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第38話:試作品はあっさりと出来上がり

Author: 大正
last update publish date: 2026-05-20 07:00:35

 30分ほどだろうか。出来上がりほやほやの品をサンプルとして親方は見せに来た。

「これでどうだ、全金属だから軽いし、持ち手がちょっと弱々しいが物としての役目は果たしてくれていると思う。試作品第一号だ」

 持ち手も金属でできているため、木が入っているとかよりも軽く、逆に清潔感が高いものとなっている。かき混ぜる部分もきちんと泡立て器のように複数のワイヤーじみた針金の太いもので出来上がっていて、ちょっと何もない空間をかき混ぜてみて、その使い心地を想像してみる。

「うん……うん……これでいいんだ。これがいい。親方、これは売れるぜ」

「だろうな。混ぜ棒使って混ぜてるよりも明らかに効率はよくなる。それほど疲れずに混ぜ合わせられるってのがいいんだろう。斜めに扱えば手首のスナップでかき混ぜることもできるだろうからかなり楽になるだろう。こいつは売れるぞ」

 ギド親方も作るうちに、その手軽さと構造の単純さ、そして混ぜ合わせのしやすさから見ても、料理屋すべてに置かれていてもおか

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