「あ、それねぇ····イイ感じの薬、たーっぷり塗り込んでるから。芯クン潰してる間、独りで悶えてな」
奏斗さんは、芯をベッドに移動させると、口に掛けていた縄だけ解いた。そして、電マを亀頭に押し当てようとする。抵抗しようものならペニスを握り潰すと脅し、芯を大人しくさせてしまった。
「チッ····縛んのマジすぎてキモいんだけど」
「あぁ····俺、趣味で緊縛師やってるからねぇ。上手いでしょ」
にこやかに言って、芯のロープに指を掛けて言う。大学生の頃から怪しい店でアルバイトをしていたようだが、ここまで本格的とは。昔から縛るのは上手く、おかげで縄酔いするまでに仕上げられた。
芯まで、その毒牙に掛けられないようにしなくては。しかし、全身に力が入らず口も動かせない。おそらく、プラグに塗布したという薬の所為もあるのだろう。「は··? きん····? なぁアンタさ、何がしてぇの? 俺と先生が別れたら満足なわけ?」
「君らがどんな関係であろうが、そんなのどうでもいいよ。俺には関係ないからね。けどそうだなぁ····芯クンも可愛いし、いっそ2人とも僕が飼っちゃおうかな」
「あ? ふざけんな。俺も先生も、お前なんかに堕ちるかよ。自惚れんのも大概にしとけよな、自意識過剰ジジィ!」
「あっはは、芯クンは口が悪いなぁ。まずはそこから直していこうか」
強気な芯の心をへし折るべく、奏斗さんは電マのスイッチを入れた。芯の愛らしい嬌声が響く。この状況でそれを聞いて、欲情する僕は救いようのない変態だ。
奏斗さんの責め方は、とにかくでエゴイスティックで厭らしく執拗い。いくら気の強い芯だとて、精神的に幼さが残る年頃だ。本気で堕としにかかった奏斗さんの責めに、耐えられるはずがない。
ダメだ。また弱気になってしまう。けれど芯は、僕の弱い心を嘲《あざけ》る様に抵抗を見せる。「やめっ、んあ゙ぁ゙っ····くっそ変態!! ぁ゙ぁ゙あ゙ぁ゙!!」
「あ~ほら、また間違えた。お仕置ね」
「やっ、待っ──んっ、ぐぅぅぅっ!! な゙あ゙ぁ゙ぁ゙!!! もうむり゙ッ、死《ぢ》にゅ····」
僕が引き出せなかった芯の顔を、奏斗さんがいとも簡単に引き摺り出す度、酷い嫉妬に駆られる。時間を掛けて暴いていこうと思っていた、芯のそういう顔。
それと同時に、心待ちにしていた芯の限界を超える顔を見られた喜びが湧き上がる。興奮を感じずにはいられない。恋人だ云々と吐《ぬ》かしておいて、こんなに最低な事はないじゃないか。頭では自分を叱するが、相反して身体は昂ってゆくばかり。それに気づいた奏斗さんが、えげつない提案をしてきた。
僕が芯に挿れ、奏斗さんは僕に挿れると言い出したのだ。そんな連結など、あまりにも予想外で腰が抜けてしまった。
僕と芯は絶句し、奏斗さんの顔をポカンと見上げる。「だってお前、ガッチガチに勃ってんでしょ? 流石に、んなアホな事すんの俺も初めてだし面白そうだよね。使えるんだったら使おうよ。そしたらみーんな気持ちぃだろ」
反発しようとした芯の口に、奏斗さんはハンカチを詰め込み黙らせた。
「芯クンは少し黙ってようね。····ほら、できるでしょ? れー──」
名前を呼ぼうとする。僕は、慌ててそれを遮る。
「やっ、やります! ····っ、ごめんね、芯」
奏斗さんは、目で『さっさとやれ』と圧をかける。この冷徹な目に逆らう事などできない。
縄を解かれ、思うように力の入らない腰を持ち上げる。そして、自らの意思で芯の股ぐらへと移動した。芯の目には、溢れんばかりの涙が溜まっている。怯えているのだろうか、それとも、奏斗さんの思い通りに運んでいるのが悔しいのだろうか。芯の悽愴《せいそう》な泣き顔に、僕の心は悲痛な叫びをあげている。
それでも僕は、芯のナカへとペニスを収めた。ようやく芯に触れられた安堵と、汚辱に塗れた僕を視界に入れてほしくないという羞恥がせめぎ合う。芯のナカを堪能する余裕は無い。結腸へ辿り着く前に、後ろから奏斗さんが入ってきたのだから。僕の意志とは関係なく、突かれる反動で芯のナカを抉ってしまう。
