Jodoh Dari Anakku

Jodoh Dari Anakku

last updateLast Updated : 2024-01-25
By:  HIZA MJCompleted
Language: Bahasa_indonesia
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Maryam terpaksa harus berjuang menghidupi dirinya dan dua anak balitanya dengan ilmu seadanya yang tak sempat ia selesaikan di bangku universitas. Karena suaminya yang meninggalkannya tanpa kabar yang jelas lalu perlahan ia mengetahui fakta bahwa laki-laki itu sudah menikah lagi dengan perempuan yang tinggal di daerah pelosok. Dia dikhianati setelah cinta yang dulu ia perjuangkan bahkan dengan membantah orang tuanya. Dua anaknya menjadi penguatnya. Lalu kedua anaknya pula yang mempertemukan ia dengan laki-laki baik hati yang mengubah seluruh kehidupan malangnya. Bagaimana pertemuan mereka?

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Chapter 1

Bab 1 Tawaran Salma

(わたくしが……あの『怪物公』のもとへ嫁ぐ……?)

 日の当たらない物置のような自室から呼び出された白藤薫子(しらふじかおるこ)は、冷え切った大広間で、父の言葉に凍りついた。

「鈴子(すずこ)の代わりに、お前が黒竜家(こくりゅうけ)へ嫁げ」

 父の視線は、薫子を見てすらいない。

 西洋文化を取り入れ、華々しく咲く花のように変わりゆく帝都。その繁栄と平和の均衡を保つのが、人外の力を宿す『黒竜家』だ。だが、その当主は竜化の呪いに蝕まれた『怪物公』と恐れられている。

 代々、聖なる力で妖を浄化する巫女を輩出してきた白藤家。

 今回の縁談は、強大な巫女の力を持つ妹、鈴子に来たものだった。

(なぜ、力を失った無能のわたくしが……)

 薫子は、震える手元を見つめた。かつては龍を鎮める力を持っていた。だが、ある事件を境にその力を永遠に失ってしまったのだ。もう力は出すことはできない。

「お前のようなお荷物、怪物の生贄にでもなって、少しは白藤家の役に立ちなさい」

 奥の間から、継母の冷ややかな声が追い打ちをかける。

「お母様、そんな言い方……薫子お姉様が可哀想だわ」

 その時、広間のふすまが静かに開き、一人の少女が姿を現した。薫子の妹、鈴子だ。

 西洋風の白いドレスに身を包み、陶器のように白い肌と澄んだ瞳。彼女こそが、白藤家が誇る、強大な巫女の力を持つ真の巫女だった。

「鈴子、お前は本当に優しい子ね。でも、この役立たずのせいで、お前が怪物の元へ行くなんて、お母様は絶対に許しません」

 継母の静江(しずえ)は、鈴子を優しく抱きしめ、薫子には蔑みの視線を向ける。

「鈴子は帝都を守る次世代の巫女として、もっと幸せにならなければならないの。お前のような日陰者が、鈴子の代わりに犠牲になる。それが、白藤家の繁栄に繋がるのよ。幸い顔は知られていないから、白藤家から娘を差し出せばそれですむのよ」

 静江の言葉は、鋭い刃物のように薫子の心を切り裂く。

 幼い頃から食事は残り物、服は鈴子のお下がり、寝床は物置。道具として扱われることには慣れていた。だが、怪物と噂される男の元へ、妹の身代わりとして差し出される。それは死を意味するのと変わらない。

「これは……お父様のご希望なのですか?」

 薫子は微かな希望を抱いて奥の間に座る父へと視線を向ける。だが父は、またしても薫子とは目を合わせなかった。ただ、静かに湯呑みを啜るだけだ。

「お父様も鈴子の幸せを第一に考えていらっしゃるわ。お前のような無能が、鈴子の代わりに犠牲になる。それが、白藤家の繁栄に繋がるのよ」

 静江の言葉に、薫子は絶望の淵に立たされた。この家には自分の味方など存在しない。

「お姉様……ごめんなさい……私のせいで……」

 鈴子が泣き崩れながら広間に入ってきた。可憐で、無垢な、白藤家自慢の巫女。自分とは大違いだ。彼女のために、身代わりとして生かされているのだと、薫子はようやく自分の存在意義に気が付いた。

「鈴子、お前が泣くことはないよ。薫子が勝手に力を失ったのが悪いんだ。お前は、帝都を守る巫女として、もっと幸せにならなければならないの」

「お母様、でも、薫子お姉様がかわいそう……」

 鈴子の涙は、薫子の心を溶かすどころか、さらにフラストレーションを溜め込ませた。

 彼女は嘘がうまい。鈴子の嘘にはなんど騙されたことか。きっと自分に縁談がきたから、父親に泣きついたのだろう。

「薫子、さっさと準備をしなさい。明日には、黒竜家の使いが来るわ」

「はい、わかりました」

 どうせここでも辛いのだ。黒竜家に行ったところでさして変わらないだろう。

 薫子は諦めの気持ちを飲み込み、物置部屋へと下がっていった。

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