それだけが、たったひとつの願い

それだけが、たったひとつの願い

last updateTerakhir Diperbarui : 2025-02-12
Oleh:  夏目若葉Tamat
Bahasa: Japanese
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母の病気という家庭の事情から、突然姉の知り合いのマンションの一室を間借りすることになった主人公の大学生・由依は、そこで一人の青年・ジンと出会う。 ジンは台湾と日本のハーフで、台湾で主にモデルの仕事をしている芸能人だった。 自然と距離が近づいていき、仲が深まっていくふたり。それと同時にジンは仕事のオファーが増えていき、スターとしての階段を上り始める。 由依と一緒にいたいと願うジンだが、日本で所属している芸能事務所が突然経営危機に陥る。 由依はジンの将来と自分の家族の事情を鑑み、とある決断をする。 4年の歳月が過ぎたあと、ふたりの運命の糸が再び絡み始めて……

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Bab 1

第一話

 吐き出す息が真っ白なこの季節は吸い込む空気が冷たく、乾燥していて喉が痛い。

 だけど首元に巻いたマフラーのせいで、身体は若干暑いくらいだ。

 履き慣らしたはずの黒のパンプスもつま先が痛くなっている。

 でも今はそれを気にしている余裕はまったくなく、私は髪を振り乱しながらあわてて往来をひた走る。

「すみません、遅くなりました!」

 バイト先のカフェへ辿り着くと、一目散に店長に駆け寄って深々と頭を下げた。

 遅れるとわかった時点で電話を入れたとはいえ、十五分の遅刻だ。

「そんなに焦らなくてもよかったのに」

 店長は私の姿を視界に捉えると、あきれ気味に緩慢な笑みを浮かべた。やさしくてダンディな店長が神様に見えた瞬間だった。

「リクルートスーツ……今日、面接だったのか?」

 スタッフルームのロッカーの前でマフラーをはずし、乱れたセミロングの髪を手櫛で直す私に武田くんが声をかけてきた。

 私たちは高校の同級生で、今はお互い別々の大学に通っているけれど、奇遇にもこのバイト先で再会した。

 彼は昔からガッチリ体型だから、その肉体を活かすのならほかの選択肢もあっただろうに、なぜかカフェでバイトをしている。

「うん。急に来るように言われちゃって」

「そっか。断るわけにもいかないよな」

 今日の面接は小さな電子部品メーカーの事務職の募集だった。

 急に呼び出されてしまったのだけれど、武田くんの言う通り、断る選択肢は持ち合わせていない。

「当然だよ。まだ内定ゼロだもん。どんな会社でもいいから早く就職決めないといけないしね」

 溜め息を吐きながら、武田くんになんとか笑みを返した。

 私の名は安田由依(やすだゆい)。年齢は二十二歳。

 大学四年の冬にして未だどこの企業からも内定をもらえていない、いわゆる就活難民だ。

 自分ではがんばっているつもりなのだが、ここまで面接に受からないとなると、いったいなにがダメなのかわからない。

 このままでは卒業後の春から私はどう考えても無職になる。

 焦っても仕方ないのかもしれないが、精神的にはどんどん追い込まれている。

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