戸惑いながら嬌声を漏らす芯は可愛い。僕の中の加虐心が目を覚ましそうになる。犯されたい僕と犯したい僕が混流していて、感情に虫酸が走る。 そんな中、前も後ろも気をやってしまいそうな快感に飲まれ、どうにも腰が僕の意に従わない。奏斗さんが僕の結腸を貫く。腰を思い切り打ち付けるから、僕は芯の結腸を抜いてしまった。僕と芯の嬌声が重なる。
芯の頬に触れ包み込む。少しでも、芯の柔らかさをこの手に感じたい。これが最後になるかもしれないのだから、せめて愛した温もりを忘れないように。 そんな僕の行動が気に食わなかったのか、奏斗さんは前立腺を責め始める。執拗に、そこばかりを狙う。 堪らず僕は、芯のナカに潮を噴き出してしまった。「んにあぁっ!!? 先生《しぇんしぇ》····腹ぁ、もぉ、飲めねぇって····やらぁ··熱《あちゅ》いぃ····」
芯はそのまま気絶した。僕もギリギリだ。
けれど、僕まで意識を失えば、今度こそ奏斗さんに何をされるか分かったものじゃない。何としても、意識は手放さないようにしなければ。 僕は、歯を食いしばって奏斗さんがイクまで耐え抜いた。けれど、ずるんとペニスを引き抜かれた瞬間、僕は完全に腰を抜かしてベッドに倒れ込んだ。ベッドへ倒れ込んだ拍子に、芯から僕のペニスが抜けてしまった。とても寂しい。触れたい。芯を抱き締めたい。それなのに、身体はピクリとも動かない。 脳内でよたよたと思考がよぎる。そんな僕に触れたのは奏斗さんだった。 僕の前髪を握って持ち上げると、乱暴なキスをした。煙草の味がする、不味いキス。それなのに、絡められる舌に応えてしまう。芯のキスはもっと甘くて柔らかかった。 極上のスイーツを知ってしまった今、劇薬のような奏斗さんが痛い。「優しくシてあげようか? 芯クンに甘いの教えられちゃったんだろ。だからそんなに怯えてんだよね」「お、怯えてなんか──」「ま、昔からだけどさ。····あーあ、バカだなぁ。そんなの知らなきゃ、またすぐ俺に溺れられたのに」 甘い鉛を飲み込んだみたいだ。胸の手前で言葉がつっかえている。 二度と、こんな危険な沼に溺れたくない。なのに、奏斗さんの全てに反応してしまう。身体に根付く熱を、どうしても捨てきれない。「せ··ん、せぇ····」「もう起きたの? マジで元気だねぇ」「ハッ····ジジィとは違うんだy──ひッがあ゙ぁ゙ぁっ!!?」 生意気な口を聞いた芯に、ズプッとブジーを挿し込んだ。一気に刺して、怪我でもしたらどうするんだ。「あ~っは····イイ声♡ もっと聞かせて」「か、奏斗さん! ら、乱暴にしないで····芯に怪我させないでください」「あ? チッ··煩いなぁ」 振り返り、僕を睨む奏斗さん。その瞳に逆らえば、もっと酷い目に遭う。僕はそれを知っている。忘れられるはずがない。 けれど、あの頃の僕とは違う。 僕は奏斗さんの腕を掴み、その手を止めた。奏
失神すらさせてもらえないまま、僕は奏斗さんの射精を腹で受ける。プラグで栓をされ、身動きがとれないよう手足を縛られてベッドの隅に転がされた。無様に、起き上がる事もできない。「あ、それねぇ····イイ感じの薬、たーっぷり塗り込んでるから。芯クン潰してる間、独りで悶えてな」 奏斗さんは、芯をベッドに移動させると、口に掛けていた縄だけ解いた。そして、電マを亀頭に押し当てようとする。抵抗しようものならペニスを握り潰すと脅し、芯を大人しくさせてしまった。「チッ····縛んのマジすぎてキモいんだけど」「あぁ····俺、趣味で緊縛師やってるからねぇ。上手いでしょ」 にこやかに言って、芯のロープに指を掛けて言う。大学生の頃から怪しい店でアルバイトをしていたようだが、ここまで本格的とは。昔から縛るのは上手く、おかげで縄酔いするまでに仕上げられた。 芯まで、その毒牙に掛けられないようにしなくては。しかし、全身に力が入らず口も動かせない。おそらく、プラグに塗布したという薬の所為もあるのだろう。「は··? きん····? なぁアンタさ、何がしてぇの? 俺と先生が別れたら満足なわけ?」「君らがどんな関係であろうが、そんなのどうでもいいよ。俺には関係ないからね。けどそうだなぁ····芯クンも可愛いし、いっそ2人とも僕が飼っちゃおうかな」「あ? ふざけんな。俺も先生も、お前なんかに堕ちるかよ。自惚れんのも大概にしとけよな、自意識過剰ジジィ!」「あっはは、芯クンは口が悪いなぁ。まずはそこから直していこうか」 強気な芯の心をへし折るべく、奏斗さんは電マのスイッチを入れた。芯の愛らしい嬌声が響く。この状況でそれを聞いて、欲情する僕は救いようのない変態だ。 奏斗さんの責め方は、とにかくでエゴイスティ
