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野良猫、最初の男6

مؤلف: 朱音小夏
last update تاريخ النشر: 2026-06-23 06:37:54

二日酔いから解放された日曜日。ヨウタは今日こそは"買い物デートだ!"といきこんでいた。

「...なんでアンタがそんなに楽しそうなの?」

「男が恋人を自分色に染めたいと思うのは当たり前の心境だよ?さぁ、早く朝ご飯を食べよう!」

「...と言いつつオレの事を抱きしめて離さないのはどこの誰ですかね?」

この時の2人は、ベッドでヨウタが夜斗を後ろから抱きしめている形で横になっていた。時刻は9時。朝ご飯にするのは少し遅い時間だ。

「だってヨルの抱き心地がよくて...。」

「早くしないと夕方になるぞ。」

「それは困る!!」

そう言うとヨウタはガバリと起き上がりせこせこと支度を始めた。それにならい、夜斗も着替え始めた。今まで着ていたのはヨウタのお古で、身長が伸びたお陰か、すっかり丁度いいサイズ感となっていた。そのため夜斗はコレでいいと言ったにもかかわらず、ヨウタは「それでも!新しいヨルが見たいんだ!!」と言って聞かない。まぁ、金を出すのはヨウタだ。好きにさせよう。

「もう、この時間だしカフェのモーニングにでも行こうか。」

「さんせーい。」

ヨウタは夜斗の髪を撫でつけると、「少し髪も整えたいね。」と
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    夜斗は念願の回らない寿司に舌鼓をうち、それはもうたらふく食べた。ついでに、高級白ワインも飲んだ。こんな贅沢が許されるなんて玲央さまさまだ。そしてタワマンへと戻ってくると、玲央は部屋へあがろうとはしなかった。「レオどうした?」「ごめんよ、ヨル。僕はまだ仕事が残っていてね。」「それでオレがいくら勧めてもワインを口にしなかったのか。」「そういう事。ヨルの仕事も出来るように整えてくるから少し遅くなる。」そう言うと、玲央は夜斗の身体を引き寄せた。「いい子で待っていておくれよ?僕だけの猫ちゃん?」「早く帰って来てね?ダーリン?」そんな軽口をたたいて夜斗は玲央お見送る。さて、いい気分だし、またジャグジーにでも浸かるとするかな。夜斗は浴室へと行き浴槽にお湯をためる。たまっていくお湯を見つめながら、夜斗は今日一日を振り返った。まさか、ヨウタに仕込まれた技術が本当に役立つ日が来るなんて、思ってもみなかった。そして、まだ彼を忘れられていない自分にも驚いた。「...ヨウタ...」彼の名前を小さく呟く。もう完全に吹っ切れたと思ったのに、いまだに夜斗の心を占める。今、どうしている?オレの事忘れた?少しは探してくれた?「ハッ。...自分から逃げ出したくせに。女々しいの。」夜斗は服を脱ぐと、冷水を浴びて自分の心を静める。熱く火照った身体に冷水は心地よい。そして、少し冷えてきたかな、と思った頃にジャグジーに身を沈める。あぁ、いい湯だなぁ。現実にこんなセリフをつくとは思わなかった。ダメだ。ヨウタの事は忘れよう。今、オレを飼っているのはレオだ。そう思い夜斗はジャグジーから出ると。バスローブに身を包み、あの大きなベッドへとダイブした。酒が回ったかな。眠気が襲ってきた。玲央が帰って来るまでひと眠りだ。ここは病院?あれ?どこかで見た光景だ。「夜斗...、お願いだ。早く目を覚ましておくれ...。君がいないと僕は...」ヨウタ?なんで泣いてるんだ?大丈夫。オレならここにいるから。だから泣かないで。「夜斗...せっかく自由になったのに...。こんな事になるなんて...。」自由になれたのは全部ヨウタのお陰だろう?何言ってるんだよ。あの雨の夜にオレを拾ってくれたのはお前なんだから。だからそんな顔しないでくれよ。「そうだ!退院したらまた美味しいものでも食べに行こう!なんでも好きな物ご

