グッと腰を折って、あたしの顔を覗き込んできた柊。あたしはドクンっと心臓を持っていかれ、体が固まってしまった。「変……かな?」緊張で声もかすれ、瞬きの回数が多くなる。長い階段の向こう側では、賑やかな音楽と騒がしい声が聞こえて来る。和風の音楽に、あたしの早鐘を打つ鼓動がまるで和太鼓のように重なった。あたしが遠慮がちに柊を見上げあると、彼は夏の日暮れよりも柔らかい微笑むを見せてくれた。「すごく似合ってる」ボンっと、顔に火がついたかのように急に熱くなった。あたしは恥ずかしさをごまかすために、頬に空気を溜めて膨らませ、柊から目を逸らす。「はいはい、みんな揃ったところで早く行きますよ」あたしと柊の会話を聞いていたマキが肩をすくめて言い、先に階段を上っていく。ハルはしばらくあたしをジーッと見て、その後何も言うことなくマキの後について階段を上っていった。取り残されたあたし達は、ふたりで微笑みあって階段を上る。あたしの住む町にひとつしかない神社。そんなに大きな神社ではないけれど、夏になればたくさんの人で賑わうんだ。小さな子供からお年寄りまで、殆どが馴染みのある顔ぶれで、とても落ち着く夏祭り。境内まで続く石造りの道の両はしに、多くの屋台が並んでいる。わたあめの甘い匂い、イカの焼けた香ばしい匂い、そして、色んなゲームで遊ぶ子供たちの笑い声。音楽と共にガヤガヤ楽しむ声を聞いているだけで、心もお祭りモードだ。「篠原、足痛くない?」浴衣のせいで狭い歩幅と、下駄の慣れないあたしの歩き方を見て、ハルが心配そうに聞いてきた。「ああ、うん。平気だよ。ちょっと歩きにくいくらい」あたしが言うと、ハルは微笑んで頷いてマキと屋台を見に行った。「柊、あたし達も何かで遊ぶ?」あたしの少し後ろからついてくる柊を振り返り聞く。柊は「う~ん」と屋台を見ながら答え、そしてあたしを見て口角を引いた。
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-01-20 อ่านเพิ่มเติม