名前を呼ばれ、呼吸困難に陥った僕の口を、奏斗さんは容赦なく犯す。鬼畜の所業だとは思わない。こんなの、まだまだ甘いほうだから。 僕の前髪を鷲掴み、壁に追い込んで喉奥まで押し込む。窓枠に片手を掛け、喉を壊す勢いで使う。息ができない。逃げられもしない。 あぁ、芯が僕を心配してくれている。目に沢山涙を溜めて、無意味に奏斗さんを睨む。そんな事をしても、奏斗さんは気にも留めないのに。「顎はずしていい? 根元まで挿れるよ」「んぅーっ··ぇ゙ぁ゙··ぉ゙、あ゙ッッ!!」 喉の奥を強引に開くと、根元までねじ込んだ。同時に、ガゴッっと鈍い音が脳に響く。久々に鳴った、顎の外れる音だ。懐かしい痛みに、体温が上昇してゆく。 芯が激昂しているが、奏斗さんは振り向きすらしない。芯の声が遠くで聴こえる。僕は、視界の隅でそれを見ているが、劈くような痛みでそれどころではない。 けれど、おかげで息をする事ができた。まさか、これを狙っていたわけではあるまい。大丈夫、都合のいい解釈には懲りている。 そして、痺れた脳で感じるそれは、僕のペニスを勃たせる快感にすぎなかった。痛みと快感の繋げ方は、嫌というほど身体が覚えている。 小便を漏らし、顔から出る汁を溢れさせ、まるでさっきまでの芯の様だ。こんな姿を見てなお、僕を自分のものだと訴えてくれている芯。 まだ奏斗さんへの対抗意識を燃やしているのだろうか、真意は分からないが嬉しい。どうやら僕の心は、自分で思っているよりも随分と芯に執心しているらしい。 ほら見ろ、奏斗さんの懐かしい責めに、反応するのは身体だけだ。なんて強がりも、心に留めておかねばなるまい。 奏斗さんは僕の顎を嵌めると、所謂チングリ返しの体勢にして足首を持ち上から突き挿す。痛みと嫌悪感で、込み上げるものを飲み込めなかった。「かはっ····ゔぇ゙ぇぇ······」「あぁ、久々だしキツい?
僕は何もかもを諦め、奏斗さんに手首を縛られる。光沢のあるワインレッドのネクタイ。奏斗さんが昔から好んで身につけていた色だ。血の染みがイイ色になるんだと言っていた。 藻掻く事さえも許さないくらい、ギチギチに縛られる。機嫌が悪いとこうなのだ。見える所に痕をつけられるのは困る。けれど、そんなことを言えば首や顔にもつけられかねない。 されるがまま、僕が抵抗もせずに縛られていると、芯が奏斗さんに蹴りかかった。奏斗さんはひょいと避ける。あわや、頬に直撃するところだった。「っぶね。へぇ····、まだ折れてないんだ。おっけ、先に芯クンから壊しちゃお。お前はそこで見てなね。大事な芯クンが俺に堕ちてくとこ♡」 奏斗さんは、芯の脚を縛り身動きを取れなくする。次に僕を縛り終えると、芯を開脚した状態に縛り直した。 手は後ろ手に、さっきよりも雁字搦めに縛り、口にも縄を掛ける。そして、四つ這いにして一切抵抗できなくなった芯のお尻を鷲掴み、一息に根元まで突き挿した。言葉にならない悲鳴をあげる芯。余程痛いのだろう。涙とヨダレが溢れ、二突き目には嘔吐してしまった。 縄を食いしばり、声を我慢する芯と目が合う。気がつくと、僕のほうが涙をポロポロ零していた。「センセ《へんへ》··泣くなって《ひゃふはっへ》····。俺《ほぇ》····大丈夫だから《はいひょーふはひゃや》」 大丈夫なわけがないじゃないか。そんな言葉さえ返せないほど、唇の震えが止まらない。 奏斗さんは縄を手綱《たづな》の様に握り、芯の上体を引き起こす。奥を深く抉られて辛いだろう。それでも、芯は僕に声を聞かせないよう抑える。 奏斗さんは芯を快楽漬けにし、意識が飛ぶと痛みを与えて起こす。それを絶妙に繰り返し、芯のメンタルを削ってゆく。 強気の芯も、流石に限界が近いようだ。目が虚ろになり、僕には見せなかった表情を見せ始める。 完全に蕩けきった顔だ。僕だって、こ
