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第三章:ヴィスコンティを覆う闇

Author: Kaya
last update Last Updated: 2025-12-05 19:20:00

ーーー

「ねえ、ルイス。現王妃のヴィアンカ様について、どれだけ知っている?」

「どうしたんだ?突然。ロジータ。」

久しぶりに二人きりでゆっくりできる夜。

先にお風呂に入った私の後で、ルイスもさっぱりしたガウン姿で、寝室へと入ってきた。

ルイスはすぐに私に両腕を伸ばし、ごく自然に額にキスをする。

照れながら私は「そうじゃなくて……」と言うのだけれど。

少し拗ねたようにルイスはベッドに座り、私も横に並んだ。

「継母上《ははうえ》か……そうだな。

俺が幼い時に母上が亡くなって、すぐにヴィスコンティに嫁いできた、モンテルチ国の元王女。

家族と積極的に接してこなかったから、あまり詳しくは知らないな。

ただ、兄さんが彼女のことを毛嫌いしていた印象がある。」

「エルミニオ様が?」

「母上が亡くなって、すぐに父上が新しい王妃を迎えたことが、子供ながらに嫌だったんじゃないかな。

確かに彼女はどことなく、俺たちには冷たいようだったし……」

「そう。モンテルチ国の元王女様ね。

原作にない内容だから、さっぱり分からないわ。」

「何を悩んでいるんだ?」

「あ、あのね。今日……って、ルイス怒らないでよ?絶対に。」

「内容による。」

まだ何も言ってないのに、ルイスは早くも唇を尖らせる。

「今日、たまたまダンテ様に会って。」

「……はあ。ロジータ。俺はこの間の島でのことも根に持ってるのに。

兄さんーーエルミニオを殺さないよう必死に耐えてるのに。」

って、ルイスあまりに腹が立って、エルミニオを呼び捨てにしてる?

「あ、あれは不可抗力だわ!

私だって嫌だったのよ?

それに落ち着いて!ルイスがエルミニオ様を殺したら、色々問題が起きるでしょう?」

何とかルイスの怒りを宥めようとする。

「それで、ダンテは何と?」

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