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    人事部から出ると、次に向かったのは社長室であった。玲央は夜斗が緊張してはいないか、と様子をうかがったが、当の本人は平然としていた。「ヨルは緊張とかしないのかい?」「ん?だって、今までの男やパパの中に社長なんていっぱいいたもん。社長という人種には慣れてるよ。」...玲央はなんだかやるせない気持ちになった。今までの男どもにヤキモチを焼いてしまいそうだ。そんな玲央の様子に夜斗はにんまりする。「なぁに?坊ちゃんはヤキモチ焼きさんですかぁ?」「...揶揄わないでくれるかい?それにヤキモチを焼かないなんて無理があるだろう?」「へぁ?」夜斗はおちょくっただけのつもりであったが、こうも素直に認められてしまうとこっちが恥ずかしくなってしまう。そうしてしばらく2人は黙って歩いた。気がつけば、社長室の前へとたどり着いていた。「いいかい?お利口にしてるんだよ?」「...オレは子供か。」玲央は扉をノックすると、中から「入れ。」と渋い声が聞こえて来た。「...なんだ、玲央か。一体どうしたんだ?」「社長。これから私の仕事を手伝ってもらう事にした者を紹介しに参りました。...ヨル。」「はじめまして。ヨルと申します。不束者ですがよろしくお願いします。」まるで結婚の挨拶のようなセリフに玲央は吹き出しそうになるのを堪えた。社長である玲央の父親は、鳩が豆鉄砲を食ったように目をまん丸くすると、急に大声を出して笑った。「はじめまして。玲央がお世話になっているようだね。」「いえ。お世話になっているのはオレの方です。仕事まで斡旋してもらって...。有難い限りです。」「はっはっはっ。よく躾けられているようだな。どうだい?このままウチの玲央の嫁にならないか?」「父さん!」思っていたよりもユーモアたっぷりの社長で、夜斗は安心した。社長は椅子から立ち上がると夜斗の目の前に立ちはだかり夜斗をジッと見つめると、次の瞬間夜斗を思い切り抱きしめた。「しゃ、社長さん?!」「はぁー!なんなんだ君は!なんて愛らしいんだ!ヨル。ウチの子にならないかい?」「父さん!なにをふざけた事を抜かしているんですか。...それと、ヨルは僕のです。さっさと離してください。」「嫌だね。こんな可愛らしい子猫、なかなか会えないのだから。」「...母さんに言いつけますよ?」玲央の言葉に、社長はビシリと固まる。

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  • 野良猫、御曹司に拾われる   野良猫、最初の男8

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    夜斗の「母さん」発言にビックリするヨウタだったが、涙しそうな彼をいち早くこのばから連れ出さなければと思い、近くのベンチに移動する。そしてベンチに夜斗を座らせると自販機で買った水を夜斗に差し出した。「ヨル。これ飲んで少し落ち着いて。」「...ありがと。」「あれがヨルの話してたお母さんかい?」「そう。でも、相手の男知らないヤツだった。...店の客かな?分かってはいたけど目の当たりにすると結構キツイのな。」夜斗は目に見えて落ち込んでいた。それもそうだろう。家出した息子を心配するそぶりもなく、男にすり寄ってる母親を見るとあぁ、自分はいらない子だったのか。と実感させられる。「ヨウタ。オレもあんな風になっちゃうのかな?」「え?」「男に媚び売って生きていくようにってこと。いくら勉強したって血は争えないだろ?」ヨウタは夜斗の言葉を否定したくとも出来ずにいた。だが、静かに涙する夜斗の涙を優しく拭うと、只々強く抱きしめた。「お、おい。ここ外...。」「大丈夫。ヨルには僕がいるだろう?」「...ヨウタに寄生してるとも言えるけど。」「ウチにいるのは寄生じゃないよ!きちんと勉強してるじゃないか。それにヨルがいてくれるから僕は仕事を頑張れる。生きることを楽しめている。」夜斗は「大袈裟だな。」と笑うと水を一気に飲み干す。そして、「デートに水差して悪かったな。」と言ってデートの続きを促すかのようにベンチから立ち上がり、ヨウタの手を引く。「今日はお前の好みに染められてやるよ。有難く思えよな。」「はいはい。まったく。我儘プリンセスだなぁ。」「...オレは男だ。」「ハハッ。美容室の予約時間もあるし、見れるだけ見て行こうか。」こうしてデートは再開された。いろんなショップを回り、今の夜斗の体形に合う服を次から次へと買っていく。こんなに買って大丈夫なのだろうか?と心配したが、とあるショップで支払いの時にブラックカードを店員に差し出していたのを見て心配することをやめた。「お昼ご飯の時間だけどお腹空いてる?」「モーニングがまだ残ってるからいい。」「ん。了解。じゃあお茶だけでも飲みに入ろうか。たくさん歩いて疲れただろう?少し休憩。」ヨウタからの申し出がありがたかった。丁度疲れて来たところだったからだ。ショッピングモールの中にあるカフェに入り夜斗はアイスティー、ヨウタは

