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Love too late:防戦9

مؤلف: 相沢蒼依
last update تاريخ النشر: 2026-07-17 06:33:37

「……なんだ?」

「自然気胸だって薬、夜に渡していただろ。あれって、眠剤なんじゃね?」

( ギクッ!)

「普段、寝つきが悪いのにあれを飲むと、異常にぐっすり寝られたから。まぁ二日目からは飲んだフリして、うまいこと飲まなかったけどさ」

「あれは、その……正当防衛みたいな」

しまった――医者と患者の信頼関係が、見事に崩れていくじゃないか。

「なので治療を拒否するから、あしからず!」

俺を放り出すように太郎は身を翻し、ひとりきりでさっさと高台から降りていく。どんどん遠ざかっていく背中を、黙って見つめることしかできなかった。

「まいったな、どうすりゃいいんだ……」

自分がしてしまった過ちを、今さら後悔しても、どうにもならない。家に帰る道中、太郎の背中を追いながら、今後の対策を考えてみた。

「患者である太郎の希望を、最優先に考えて恋人になってやる」

これが一番、手っ取り早いんだけど――太郎と恋人同士になった絵面を思い浮かべただけで、ぞわぞわっと悪寒が走る。報われない恋に嫌気がさし、無謀にもうんと年下の大学生に、手を出しちゃいました。

なぁんて、もうひとりの自分が耳元で囁くような気
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    (うぅ~まだか、まだなのか……) あの後コンビニに赴き、お菓子や夕ご飯を買って用意されていた部屋に向かった。 スマホをいじったりテレビを見たりして時間を潰していたが、タケシ先生のことが気になりすぎて、内容がまったく頭に入ってこない始末――。 お酒が入るといつもより愛想が良くなるので、もしかすると誰かに言い寄られている可能性だってある。だってタケシ先生ほどのイケメンを放っておく女は、まずいないと思われる。 恋人がいないとわかった途端に擦り寄って、少しでも仲良くなるべく積極的に話しかけるだろう。 しかも傍にはあの御堂がいる。俺の目が届かないのをいいことに、ここぞとばかりに迫っているかもしれない。 どんどん膨らんでいく、ありえそうな妄想で頭が押しつぶされそうになっているうちに、ベッドの上でウトウトしてしまった。 どれくらいの時間が経ったのか――扉を激しくノックする音で目がぱっと覚めた。 急いで飛び起きて鍵を解除してドアを開けたら、着ているスーツが血まみれになっているタケシ先生と御堂が並んで立っているではないか。「ちょっ、どうしたんだよふたりとも!」 俺の問いかけを無視したまま、さっさと中に入っていくタケシ先生。らしくないその様子を見ていたら、御堂も中に入ってきた。「宴会の帰り道で、通り魔に襲われてケガをしている通行人に遭遇した。そのせいでこの有様になったんだ」 扉を閉めてタケシ先生のあとに続いた御堂が、丁寧に説明してくれたのはいい。タケシ先生と俺のためにこの部屋を用意していた御堂が、どうしてここに入るなり、着ているスーツをポイポイ脱いでいくんだ?「王領寺くん、どうした? 不満そうな顔して」 「どうしたなんて……。御堂さんが何で、ここにいるのかなと思いまして」 ジト目で質問に答えた俺を見て、してやったりな顔をした御堂が憎たらしくて仕方ない。「だって最初から周防とここに泊まろうと思って、リザーブしておいたんだ。君が来ることなんて知らなかったし」 「あぶねー! やっぱりタケシ先生に手を出そうと、ちゃっかり企んでいたんじゃないか!」 キーッと怒ってみせたら、御堂のヤツは苦笑いを浮かべながら、まぁまぁというジェスチャーを両手でした。 俺がギャーギャー騒いだら「うるさいぞバカ犬!」ってすぐに怒鳴ってくるはずのタケシ先生が妙に静かなことが、さら

  • 恋わずらいの小児科医、ハレンチな駄犬に執着されています   進撃(いや喜劇…いやいや悲劇!?)の学会5

    めくるめく大人のお医者さんごっこの妄想を無理やりに打ち消して、ホテルのキーと御堂の顔を交互に見比べてみる。「飲み会で帰りが遅くなるから、周防の部屋を予約しておいたんだ。王領寺くんは、そこで待っていてもらえるかな? 飲み会が終わったら、周防を部屋まで送り届けてあげる」 「わかりました。その代わり、タケシ先生に指一本触らないでくださいね!」 鍵を受け取りながら告げてやると、二枚目が台無しになるような変な笑みを浮かべた。その微妙すぎるほほ笑みに、嫌な予感しかしない。「心の底から勉強が大好きな周防を可愛がるべく、教授たちがここぞとばかりに取り囲んでいるだろうし、俺としてもそんな鉄壁を乗り越えられるような、できた人間じゃない。絶対に手が出せない環境だと思うよ。だから安心してくれ」 「はあ……」 「ちなみに王領寺くんは、どうやって周防と恋人同士になったのかな?」 しげしげと自分を見つめる御堂から、思いっきり顔を背けてしまった。余計なことを喋ったなら間違いなく、タケシ先生に叱られるであろうと察知したからである。「王領寺くんってば、すっごくつれないなぁ。俺がせっかくホテルの一室を予約しただけじゃなく、飲み会の雰囲気まで教えてあげたというのに」 「うっ……」 痛い場所を的確に突いてくるところなんて、タケシ先生にそっくりじゃないか。もしかして類友なんだろうか。「これはもう、周防を俺の部屋に連れて行っちゃおうかなぁ」 「それはやめてください!」 背けていた顔を、思わず御堂に向けてしまった。すると逃がさないようにするためなのか、いきなり顎を掴まれた。(至近距離で見つめ合う男同士なんて、傍から見たら絶対に可笑しいだろ) 嫌そうに眉根を寄せて御堂を睨んでやったがなんのその、ニヤけながら更に顔を寄せる。「素直に教えてくれたら、解放してあげるよ。とっとと口を割った方が、身のためだと思うけどね」 「……わかりました。教えますから手を放してください」『このバカ犬っ!』なんていうタケシ先生の怒号が頭の中で響いたが、背に腹は代えられなかった。しぶしぶ了承した俺を見つめながら、向かい合うように椅子に腰かけ、テーブルに頬杖をついた御堂の様子は楽しそうにしか見えない。「済まないね。どうにもふたりの馴れ初めが気になっちゃってさ。うんと年下の王領寺くんが周防と付き合ったのが

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