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第1087話

Author: 小春日和
幸江は、もう見ていられないといった様子で前に出て、贈り物の箱をひょいと取り上げながら尋ねた。「これ、また誰からよ?」

給仕はしばし考え込んだあと、慎重に言葉を選んで答えた。「えっと……ヘルメットを被った、赤髪の方です」

ヘルメットに赤髪――その特徴を聞いた瞬間、真奈の脳裏に浮かんだのは佐藤泰一の姿だった。

「その人は?」と真奈が尋ねると、給仕は慌てて答えた。

「もう立ち去られました。ただこれを渡してくれとだけ言って、他には何も……」

幸江も、ここまで聞けば誰が来たか察しがついた。きっと佐藤泰一だ。だが、彼が今どこで何をしているか、皆わかっているつもりだった。彼は佐藤茂から何かしらの任務を命じられて出ている――それだけは確かだ。けれど、その任務が何なのかまでは、詮索しない方がいい。

ときに、知りすぎることは必ずしも幸せとは限らないのだから。

「どうやら、僕は一歩遅かったようだ。あなたはもうこんなに祝いの贈り物を受け取っている」

白石は困ったように肩をすくめ、背後から白いリボンが結ばれた長方形のギフトボックスを取り出した。

箱を開けると、中には上品な水晶のブレスレットが収
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