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第30話

last update Last Updated: 2025-10-01 19:00:41

(どうして、そんなこと……)

涙がほほを伝い、2人の楽しかった思い出が走馬灯のように脳裏に浮かぶ。

「どうして……? 僕のこと、嫌いにでもなったの?」

どうにかそれだけを口にすると、本宮さんは鼻で笑った。

「お前とは遊びだったんだよ、最初っからな。なのにお前、本気なんだもん。マジでウケるぜ」

嘲るような笑顔を浮かべながら、本宮さんはそう言った。けれど、彼の焦げ茶色の瞳は、一切、笑ってはいなかった。

「じゃあ……あのリングネックレスも、プロポーズの言葉も、うそだったのかよ?」

悲しみと怒りがごちゃ混ぜになって、そう告げる僕の声は震えている。

「ああ、うそだよ。ちょーっと、からかっただけ。まさか、お前みたいなガキに、本気になるとでも思ったのか?」

本宮さんは、小馬鹿にするように言って、くぐもった笑い声を上げる。

彼の言葉を、信じていたのに。彼に愛されていると、実感していたのに。

『遊びだった』

たったその一言だけで、僕

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