彼女はまっすぐ奥へ進み、内室の実験室のドアを押し開けた。「一番精密な血液分析装置を貸して」「俺のものは君のものだろ?好きに使えよ」透は彼女の後を追い、装置を起動させながら驚きを隠せない顔をした。「炎真様の血液を分析するのか?彼が盛られた毒はどれだけ厄介なんだ?君が機械を頼るほどなんてな」「厄介なわけじゃないわ」清乃は首を横に振り、手慣れた様子で装置を操作しながら沈んだ声で言った。「少し問題があるの。彼の中毒症状は枯寂に酷似しているけど、鍼治療をして血を抜いた時、血液中の毒の活性度が、本物の枯寂ほど強烈で陰湿ではないように感じたのよ」その時すでに疑念を抱いており、血を抜く隙にこっそりと少量のサンプルを採取していたのだ。「もしかしたら、あれは枯寂ではないかもしれない」三十分後、分析結果が出た。清乃は画面に流れるデータを見つめながら、美しい眉をますますきつく寄せ、顔色はどんどん険しくなっていった。「本当に枯寂じゃなかったなんて!」その声には信じられないといった驚愕が混じっていた。「これは枯寂にそっくりな、高度な模造品よ!発作の度合いも症状もほぼ完全に同じ。だけど……ただのハリボテだわ。体に器質的なダメージを与えることはなく、見た目が恐ろしいだけ。最終的には……炎真様ご自身の代謝機能でゆっくりと自然治癒する!」「それなら良いことじゃないか?」と透は笑った。「君が苦労して解毒する必要もないし、炎真様も無事で済むんだろ」「良いこと?ふざけないで!」清乃は勢いよく手を振り上げ、机の上の物を床に叩き落とした。胸は激しく上下し、その瞳には怒りと悔しさが満ちていた。「もしあれが本物の枯寂なら、私が苦心して解毒することで、炎真様は必ず私に計り知れない恩義を感じるはずだった!命の恩人という重みは、彼の心の中で、特別で誰にも代えられない地位を私に与えるのに十分だったのよ!でも今はどう?あれはただの偽物!模造品じゃない!それじゃあ私に何の用があるっていうの?それに、もっと重要なのは……」清乃の脳裏に、柚希が浴室から出てきた時の、あの湿った服と赤らんだ頬が浮かんだ。炎真はあのように動くのも困難な状態だったのに、私の助けを断固として拒絶し、はっきりと一線を画した。それなのに、柚希のことは受け入れたのだ。本来なら、柚希が
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