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Auteur: 酔夫人
last update Date de publication: 2026-01-15 17:27:19
「待って!」

買い物でもして気晴らしをしようと思っていた矢先、藤嶋建設の建物の、正面玄関から出てきた一団に気づいて私は車を停めさせた。

「……朝霧陽菜」

集団の中心にいたのは朝霧陽菜。

蒼さんと李凱も傍にいたけれど、それよりも目立つのは朝霧陽菜だ。

朝霧陽菜という女。

いま思えば最初から気に入らなかった。

蒼さんのお気に入り。

蒼さんの周りをウロウロする鬱陶しい虫のような女は幾人もいたけれど、蒼さんが気に入っているという女は初めてだった。

気づいたのは、しばらくしてからだったけれど。

最初それを聞いたときは、いつも通り派手な女を想像した。

蒼さんはまだ遊び足りないのかと呆れた。

他の女と遊ぶのに夢中で私をおろそかにする蒼さんにイライラしてもいた。

とっとと追い払おう。

そう思って、朝霧陽菜を見にいくことにした。

敵情視察という高尚なものではない。

高校も大学も公立の、みんなに地味と笑われる女など私の敵ではないと思った。

だって私はお爺様の孫なのよ。

お爺様には総理大臣だって頭を下げるんだから。

蒼さんのことは小さな頃から知っていた。

蒼さんのお嫁さんになるのよって、お母様は
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