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89話

Author: 籘裏美馬
last update publish date: 2026-03-18 16:06:46

「ひんっ」

音羽の鼻から、甘ったるい声が抜ける。

その声を聞いた瞬間、蠢いていた伏見の手がぴたり、と止まった。

(あ、あれ……?終わってくれる……?)

音羽はそんな希望を抱いたが、どうも終わってくれるようでは無かった。

むしろ、伏見の手は明確に音羽を愛撫しだしたのだ。

音羽の服の中に入っていた伏見の手が、素早く音羽の下着を下ろし、胸を露出させてしまう。

「──ぁっ、やだっ、嘘っ!?」

「……音羽も期待してたのか?胸の先が硬くなってる」

音羽の胸先を、伏見の指先がきゅっと抓る。

その瞬間、音羽の背筋にびりびりとした快感が走り抜け、背がしなる。

「──んんっ」

びくっ、と体を跳ねさせた音羽に気分を良くした伏見の手は、更に刺激を続けた。

伏見は片手で胸を刺激していたが、もう一方の手も音羽の服に潜り込ませ、両手で胸を刺激しだしたのだ。

ふにゅり、と伏見の手の中で胸が歪み、胸の先を執拗いほど刺激される。

ぞわぞわとした快感が音羽の腹に溜まってきて、それが今にも弾けてしまいそう──。

そんな瞬間に、伏見の手は音羽の胸からぱっと離れてしまった。

「──えっ、あ…
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