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第263話

作者: 栄子
この日、文子、史也、そして輝は、揃って綾の付き添いで病院に来ていた。

双子の胎児ドックは、単胎よりもずっと複雑だった。

たっぷり30分かけて、胎児ドックの超音波検査がようやく終わった。

「はい、これが報告書だよ。井上先生に見せて」

「はい」綾は報告書を受け取ると、超音波検査室を出て行った。

外で待っていた3人は、綾が出てくるのを見ると、すぐに駆け寄った。

文子は尋ねた。「綾、先生は何て言ってた?」

綾は首を横に振る。「何も。井上先生に見せるようにとだけ言われたの」

「じゃあ、まず井上先生に診てもらおう」史也が言った。

3人は綾に付き添って、井上主任の診察室へと向かった。

井上主任は報告書を受け取り、目を通すと笑顔で言った。「報告書を見る限り、胎児の発育は全て正常だ」

それを聞いて、綾の張り詰めていた神経は完全に解きほぐされた。

「良かった!」文子も胸を撫で下ろしたように言った。「赤ちゃんに問題がなくて本当に良かった!」

史也は井上主任に尋ねた。「これで、以前の強い放射能が胎児に影響を与えた可能性は排除できるということだろうか?」

「胎児ドックは、主に胎児の基
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