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第100話:共治法の可決

Auteur: fuu
last update Date de publication: 2025-12-11 23:00:48

鐘が三度、都の空を割った。香の匂いが白い柱をのぼり、光は大聖堂のステンドを焦がすみたいに濃かった。

皇子は一歩前へ出た。外では彼が先頭に立つ。王子は半歩後ろで外套の裾を整え、肩甲の紐を結び直しながら低く言った。

「歩幅、合わせる」

皇子は小さく息を吸い、頷いた。膝が笑わない。訓練の成果だ、と彼は胸奥で言い聞かせた。

公開儀礼は、条約婚から始まった。帝国と王国の戦を終わらせ、二つの王統を結ぶ文言は羊皮紙に古い魔紋で縫い込まれている。老司教が巻物を掲げ、群衆は静まった。

「契りの第一条。戦は条約で終え、同床ではじまらないこと」

王子は笑いを堪え、皇子は喉の奥で笑いそうな自分を飲み込んだ。愛より先に契約、契約より先に信頼の種。二人で決めた順番だ。

続いて、二人だけの合意契約が読み上げられる。可の範囲、不可の範囲。合図。アフターケア。

「拘束は軽度のみ。痕を残さない。侮蔑語は用いない。合図は左手二指の上げ下げ、または三度の掌打。セーフ
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  • domの王子はsubの皇子を雄にしたい   第86話:星が冷めるまで

    大聖堂の白い床が冷えていた。皇子は靴底越しに温度を測り、肩で呼吸を整えた。公では彼が前に立つ。私室では王子が支える。その約束を、今日は国の前で形にする。鐘が二度鳴った。王子が半歩だけ後ろに下がる。視線で「行け」と押す。皇子は頷いた。森で出会った夜から繰り返した訓練を、胸骨の奥まで思い出す。背筋、首筋、視線。獣に向ける目を、人々に向ける。雄になるとは、吠えることではなく、黙って立つことだと王子は教えた。巻物が二本、台上に置かれた。一つは条約婚の本文。互いの領地と港、地下街の関税と通行権、納骨堂の護持と礼拝の順序まで網羅する。もう一つは、二人だけの合意契約。可

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