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47.夢だったというのか

Author: 桜立風
last update publish date: 2026-05-28 14:03:06

「……あれ、蓮さん?」

異変に気づいたのは、翌朝のこと。

昨夜出張から帰宅して、同じ時間にベッドに入り、一緒に寝たはずの蓮がいない。

先に仕事に行ったのかな……

そんな話はしていないけど。

起きて寝室のドアを開けて……愕然とした。

蓮のマンションのはず……なのに、寝室のベッド以外、家具や家電のたぐいはすべてなくなっている……

慌ててもうひと部屋を覗くと、昨夜はあったはずの蓮のスーツが、何もかもなくなっていた。

「昨日帰って……蓮さんはここに持っていったスーツを戻した。……ワイシャツは洗濯機に入れて、スーツケースもこの部屋に置いたはずなのに」

まるで、何年も使われていないかのような、淀んだ空気の匂いまでする。

凛花はよろけるように洗面室に行った。……ない。洗濯機が、乾燥機、鏡の前に置いた化粧品も、お揃いで買った歯ブラシも……

「どうして、こんなことに?」

広いだけの空間と化したリビング、冷蔵庫や電子レンジ、ケトルや皿も……すべて消えたキッチン。

凛花は思わず、その場に座り込んだ。

これは、どういうことなんだろう……まさか、蓮さんのタイムリミットがやってきて、冥界に行ってしまったとか……
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  • 死神上司の危ない…キス💋私に魔力は効きませんが?   7.忘却のキス効果なし。

    「…なんだと?」「だから、忘却も操作も、私にはできてません」「いつからだ…?」片手で額を押さえ、神西課長はため息まじりに聞いてくる。「…初めは一瞬忘れましたけど、すぐ思い出しました」「…なんで早く言わないんだ?」「言ってもどうにもならないんじゃないですか?」めぐみに言われたことを思い出す神西。忘却のキスは、し続けなければならない…「…お願いだ。鈴…いや、凛花?」急に雰囲気を変えてにじり寄ってくる神西に、あっという間に抱きしめられた凛花。「誰にも秘密にしてほしい。背中のカマのこと、それから…」「わかってます。私には見えるけど、危なくないんですよね。扱えるのは本人だけだし…

  • 死神上司の危ない…キス💋私に魔力は効きませんが?   6.おとなしくキスだけされてないから

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    闇夜に浮かぶ、外壁をツタが絡まるマンション…そこが住まいだと神西に言われた時、すべてが繋がった気がした。背中のカマ、情報もなく部屋にやってきたこと、アパートの突然の全焼…忘却と操作のキス…そして打ち明けられた死神の話。全部の辻褄が合う。…凛花はこれまでのことをすべて忘れていなかった。その中でわかったことがある。…やはり自分は、見てはいけないものを見ていたのだ。同時に…死神なんて存在が、こんな身近にいたなんて、普通に驚きだ。だって上司だよ?…やたら厳しくて怖いのはそのせいか…「…それにしてもなんだか薄暗い明かりしかつかない部屋だな」自分に与えられた部屋の窓から、何気なく階下を見

  • 死神上司の危ない…キス💋私に魔力は効きませんが?   4.否が応でも

    「今日から、俺の部屋においで」…妖艶な香りと共に寄り添うのは、神西。「い…いつの間に?」驚く凛花の目が、今朝は注がれなかった自分の背後を見ていると気づく。やはり…忘却のキスの効果は短いと知る。「…忘れ物に気づいて…取りに行こうと思って来た」「…え、何を、忘れたんですか?」「替えの…ネクタイを」取り返しのつくものだったとホッとしたのだろう。凛花はそれでも律儀に言った。「…こんなことになっちゃって…あの、お給料が出たら買ってお返しします」グスッと鼻をすすり、涙ぐむ目元を拭くのを見て、神西はわずかに首をかしげた。なぜ泣く…?引っ越したばかりでたいした荷物はなく、ほかの入居者

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