえたような気がした。

舟矢は私の兄・杉本陽翔(すぎもと はると)を目の敵にしている。

三年前、舟矢が私に告白してきた日以来、ずっと彼に片思いしていた私は兄に内緒で舟矢と交際を始めた。

舟矢のためなら何でもしたのに、結局舟矢にとって、私は兄への仕返しの道具に過ぎなかったのだ。

狭い部屋で、舟矢はソファにだらりと横たわり、冷たい目つきで、私の名前を口にしても瞬き一つしなかった。

「もういいだろ。話はまだ早い。99回までまだ2回ある。

さっさと終わらせて、雨音を振る。佳奈が最近ずっと拗ねてるんだ」

彼の表情に私への愛情などなく、その上徐々に苛立ちが浮かび上がる。まるで私と一緒にいる時間が、ただただ嫌かのようだった。

もうこれ以上聞けなかった。私は涙を流しながら階段を駆け下りた。

高熱が続き、火が付いたような灼熱が私を苦しめ続けると、私は道端にしゃがみ込んで、涙が止まらなかった。

その時突然、携帯が鳴った。兄からの電話だった。私はなんとか気持ちを落ち着けて涙を拭い、電話に出た。

「雨音、本当に俺と一緒に海外に行かないのか?海外でこそ、お前の美術の才能がより発揮できるんだぞ」

兄の声には少し残念そうな響きがあった。私はすでに何度かキッパリと断っていたからだ。

「いいえ、兄さん。私、一緒に行くわ」

「そう来なくっちゃ。でもお前、付き合ってる謎の彼氏はどうする?そいつに夢中じゃなかったのか?」

私は鼻で笑った。

「別れたの。それより兄さん、お願いがあるの。偽の死亡診断書が欲しいわ!」

舟矢は私をからかうのが好きなら、彼が心待ちにしている「99回目」を待って、今度は私が彼を徹底的にからかおう!

家に帰ると、私はぼんやりと眠りに落ちた。目が覚めると、温かい大きな手が私の顔に触れていた。

「まだこんなに熱がある。起きて薬を飲もう」

戻ってきた舟矢は優しそう眼差しで私を見つめていた。まるで本当に深く愛しているかのように。

彼の本当の姿を知っていなければ、彼の気持ちが本物だと信じてしまったかもしれない。

私は舟矢の手を避け、自分で薬を飲もうと冷たい声で言った。

「自分でやる」

舟矢が背後から抱きしめてきた。

「どうした?遅れて帰ったから機嫌悪いのか?まったく……君はすぐ怒る」

彼の手が情欲を帯び、私の服の中に滑り込んでくる。この三年間、舟矢がその気になれば、私はいつも合わせていた。それが彼の愛情表現だと思っていたから。

今思えば、彼にとっての私は、ただのストレス発散の道具に過ぎなかったのだ。
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