急いで仕事を片付け、タクシーを拾って帰宅した。見上げると、家の明かりがついている。 芯が待ってくれているんだ。そう思うと、部屋までの足取りがいやに軽い。 鍵を開け、扉を開いて気づく。玄関には、僕達の物ではない靴がある。嫌な予感がして、心臓が大きく跳ねた。胃の辺りはズクズクと重い。 その瞬間、芯の甘い声が聞こえた。脳が揺れそうなほど、勢い良く顔を上げる。 恐る恐る、声が聞こえた寝室の扉を開く。すると、目を疑う光景が飛び込んできた。 芯が、力無く上体をベッドに落としている。そして、そんな芯の腰を持ち上げ、バックで犯している奏斗さんが居た。芯は動かない。どうやら、意識を飛ばしているようだ。 気の強い芯の事だから、相当奏斗さんを煽ったはずだ。あれは、容赦など知らない快楽責めをしている時の顔。僕が騙された、最も甘い奏斗さんだ。 気絶しているから、お尻が緩んでいるのだろう。奏斗さんは指も一緒にねじ込んでいる。苦しそうだ。 それに、よく見ると芯のペニスは、射精できないように縛られている。きっと、余程辛い目にあったのだろう。玉も根元で縛られていて、少し腫れているように見える。 僕は呆然と立ち尽くし、肩に掛けていたバッグを落とした。奏斗さんは、うっすらと笑みを浮かべて芯を犯しながら、僕の方を見ずに声を掛ける。「おかえり。遅かったね」 首元から耳へ、這うような声に身体が跳ねる。奏斗さんの、芯を見下ろす瞳は無機質で、その横顔からは全く感情が読めない。 けれど、この肌がビリビリと痺れるような感覚。奏斗さんが怒っている時の雰囲気だ。嬉々として犯しているのに、滲み出る空気が痛い。 どうして奏斗さんが此処に居るのだ。何故、芯を犯しているのだ。聞きたい事はあれこれ脳内を飛び交う。けれど、僕は声も出せずに固まったまま。恐怖で、声帯がピクリとも動かない。 僕がたじろいでいると、奏斗さんは芯の耳を噛んで囁いた。「芯クーン、起きな」 ポケッとした顔で、僕を視界に入れる芯。表情が少し緩むと、芯は声を絞り出して呟いた。「センセ&
奏斗サンは、俺のケツを叩きまくってキャッキャと喜んでる。これ、表面じゃなく肉が痛ぇの。 バカみたいにバチンバチン叩くから、もうケツの感覚がなくなってきた。「あれ? 泣いてんの?」 だって痛ぇもん。お前もされてみろ。とか言ってやりたいけど、痛すぎて喋れねぇ。「はぁ····。零、帰って来ないねぇ。んじゃ、しょうがないから芯クン食べて待ってようかな〜」「んぇ? ····らめ。やら。挿れんな··イカれ野郎」 涙でぐっしょぐしょで情けないけど、なんとか奏斗サンの顔を見て言ってやった。先生も、ちょっとはスッキリするかな。 俺の言葉を聞いて、目を細める奏斗サン。すんげぇエロく舌なめずりして、先生よりデカいちんこを取り出す。そんなグロいの、マジで絶対入んないって。「待っ····ぁにそぇ····ンなの、入んねぇよ····」「は? 何言ってんの。挿れるんだよ」 半笑いで、ロクに解してもいないアナルに、バカみたいにデカいちんこを強引にねじ込む。痛い。熱い。絶対切れてる。 奏斗サンは『キッツ····』とか言いながら、ズッポリ根元まで押し込みやがった。先生よりも奥に入って、慣らしてない結腸口でぐっぽぐぽ好き放題に遊ぶ。「ひあ゙っ、痛ッ、腹痛いぃ! やめっ、んあ゙あ゙ぁ゙ぁ゙!!」「ん〜っ、イイ声♡ すっげぇ可愛い声で哭《な》くね。昔の零より小さいし、イジめんのは芯クンのほうが燃えるわ」 イカれた事ばっか言って、猿みたいに腰を振り続ける。なぁ先生、こんな奴のドコが良かったんだよ。 痛いし怖いし、気持ちくなんねぇじゃん。なんでだよ。先生がくれる痛みは、ちゃんと気持ち良くなれんのに。コ