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三十三の蝶〜夏妃と夕月夜の章一〜

last update Last Updated: 2025-12-28 22:45:18
 私、夏妃!

 人は私のことを「天才、死化粧師」と呼ぶのさ

 死化粧師とは「人の一生が終わる間際、最期の声を聞く者」のこと。私は、幼い頃から、その才能に長けてい た。どんな微かな魂の響きだって、聞き逃さない。聞き逃したことは、ないのさ。

 どんな魂も、救えるし

 どんな聲も、私の耳には届く

 だって私は、たくさんの魂の声を聞き、届けてきたから

 私はいつだって特別で

 私はいつだって器用なはず

 そんな、自信にあふれていたのさ

 そう、あの人に会うまでは────

 「いっしょに死化粧師にならない? きっと奇跡を起こしてみせるから」

 そう告げたのは、私だった。

 初めて千年に出逢った時、なんて美しい男の人だろう……って感じたのさ。

 狼を思わせる金色の髪。襟足だけが長くて。澄んだ空色の瞳にスッと通った鼻梁、スラリと長い足。さながら異国の人みたいだったから。

 そんなこと、本人には一生言ってあげないけど。

 「俺、死化粧師の一族に生まれたのに。まだ一度も死にゆく者の声、聞いた事ないんだよなー。もうこのまま一生……聞こえなかったりしてなー」

 冗談めいた、でも哀しい告白。

 千年の
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百鬼じゅん
がんばれ、ちとせ……ッッ!!
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