アイドルの秘密は溺愛のあとで

アイドルの秘密は溺愛のあとで

last update最終更新日 : 2025-06-28
作家:  またり鈴春連載中
言語: Japanese
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概要

溺愛

純愛

ハッピーエンド

ツンデレ

アイドル

一途

一目惚れ

三角関係

秘密恋愛

家が焼けて住む場所がなくなった私・夢見萌々を拾ってくれた人は、顔よしスタイルよしの麗有皇羽さん。「私に手を出さない約束」のもと、皇羽さんと同居を開始する。 だけど信じられない事が判明する。なんと皇羽さんは、今をときめく人気アイドルと瓜二つだった!皇羽さんは「俺はアイドルじゃない」と言うけど、ソックリ過ぎて信じられない。 とある理由があって、私はアイドルが大嫌い。だから「アイドルかもしれない皇羽さんと一緒にいられない」と言ったけど、皇羽さんは絶対に私を離さなかった。 どうして皇羽さんが、出会ったばかりの私を深く想ってくれるのか。皇羽さんからたくさんの愛をもらった後、私は衝撃の事実を知る。

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第1話

第1話

パチパチと燃え盛る炎に包まれる、私のアパート。季節は一月。冬特有の乾いた空気と、たまに吹き抜ける突風。それにより……

「格安木造のアパートが全焼とは……」

火の勢いってスゴイ。何がスゴイって、炎がどんどん大きくなっていって、あっという間にアパートを飲み込んでしまう所だ。

「出て行ってて良かったね、お母さん……」

誤解がないように言うと「ちょっと用事で留守中」とか、「少し買い物に出ている」とかではなく。お母さんは永遠に出て行った。幼い頃に両親が離婚して以来、母に育てられた私。だけど今朝、母は書き置き一枚で、アパートから姿を消していた。

『冷蔵庫におにぎりあるからね』

そのおにぎりも、アパートが燃えた今は炭になってるわけだけど。

「おにぎり、食べたかったなぁ……」

栗色ロングの私の髪に、空中を舞う灰が絡まる。黒色の斑点が、髪に浮かび上がった。

「はぁ、今日のお風呂が大変だよ。髪が長いと、ただでさえ洗うの面倒なのに」

言いながら、燃え上がる自分の部屋を見つめる。そういえば、私の部屋が燃えているということは、お風呂もないってことだよね?寝るところも無いんだよね?

どこかのお焚き上げみたいに眺めていたけど、燃えているのは、私の全財産だ。

あの炎の中に、(微々たる額とはいえ)私の全財産があるよね?お金だけじゃなくて、学校のカバンや制服も何もかも全部だ。

「や、ヤバいかも……!」

今さらになって、自分の身に起きた〝最悪の出来事〟を自覚する。

ヤバい、本当にヤバい。何も手元に残らない!

今日は土曜日。起きた私は意味もなく、ダルダルの部屋着を着て外を散歩していた。だから今、私の手の中には、アパートの鍵が一つあるだけ。

「じゃあお風呂とか言う前に、下着も燃えた……?」

その時、消防士さんに「下がって!」と注意される。

「わ……!!」

慌てた私がコケそうになった、

その時――

ガシッ

「あっぶねぇな」

あれ?誰かにギュッてされている感覚。いま私、誰かに包み込まれている?

大きな手が、私の腰を掴んでいる。いとも簡単に引き寄せ、倒れそうだった私を真っ直ぐ立たせた。

「あ、ありがとうございます……」

「ん、気をつけろよ」

「は……い!?」

ペコリとお辞儀をした後。ビックリしすぎて、声が裏返っちゃった。だって!

「(なんと言う顔の小ささ!ううん、服が大きいだけ? ひょっとして来年以降も同じ服を着るために、節約してスリーサイズくらい大きいのを買ったの!?)」

もしかして仲間かな?私と同じ、お金がない人なのかな!?

だけど、どうして深く帽子を被ってるんだろう?真夏でもあるまいし。

「(それに、どこかで見た事あるような気がする……)」

初対面なんだけど、初対面じゃないような。誰だっけ?

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