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第66話

مؤلف: 風待 栞
そう言うと、彼女は勇んで階段の方へ向かった。雅の頭の中は、先ほどのネックレスのことでいっぱいだった。まさか、あの灼也様が、あの何億もするネックレスを、この私に……?

そうだ、きっとそうに違いない。灼也様もようやく、あの静沢水琴よりも私のほうが優れていると気づいたのだ。

心臓が期待に高鳴る。灼也様と二人きりになれる——そう思っただけで、身体中の血が沸騰するようだった。興奮で頬を上気させながら、二階の一番左にある部屋の前まで来ると、彼女はそっと扉をノックした。

コン、コン……たいして力を込めたわけでもないのに、扉はひとりでにゆっくりと開いた。部屋の中は明かりも点いておらず、真っ暗だ。

「……灼也様?」彼女は、探るように二度、呼びかけた。

返事はない。しんと静まり返った闇が、じわじわと恐怖を煽る。

その時だった。——バンッ!背後で乱暴に扉が閉められ、錠のかかる音が響き渡った。完全な暗闇が、雅を飲み込んだ。

「きゃっ……!しゃ、灼也様……?いらっしゃるの?」声が震える。雅は壁に手をつき、必死に照明のスイッチを探った。しかし、指先に触れるのは、ただ冷たく硬い壁だけだ。

——パチッ
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