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第1090話

Author: 栄子
それを聞くと、輝の顔色が変わった。

彼は目を見開き、彩が抱いている赤ちゃんの顔に視線を釘付けにした。

小さな赤ちゃんは目を閉じ、すやすやと眠っていた。

輝は信じられないといった様子だった。

「これ......私と音々の子供なのか?」彼はつっきを指差しながら、自分自身を指差した。

彩は微笑んで言った。「ええ、ほら、目元が彼女にそっくりでしょう?岡崎さん、抱っこしてあげてください!」

しかし、輝は思わず祐樹の方を見た。「音々はどこにいるんだ?」

「音々にはまだやらなければならないことがあるんだ」祐樹は言葉を濁しながら言った。「子供はまだ小さいから、一緒にいるのは大変だから、先に連れて帰るように言われたんだ」

それを聞いて輝は喉が詰まるのを感じ、再び子供に視線を向けた。

つっきは確かに音々に似ていた。

「輝」綾は立ち上がり、彩から子供を受け取ると、輝の前に差し出した。「音々が子供を預けたのは、あなたならきっと立派に育ててくれると信じているからよ。さあ、抱っこしてあげて」

輝は綾からつっきを受け取った。

優希が小さい頃も、彼は自ら面倒を見てきた。だから、子供を抱っこしたり、世話をすることは、それほど慣れていないわけではなかった。

輝の腕の中で静かに眠るつっきは、まるで柔らかく、ふっくらとしたマシュマロのようだった。

輝は息を潜め、両手が震えていた。

「名前は?」彼は小声で尋ねた。

「つっきよ」綾が答えた。

その名前を聞いて、輝の目に熱いものがこみ上げてきた。

つっき。

月。

輝はその名前に込められた意味を知っていた。

「音々は......出産の時......大丈夫だったのか?」輝は震える声で尋ねた。

綾は祐樹の方を見た。

祐樹は輝の隣に歩み寄り、彼の肩を叩いた。「赤ちゃんは大きくて、4キロ近くあったんだ。それでいて逆子だったから、帝王切開の予定だったんだけど、38週目で陣痛が始まったから、結局緊急帝王切開になった。全身麻酔だったけど、なんとか無事に産まれてくれたよ」

それを聞いて輝の涙がつっきの顔に落ちた。

何かを感じたのかつっきは顔をしかめ、小さな体を動かした。

綾は急いでティッシュを取り、つっきの顔を拭いてあげてから、輝の涙も拭いてあげた。

「父親になった喜びは分かるけど、息子の前でしっかりしなきゃ」

綾の言葉を聞
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Comments (1)
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ウサコッツ
輝、音々おめでとう... 輝大丈夫だよ 絶対戻ってくる それまで大切に育てて 待っててあげて 絶対再婚したらダメだよ
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