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第140話

Author: ルーシー
「東先生に手術してもらったことがあります。母の脳腫瘍のオペを担当してくださったんです。術後二年が経ちましたが、今も状態は良好です。しかも東先生はとても気さくで、私からの心付けも受け取らず、そのお金はお母さんの薬代にしてあげてと返してくれました」

そんなコメントを目にした玲奈は、思わず返信を書き込もうとした。

だが文字を打とうとした瞬間、「このコメントは削除されました」と表示される。

記憶を頼りにアカウント名を検索してみたが、もう存在自体が消えていた。

――間違いない。

昂輝を擁護したその人のアカウントは凍結されたのだ。

真っ先に思い浮かんだのは薫の顔だった。

智也にはすでに沙羅がいる。

玲奈のために余計な手を回すことはない。

となれば、こんなことができるのは薫しかいない。

しかも彼と昂輝の間には、もともと確執があった。

玲奈は昂輝を案じ、メッセージを送る。

「大丈夫?」

だが返事はない。

仕事を終えても、既読すらつかない。

やきもきした末、玲奈は待つのをやめ、彼の住むマンションまで足を運ぶことにした。

ところが、門をくぐった瞬間に異様な光景を目にする。

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