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part2

Author: 九重有
last update publish date: 2026-07-22 22:23:42

愛梨沙は背中合わせのボックス席で、メニューへ顔を寄せていました。

大きな窓には、瑠璃子の横顔が淡く映っています。

紅茶へ目を戻す直前、瑠璃子の視線が一度だけ窓へ向かいました。

愛梨沙は、その動きに気づきません。

(上手だね

拓哉さんの奥さん

怒鳴りもしないのに

麻里亜さんの言葉へ指を入れて

隠してるところを探っていく

その指で

拓哉さんにも触れたの?

眠る前の唇も

シャツの下の汗も

私が知らない拓哉さんを

何度も撫でた?

私にも触れてみて

拓哉さんが入ってる場所を探して

喉の奥まで開いても

出てくるのは

拓哉さんの名前だけ

あなたの夫で満たされた私を

妻の指で確かめて)

「返信しないと、また連絡が来るかもしれない」

麻里亜が呟きました。

「返したいなら、返してください」

「会うって書いてもいいと思います?」

「それは、あなたが決めることです」

「奥さんは止めないんですね」

「止めても、あなたは行くでしょう」

麻里亜は否定しませんでした。

「黙って行かれるより、誰かが行き先を知っている方がいいと思っています」

「場所を送るだけで、本当にいいんですか?」

「今のあなたにできることから始め
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