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7 外すな危険!転移指輪が縁を結ぶ

مؤلف: 缶小豆
last update تاريخ النشر: 2026-07-17 11:57:33

転移して降り立ったレオンハルトと焚き火を消してふと振り向いたミレイユは、同時に息をのんだ。

お互いの視線がぶつかる。

だが、そこにあるのは、驚きと混乱だけ……

(なんで月影亭の娘が俺の目の前に!しかもここは?どこだ!?)

(だ、誰この人……!しかも怖そう!!)

ミレイユは、味方か敵かわからない男が突然目の前に現れたうえに、自分の身を守るものがない状況に心臓が跳ね上がった。

そして、昨日のあのリンチじみた尋問の記憶が蘇り、勝手に肩が震える。

「あ、あのっ……ど、どちら様でしょうか……? わ、私は本当に何も……!何も知りませんから!許して……!」

ガタガタと後ずさるミレイユに、レオンハルトも内心で冷や汗をかく。

……やっぱり、前に月影亭で見た子に間違いない。

でもこれ、完全に俺が脅してる構図じゃないか。

もちろん女性を怖がらせる趣味なんてない。

けど、「物を渡して即撤退」というわけにもいかない……

どうすればいいんだ?困った。

「お、落ち着いてくれ。私は第一騎士団団長、レオンハルトだ」

両手を見せて、できるだけ低い声で続ける。

「驚かせたのは謝る。実は……私の上司が、君のお母上と交際していてな。預かり物を――」

そこで息が止まる。視線が自分の左手に落ちた。

(……指輪……俺が……はめてる……?)

血の気がスーッと引いた。

渡すどころか、勝手に指輪をはめた状態で現れた騎士――

どう見ても不審者だ。

(……俺、何やってんだ……)

ミレイユの視線も、レオンハルトの左手に吸い寄せられる。

「そ、その指輪……!」

「す、すまない。今外す」

「ダメ! 外さないで!!」

外そうとした手を、ミレイユが重ねた。

手が触れた瞬間、レオンハルトの指先にミレイユの体温が移ってくる。

(……あ、温かい)

お互いにそう思った瞬間、互いに恋愛経験値の低さに気づき、その重なった手を、二人でまじまじと見つめてしまう。

そして、お互いの視線が重なり、慌ててパッと離した。

お互いに、耳まで真っ赤だ。

(俺たちは子供か!!)

「ち、違うんです。それ、空間移動の術式が仕込まれてるから!」

ミレイユは真っ赤な顔で、レオンハルトを握った手を、ぎゅっと握り続けながら、指輪から視線を外さずに答えた。

「空間移動?」

レオンハルトは恐る恐る問いかける。

「……わかるのか?」

差し出された指輪は、リング幅が広いところで一センチ。

そこに楕円形の魔石が埋め込まれている。

鈍い赤色がかすかに光るが、レオンハルトにはただの石にしか見えない。

「すみません、もう少し手に触れさせてください。少し拝見します」

ミレイユは一呼吸して、まず断りを入れてから、レオンハルトの手を自身に引き寄せる。

その仕草から、物を扱う誠実さが自然と伝わってきた。

「……指輪は....色々伺いたいことがあるので、今は外さないでください。外すと、元の場所に戻ってしまう可能性があります」

「なるほど、だから外さないでと言ったわけか」

レオンハルトも、その言葉に納得する。

彼女――ミレイユには聞きたいことがたくさんある。

「この指輪にはまっている石は、魔石なのですが、術式が込められています。どうやら、どこにでもいくことが出来るわけではなく、決められた場所だけ移動できる術式です。」

「決められた場所と言うことは……」

レオンハルトは、自分が降り立った地点を見つめると、ミレイユも頷いた。

「おそらく私の師匠が、ここ――この魔法陣に到着するよう作った物ですね。私も、昨夜ここに師匠の作った魔法陣で降り立ったので同じだと思います」

そう、レオンハルトに告げて、ミレイユはそっと手を離した。

「そうか……君が、尋問の後行方知れずだと耳にしたんだ。ここに転移されていたのか……」

レオンハルトは手が離れたことと、ミレイユ自身は、正直に話しており、危険性がなさそうなことに安堵した。

だが、ダリウスに対しては思うところがあり、内心で叫ぶ。

(ダリウス!なんで俺にこんな指輪を渡すんだ!!)

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