絶望が天を覆い尽くすように押し寄せた。莉奈はすべての骨を抜かれたように床に崩れ落ち、顔から血の気が完全に失われた。終わった……すべてが終わった……極限の恐怖と、追い詰められた絶望が、彼女の目を赤く血走らせた。彼女は狂犬のように勢いよく柚希を指差し、柊馬に向かって叫んだ。「柊馬くん、柚希が潔白だとでも思ってるの?今回、十カ所の病院の鑑定データを私が書き換えたのは事実よ。でも、その結果を元に戻したのは柚希なのよ!彼女はずっと控え室に閉じ込められていて、あの時間はパソコンも使っていなかった。ねえ、彼女はどうやってそんなことができたと思う?あれほど短い時間の間に、十カ所の病院のシステムに同時に侵入してコアデータを書き換え、しかも誰にも気づかれない。そんな技術を持った人間は、ハッカー界全体を見渡しても極めて稀よ。その中の一人が、あの『ゼロ』なの!そして『ゼロ』の正体は炎真よ!だから炎真は死んでなんかない、そうでしょう?柚希、あなたと炎真が裏で結託して、私と柊馬くんを陥れたのよ!」柚希の心臓がドクンと沈み込み、指をそっと握りしめた。炎真とビデオ通話をした際、彼女から頼んでDNA鑑定のデータを処理してもらい、万全を期したのは確かだった。これは絶対に知られてはならない秘密だった!あの狂犬め、死に際にまで噛みついてくるなんて……しかも、あろうことか図星じゃない!柊馬は眉を険しくひそめ、鷹のように鋭い視線を柚希に向けた。その目には、値踏みするような光と巨大な威圧感が込められていた。「炎真は……死んでいないのか?」「そうよ!炎真は死んでないわ!」ここで下手に否定すれば、かえって疑いを招くだけだ。そう判断した柚希は、いっそ彼の視線を真っ向から見据え返し、一言一言に強い力を込めて言い放った。「ええ、彼は必ず生きて戻ってくるわ。あなたが奪ったものすべてを、何倍にもして取り立てにね。そして、絶対に私を連れ出しに来るわ!」「はっ……」柊馬はまるでとてつもなく荒唐無稽な作り話でも聞いたかのように、フッと低く笑い出した。先ほどの瞬間的な緊張は完全に解け、リラックスした様子だった。「柚希、いい加減現実を見ろ。鳴江の流れは激しく、隠れ岩だらけだ。普通の人間が落ちても生還する見込みなど万に一つもないのに、ましてや脚が不自由な役立たずだぞ
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