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第512話

작가: 風羽
朝になった。茉莉はすっかり寝過ごしていた。

一緒に眠り込んでいたのは、ほかならぬ琢真だった。

昨夜、彼は茉莉を自室に連れていき、二人は同じベッドで眠った。今回は毛布ごと抱きしめるのではなく、素直に一つの布団に潜り込み、少女は温かな胸に包まれて幸せそうに眠っていた。目覚ましをかけ忘れたのも無理はない。

目を覚ますと、もう午前九時。

茉莉には十時から授業がある。急いで準備すればぎりぎり間に合うかもしれないが、寝坊の腹立たしさは彼に向かう。

「ぜんぶあなたのせいよ!寝ちゃったら起こしてくれればよかったのに」

むくれて腕を叩く茉莉に、琢真は笑みを崩さず、頬をつまんで宥める。

「顔を洗ってこい。朝食は車で食べろ。学校まで送っていく」

「もちろん送ってもらうわ」

唇を噛んで答える声は、甘く、柔らかかった。

二人は慌ただしく洗面を済ませ、互いの寝起きの姿を眺める余裕もなく着替えを終える。

三十分後、茉莉は彼の車の助手席に座っていた。

手にしたのは焼きたての卵クレープ。もぐもぐと食べながら、ふと思い出したように小声で尋ねる。

「ねえ、昨日のドレスは?居間のソファに置いたままだ
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