ソユンが学校に持っていくものを忘れたと気づき、未来は急いで学校の警備室まで届けに行った。その帰り道、地下のスーパーに立ち寄った。喉がいがらっぽいというジョンレに代わって、自分で作ることにしたアンコウの辛い鍋の材料をカートに入れ、ジヌォンが食べたがっていたLAカルビの売り場へ向かった。ちょうどプライムグレードのLAカルビがセール中だったので、いつもより多めにカートに入れた。乳製品売り場では、いつも食べているボルディエのバターとヨーグルトを選び、ナッツ売り場では、煎りたてのピーナッツ、アーモンド、クルミ、ピスタチオをそれぞれ買い揃えた。新婚の頃は、未来が自分で買い物をし、料理もすべて引き受けていた。ソンウンの好きな料理を心を込めて夕食の食卓に並べ、彼が帰宅する時間になると、いつも隙のない身なりで玄関に立ち、夫を迎えた。その習慣は今も変わっていなかった。ただ、その心尽くしを受け止めてくれていた人の心が変わってしまっただけだった。昨夜、ソンウンと交わした肌の温もりが、まだ体のどこかに残っていた。けれど、どれほど体が熱くなっても、心から安心して寄りかかり、安らぐことのできない男が、ほかでもない自分の夫なのだ。その事実が、未来を一瞬一瞬、ひどく孤独にさせた。午後になって、ようやくひと息つくことができた。ソファに腰を下ろし、携帯電話を眺めた。テキサスは今何時だろうと、指を折りながら計算してみる。向こうはまだ夜明け前だった。未来はしばらく迷った末、優しいメッセージを送った。[ソンウンさん、テキサスはまだ明け方ですよね。ゆっくり休んでくださいね。]ほどなくして返事が届いた。[今、明け方まで会議中なんだ。今日は無理そうだ。]未来はそのメッセージを、しばらく見つめていた。いったい、何なのだろう。ただ、おやすみなさいと挨拶しただけだった。ほかの夫婦のように、優しい言葉をひと言交わしたかっただけなのに、パク・ソンウンには、そのメッセージがまた別の合図に受け取られたらしい。昨夜は電話越しにあれほど息を重ね合わせたというのに、今日はまた、こんなにも呆れるほどすれ違ってしまった。十七年も一緒に暮らしてきた。それなのに、この男は今もなお難しい。そして同時に、今もなお、この世でいちばん体の相性がいい男でもあった。そのあまりにも明白な不釣り合いが、悲しかった。
Zuletzt aktualisiert : 2026-10-21 Mehr lesen