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第78話

Auteur: 風待 栞
「……ええ、わかったわ」雅は頷いた。

亜紀と共に校門へ向かうと、そこには見慣れたマセラティが停まっていた。そして、そのドアに寄りかかるようにして、兄の臣が立っている。

「お兄様、私を迎えに?」雅は驚きと喜びの声を上げ、亜紀の手を引いて臣の前まで駆け寄った。内心では、また水琴を探しに来たのではないかとひどく不安だった。この前、散々恥をかかされたのだ。今回こそ、兄が自分を迎えに来たのだと思わせなければ。

「ああ。そちらは、お前の友人か?」臣は頷き、亜紀にも軽く会釈した。

途端に、雅の虚栄心は一気に満たされた。「でしょ?言ったじゃない、今日はお兄様が私を迎えに来てくれたんだって。ついでだから、あなたも送ってもらうわよ」

そして兄に向き直る。「お兄様、この子、私の友達なの。途中まででいいから、一緒に乗せてあげて」断られるのを恐れるように、雅は期待の眼差しで臣を見上げた。

臣はわずかに眉を顰めたが、それでも頷いた。

車に乗り込むと、亜紀はキョロキョロと物珍しそうに車内を見回し、あちこちにそっと触れている。こんな高級車に乗るのは、もちろん初めてだった。

一方、雅は不満をぶちまけるの
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