あたしが力んで言うと、柊は一瞬目を丸くしてすぐに鼻にシワを作るように嬉しそうに満面の笑みになった。そして、紙袋の中からあたしの手作りのグレーのマフラーを出して、首に巻きつける。「暖かい」「ちょっとチクチクする? あたし不器用だからうまく出来なくて」「いや、よく出来てるよ!! これで明日から学校の行き来も寒くないな。 マジでサンキュー」鼻の頭が寒さで真っ赤になる柊が、口から白い息を吐きながら笑った。薄い雲の隙間から差し込む日差しに照らされてキラキラ輝く雪みたいに、柊の笑顔もキラキラ眩しかった。幸せだった。夢みたいだった。こうやって、学校以外でも柊に会えるなんて。「どうした?」あたしがずっと柊の顔を見ていると、柊が不思議そうに首を傾げた。「ううん。ただ、今すごく幸せだっただけ」口角を引いて言うと、柊の顔がクシャリと崩れ頬が赤くなった。そして、すぐにバス停から出ていき、あたしに手招きをする。何をするのかとあたしも出てみると、柊は突然足元の雪を手ですくってあたしに投げ来た。柔らかい雪が、まるでシャワーのようにあたしに降りかかる。「キャッ!! 冷たい!!」顔を腕で覆ってかばったけど、細かい雪の粒が頭や顔を濡らす。あたしもお返しにと、柊にたくさんの雪を投げる。柊もあたしと同じように頭から雪をかぶっていた。「俺、これがあるから寒くないもんねぇ」柊はベーっと舌を出しながら、あたしの手作りのグレーのマフラーを指差す。「じゃぁ、もっとかけてやる~!!」あたしは笑いながら、何度も何度も雪をすくって柊にかけ続けた。柊も、あたしと一緒に大量の雪をかけてくる。まるでスノードームの中にいるかのように、キラキラと雪の結晶が宙を舞っている。ふたりで白い息を吐きながら、雪を投げ合い、寒さで鼻を赤くして。キャキャッと笑い合うあたし達の声が、町中に響いているようだった。
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-01-10 อ่านเพิ่มเติม