  • 野良猫、御曹司に拾われる   野良猫、最初の男6

    二日酔いから解放された日曜日。ヨウタは今日こそは"買い物デートだ!"といきこんでいた。「...なんでアンタがそんなに楽しそうなの?」「男が恋人を自分色に染めたいと思うのは当たり前の心境だよ?さぁ、早く朝ご飯を食べよう!」「...と言いつつオレの事を抱きしめて離さないのはどこの誰ですかね?」この時の2人は、ベッドでヨウタが夜斗を後ろから抱きしめている形で横になっていた。時刻は9時。朝ご飯にするのは少し遅い時間だ。「だってヨルの抱き心地がよくて...。」「早くしないと夕方になるぞ。」「それは困る!!」そう言うとヨウタはガバリと起き上がりせこせこと支度を始めた。それにならい、夜斗も着替え始めた。今まで着ていたのはヨウタのお古で、身長が伸びたお陰か、すっかり丁度いいサイズ感となっていた。そのため夜斗はコレでいいと言ったにもかかわらず、ヨウタは「それでも!新しいヨルが見たいんだ!!」と言って聞かない。まぁ、金を出すのはヨウタだ。好きにさせよう。「もう、この時間だしカフェのモーニングにでも行こうか。」「さんせーい。」ヨウタは夜斗の髪を撫でつけると、「少し髪も整えたいね。」と言って、美容室に予約の連絡を入れる。丁度空きがあったようで、13時に予約を取り付けられたようだ。そして2人はカフェに赴き、モーニングプレートを2つ、コーヒーとセットで注文した。「朝からこんな贅沢して罰当たらないかな?」「いいじゃないか。今日はヨル改造計画なんだから。」「なんだそれ。関係ないだろう。」そうしていると、モーニングプレートとコーヒーが運ばれてきた。うん。とても美味そうだ。コーヒーもいい香りがする。「さ、食べようか。いただきます。」「いただきます。」2人は少し遅めの朝食をとる。そして、モーニングプレートを食べ終わると、夜斗は再びメニューと睨めっこをしていた。「ヨル?どうしたんだい?」「...デザート、食べてもいい?」「!なんて可愛い我儘を言うんだい!もちろん食べていいよ?」ヨウタからの許可が出ると、夜斗は顔を"パァ"と明るくし、ティラミスを注文した。その様子を間近で見ていたヨウタは、「僕のヨルが可愛すぎる」と悶絶していた。「?ヨウタも食べたいの?ほら。あーん。」「?!あ、あーん。」夜斗からまさか"あーん"されるとは思わなくって、ヨウタはティラミスの味

  • 野良猫、御曹司に拾われる   野良猫、最初の男3

    それから、夜斗の生活は一変した。朝起きるとまずは、ヨウタと共に朝ご飯を食べる。そしてヨウタが仕事に行くのを見送ると、ヨウタから渡されたWordとExcelの本を読みながらパソコンの操作に慣れる訓練をする。お昼になるとコンビニでサンドウィッチとコーヒー牛乳を買ってお昼ご飯にする。そしてまた勉強...。ヨウタは夕方には帰って来るのでその日分からなかった事はその日のうちに聞く。そして夜斗が風呂に入っている間にヨウタが夕飯の支度をする。そして2人揃って夕飯を食べる。そんな生活を一週間続けていたら、夜斗の身体は大分肉付きがよくなってきたと思う。栄養もしっかりとるようにしているので、今まで伸びなかった分

  • 野良猫、御曹司に拾われる   野良猫、溺れる

    ー浴室での行為も悪くない。そんな感想を抱いた夜はその疲れをとるようにジャグジーに浸かる。「お前、手馴れてるな。男とヤった事あんの?」「いや?女性からは嫌という程お誘いはあるけれど、男性の相手はヨルが初めてだよ。」「...今サラッとモテ自慢したな?」「コノヤロー!」と夜斗は浴槽の中で玲央に戯れつく。玲央はそれを嬉しそうに受け止めると、夜斗に「コッチを向いて?」と言い深い口づけをした。浴室に響くは蜂蜜のように甘ったるい吐息に玲央は満足気だ。「あぁ...こんなにも幸せでいいんだろうか?」「なんだ?急に。もしかしてオレとヤって天国見れたかよ?」「ソッチは自信あるんだぜ?」そう言う夜斗は

  • 野良猫、御曹司に拾われる   野良猫、酔う

    夜斗と玲央はフレンチを楽しんだ後、直ぐさまタワマンへとトンボ帰りをした。夜斗はリムジンの中で、酔い醒ましに買った水をゴクリと飲んだ。酒に酔って火照った身体に冷たい水はよく沁みる。「ハァ...食べたし飲んだなぁ...」「満足してくれたかい?」「飼い主初日としては合格!アンタ一体何者なんだ?それくらい教えてくれよ。こうして専属の運転手がいるくらいだし、さぞ良いとこの坊ちゃんなんだろ??」夜斗がそう言うと玲央は少し考え込むように黙った。なんて答えようか。そう考えているようである。「...何処にでもいる会社経営者の息子だよ。他のところよりは大きい会社だけどね。」「てことは次期社長?!オレ

  • 野良猫、御曹司に拾われる   野良猫、餌付けされる

    夜斗は野良猫の様に警戒心を静かに持ちながら玲央の後に着いてタワマンの外へと出た。そしてここへ来た時に乗っていたリムジンに再び乗り込む。「さぁ、ヨル。約束通りフレンチを食べに行こうか。」「!フレンチ...!!」...警戒心は何処へやら。"フレンチ"の言葉に釣られて夜斗は涎を垂らした。そんな夜斗の様子に玲央は微笑ましいものを見る目を向けた。そしてリムジンを走らせると、いつもの酒場の前を通り過ぎ、高級フレンチ店へと辿り着く。店内に入ると玲央は店員に何やらカードを手渡していた。「?なんだ、そのカード。」「ここは完全会員制なんだよ。だから予約なしでも来れるんだ。」「...今までにも高級店に

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