昼は冷徹、夜は溺愛~スピード婚した夫の二つの顔
養母・杉山由美(すぎやま ゆみ)の手術代のため、私は望月グループの後継者、望月浩平(もちづき こうへい)と電撃結婚した。
噂では、彼はすごくクールで、女性には一切興味がないらしい。
結婚生活が始まっても、この男はやっぱり私に無関心で、まるで氷みたいに冷たかった。
でも夜になると、彼はまるで別人みたいに、私の首筋に顔をうずめて甘えてきたり、しょうもないことでやきもちを焼いたりする。
「柚、どうして今日は僕のこと、あんまり見てくれなかったの?
あの男、誰?なんであいつに笑いかけたんだ?」
昼間は人を寄せつけないほどクールなのに、夜になるとベタベタしてきて、「一緒にお風呂に入ろう」って甘えてくる。
そんな「二重生活」にも、私がだんだん慣れてきたころ、夫のほうから、離婚を切り出された。
これで、私たちの関係は完全に終わりなんだって思ったのに、パーティーで私が誰かに意地悪されたとき、前の日に冷たく「離婚」と言い放ったはずの男が、みんなの前で目を赤くして、私を抱きしめて守ってくれたのだ。
「彼女は俺の妻だ。誰にも俺たちを引き裂かせたりしない!」そう言うと、またいつもの俺様社長に戻った。