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第940話

Auteur: 佐藤 月汐夜
雅彦は家族を連れて、家の中を一通り見て回った。

翔吾と太郎の子供部屋は一つの部屋にまとめられていた。普段から仲良く遊ぶ二人のために、一緒に過ごせるようにしたのだ。ただし、将来大きくなって別々の部屋が欲しくなった時のために、空き部屋も用意してあった。

香蘭の部屋は、年配の方に配慮されたデザインで、全体的に落ち着いた上品な雰囲気が彼女の好みにぴったりだった。

桃と雅彦の寝室は、桃の希望通りシンプルながらも細部にこだわった仕上がりになっている。

家中を見て回った家族一同、この新居に大満足だった。特に裏庭には小さなプールもあり、見ているだけで気分が明るくなるようだった。

「泳ぎたい!」「僕も!」翔吾と太郎がはしゃぎだすと、桃は仕方なく二人の後を追った。二人とも泳げるとはいえ、万が一に備えて大人の監視が必要だ。

こうして広いリビングは一気に静かになり、雅彦と香蘭だけが残された。

「いかがですか?気に入っていただけましたか?」

「ええ、よくできているわ」香蘭はうなずいた。これ以上文句のつけようがないほど完璧だった。

「当然のことをしただけです」雅彦は微笑んだ。「香蘭さんの中では、
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    ようやく朝食が終わり、香蘭は二人の子供に向かって言った。「今日はおばあちゃんが学校に送るわ」香蘭にもわかっていた。今、桃と雅彦の間には何か問題がある。自分たちがいると、二人もきっと話しにくいのだろう。翔吾と太郎は気がかりそうに二人を見たが、結局おとなしく香蘭について行った。ダイニングには、桃と雅彦の二人だけが残された。桃はふと居心地の悪さを覚え、席を立った。着替えてそのまま仕事に行こうと思ったのだ。雅彦はすぐにそれに気づき、彼女の手首をつかんだ。「待って。携帯どうしたんだ?昨日の夜、帰ってきたのにどうして電話の一本もくれなかった?」「壊れたの。」桃は冷たい口調で答えた。

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