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19.久しぶりのダンジョン

Penulis: satomi
last update Terakhir Diperbarui: 2025-06-08 07:03:00

「お前らなんか魔法でもかけてたんだろう?そうだろう?」

 他責志向の激しい人だなぁ。

「先に説明したじゃないですか。「村に来る資格のない者に『大樹の葉』の所有が移った場合、『大樹の葉』は枯れる」と」

 ギルドマスターは閉口した。

「お前ら、エルフの村にもう一度行き『大樹の葉』を頂いてこい!」

 何度行ってもギルドマスターの物にはならないけど。それに、そう簡単にヒトにはくれない。

 俺達は笑ってしまう。

「いくら出します?SSランクの冒険者への依頼ですからそれ相応の金額となる事はおわかりですよね?」

「……10万」

「それだけですか?」

「私達ってそれだけしか価値ないの?」

「……」

「えーい、いくらなら動くんだよ!」

 強欲なヒトから避けての村だというのに、ギルドマスターのようなヒトにどうこうされたくない。

「10兆でしょうか?まぁ、伝説級のエルフの村に行き、これまた伝説級の『大樹の葉』をいただくわけですから、そのくらいはいただかないと……」

「そんなの無理だろう!」

 顔を赤くして反論してくるが、無理な金額をワザと提示しているのだからそんなもんだ。諦めて下さい。

 他責志向の強いギルドマスターにはそこら辺の落ち葉で十分です。

 受付嬢から声がかかった。珍しい。

「SSランクでも行けるダンジョンがありますが、行きますか?」

「「「行きます!」」」

 く~う、この装備とか力量とかを試すことができるダンジョン。いいねぇ。

「ダンジョンなんて久しぶりだわ。強化魔法に治癒魔法。攻撃魔法♪」

「俺はタンクだけど、この盾の強度も試したいしな」

 『ドラゴンの牙』から作った盾。誰だかはわからんが、牙に虫歯を作ってた奴がいたなぁ。確率は3分の1!

 虫歯の牙から作った盾……大丈夫だろうけど、他の盾より断然丈夫だろうし。

 こうして俺達『寄せ集め』は本当に久しぶりにダンジョンへと行くことになった。

「ダンジョン名が『深淵』らしい」

「落とし穴でもあるのかしら?」

「最奥が深淵なのか?」

「とにかく行こうぜ!」

 俺達はダンジョンへと入って行った。

「何よ?落とし穴なんかないじゃない?」

 そうプリプリ怒ってはいるが、予め俺らに浮遊の魔法をかけていることを俺は知っている。

「そうは言っても、他の罠は色々動いてるじゃないか?」

 全部どうにかしてるけど、四方から矢が飛んできたり、天井が
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