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光と影の選択

last update Dernière mise à jour: 2025-10-16 16:20:11

 試験が終わってから二週間、私は自然と、アプリルと距離を置くようになっていた。

 寮の部屋で同じ空間にいるはずなのに、お互いの間に薄い壁ができているような感覚。

 彼女が掃除している時も、以前なら「ありがとう」と声をかけられたのに、今はただ横目で見ているだけ。

(……ごめん。でも、信じられなくなっちゃった)

 胸の奥で小さな棘が疼く。

 アプリルは私を庇ってくれた。必死に声を上げてくれた。

 でも、それでもみんなは信じなかった。

 けれどーーグルナ様の言葉は、一瞬で空気を変えた。

 あの聖女のような存在感。誰からも疑われない清らかさ。

 それを目の当たりにしてしまったら……どうしても、比べてしまう。

「……やっぱり、グルナ様こそが本物なんだわ」

 自分に言い聞かせるように呟いて、視線を落とす。

 その時、ふと横を見ると、アプリルがこちらを見ていた。

 けれどその瞳はすぐに逸らされ、寂しげに伏せられてしまう。

「…………」

 胸の奥がちくりと痛む。

 声をかければよかったのに、唇は動かなかった。

(ごめんね……アプリル。だけど、私はヒロインだから。間違った人を信じるわけにはいかないの…
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