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第52話

Penulis: ラクオン
「ウケるんだけど。だから彼女、来てすぐ奥の部屋に入っちゃったんだ。恥をかくのが怖かったんだね」

「今さら気づいた?もしまだ竜也の義妹だったら、鈴木家も多少は気を使ったかもしれないけど、竜也と仲違いした今じゃ、鈴木家に嫁ぐなんて高嶺の花を狙ってるようなもんよ。しかも一真は元カノとヨリを戻したいんでしょ?そりゃ彼女、ただ見てるしかないって」

梨花は最初ただのゴシップとして聞いていた。けれど、途中で気づいた。彼女が話のネタになっていた。

「それでも離婚しないって、何が目的なんだろうね?」

「そりゃお金でしょ。他に何があるのよ?後ろ盾もない小さな漢方医が、前半生は黒川家に寄生して、後半生は鈴木家にぶら下がるつもりなんだよ」

綾香は顔をしかめ、思わず立ち上がろうとした。けれど梨花は彼女の腕をそっと引き止めた。

「大丈夫、私が行く」

そう言って席を立った。

当のふたりは背を向けていたため梨花が出てきたことに気づいておらず、まだ喋り続けていた。

「ねえ、あの顔だけは清楚っぽく見えるけど、実際めっちゃ腹黒そうじゃない?他人に寄生して生きてくなんてさ」

「だよね。親もいない孤児なんだから、まともな教育も受けてないでしょ、どうせロクな女じゃないって」

梨花は静かにひとりの肩を軽く叩きながら口を開いた。

「何の話?誰がろくでもない女なの?」

「誰って......もちろんあの梨花......」

言いかけて、振り返った瞬間、女の顔は一瞬で凍りついた。

まるで首を絞められたニワトリのように、言葉を失った。

一瞬間をおいて、彼女は咳払いをしながら平静を装い、個室の向こうをちらりと見てから言った。

「いや、あなたの義姉のことよ。既婚者と平気でイチャつくなんて、恥知らずにもほどがあるでしょ?」

まるで梨花の味方かのように、正義感たっぷりに言った。

梨花がその視線を追うと、いつの間にか一真が到着していて、隣には桃子が座っていた。

まるで夫婦のように、しっくりとした空気感すら漂わせていた。

その瞬間、ふたりは梨花の視線に気づいたように、同時にこちらを見た。

一真は一瞬、驚いた表情を見せた。

どうやら、梨花が何の連絡もなしに来ていたとは思ってもみなかったらしい。

桃子はすぐに立ち上がり、ヒールの音を響かせながら、優雅に歩み寄ってきた。

「梨花、いつ来たの?
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