「この人もなかなかのイケメンよね。弓の腕も相当なものだわ」「もし一等賞がまだあれば、彼もきっと貰えてたわ」「さっき、あの子がママって呼んでた美女......あんな若くてきれいなお母さんがいるなんて!とても子どもがいるようには見えないわ。知らない人が見たら、独身だと思う」「二人のイケメンがそろって彼女にプレゼントだなんて、うらやましすぎる」周囲はざわめきに包まれ、口々に思い思いのことを言い合っていた。だが大半の人は――星と雅臣は夫婦だと思い込んでいた。何しろ、ふたりの間には子どもがいるのだから。星は、雅臣が差し出した贈り物を見つめた。表情は穏やかで礼儀正しいが、その奥にはどこか距離のある冷ややかさが滲んでいる。「ありがとう。でも、結構よ。それは翔太にあげて」その言葉に、雅臣の顔色がわずかに変わる。彼女は――仁志の贈り物は受け取ったのに、自分のは断った。しかも大勢の目があるこの場で、子どもの父親である自分に、まったく顔を立てる素振りも見せなかった。胸の奥に、抑えきれない苛立ちが静かに湧き上がる。それは、星に恥をかかされたからではない。――星の心の中で、自分という存在が、どこの誰とも知れぬ仁志よりも下に見られている。その事実が、どうにも我慢ならなかった。雅臣が口を開きかけたが、それよりも早く、明日香が柔らかく笑って場を和ませた。「翔太くん、今日はママがこんなにたくさん戦利品をもらっちゃって、もう持ちきれないみたいよ?早く手伝ってあげて」褒められるのが好きな年頃の翔太は、すぐに嬉しそうに駆け寄り、「うん、僕がママのを持ってあげる!」と元気よく答え、両手いっぱいに贈り物を抱えた。星は明日香をじっと見つめたが、何も言わなかった。その眼差しには、わずかな探るような静けさが宿っていた。一方、優芽利は先ほどから仁志を褒め称えていたが、やがて軽く笑みを浮かべ、こう言った。「仁志さん、あとで少しお時間あります?よかったら、騎射で何本か勝負してみません?」仁志は淡々とした口調で答えた。「申し訳ありません、司馬さん。僕は仕事で来ているので、遠慮しておきます」優芽利の笑みが一瞬固まる。そしてようやく、そばにいる星の存在を思い出したように視線を向け、「星野さ
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