เข้าสู่ระบบ「えぇー、以上を持ちまして入学式とさせていただきます。新入生の皆さん、保護者の方々、本日は本当におめでとうございました」
そう教師がマイクに向かって言うと入学式は終了となった。50音順に並んでいたため、オレと叶弥は少し離れてしまっていたが、それでいても叶弥が欠伸をしつまらなそうにしている様子は確認できた。......後で説教だな、これは。教師の「では新入生退場」と言う言葉で新入生は並んでいる順に教室へと向かう。そうして自分達のクラスへとやって来ると、各々が自分の席へと着く。ちなみに新学期なため、最初の席は50音順で決まっていた。オレも自分の席を確認すると早速席に座る。教師が来るまで少し時間がある様で、席には着かず、自由に話しをしている生徒もいた。......叶弥も例外ではなく、オレの元へとやって来た。
「京、席離れちまったなぁ」
「......クラスが一緒なんだからそれで良いじゃねーか」
叶弥がワザワザ、オレの所に来てどうでもいい事を話す理由は分かっていた。周りの生徒に虚勢をするためである。......オレが叶弥のモノであると。オレの顔立ちは中性的と言われ、ケンカで鍛えてはいたが、筋肉は付かず身体の線は細かった。そのため中学の時は女子生徒だけでなく、男子生徒からも告白されていた。極めつけは、とある放課後、誰もいない教室で男子生徒から告白をされ断ったら......襲われかけたのである。その時は男子生徒の股間を思いっきり蹴り上げ逃げようとしたのであった。しかしその場面を教師に呼ばれて戻って来た叶弥が運悪く見てしまい、彼は怒り心頭になり男子生徒をボコボコにしようとした。......すんでのところでオレが叶弥を押さえつけ、騒ぎに駆けつけた教師に厳重注意を受けたのであった。そんな経緯があり、叶弥はオレに対し人一倍過保護になったのである。まぁ、叶弥に守られずともオレ自身で対応する事が出来るので、ただただ彼が心配性なだけである。
「叶弥。もうじき先生来るんだから席に着け」
「えぇー。もう少し良いじゃねぇーか」
「......皆もう席に着き始めてるし、お前がそこに居るとそこの席のヤツが座れないだろ」
「仕方ねぇな......んじゃ、また後でな」
叶弥はそう言うとオレの頭を一撫でし自分の席へと向かった。それを見届けた後、オレはその席の持ち主に小声で「悪かったな」と言った。そうしている間に教室の扉が開かれ教師が入室して来て「オーイ、席つけー」と声をかけたのであった。まぁ、ほとんどの生徒は既に席に着いていたのであったのだが。
「えー、これから一年、このクラスの担任となった大森 高志だ。男ばっかで華が無いがあんまり問題起こさずに一年間を過ごせよー」
担任の大森はやる気が無いのか、気怠げにそう言って出席確認のために生徒一人一人の名前を呼んだ。
「五十嵐 叶弥ー」
「はい」
「そうか、お前が五十嵐か。...頼むから問題起こさず平和に過ごしてくれよー」
......どうやら入学早々ブラックリスト入りしているようである。
「えー、田河 京司」
「ハイ」
「聞いたぞー、お前入学式前に在校生をのしたらしいじゃねーか。キレイな顔して意外とやるなぁ」
「......ドモ」
「でも、この瞬間から主人ばっかじゃなくて先生の言う事も聞くんだぞー」
「......ハイ」
......どうやらオレも人の事は言えないようだ。
ーー誓いを立てた小さな手は、今では立派な男の手となっていた。「けーじ!きょーや!」と慕っていた子供は今では「京兄、叶兄」と呼ぶように。「京兄、今日手合わせ付き合ってくれる?」「んー、そうだな。久々に身体動かさないと。デスク業務ばっかでなまっちまうからな」「!それじゃあ......痛っ!」「おいおい、どこに目ェ付けてんだ、兄ちゃん?」図体のデカい男がぶつかって来てイチャモンをつけてきた。見たところ、どっかのチンピラであろう。「オレ達はなぁ、天下の"五十嵐組"の幹部なんだぜ?痛い目見たくなきゃ慰謝料、払ってもらおうか?」......これは脅迫罪に恐喝罪。アウトだ。「おかしいな......お前らみたいな三下、ウチの組で見た事ねぇぞ?」「"ウチの組"だァ?兄ちゃん冗談言っちゃあいけねぇよ?......もしかして痛い目見たいドマゾちゃんかァ?」「やっちまってください!兄貴!」兄貴と呼ばれた男は俺に向かって拳を大きく振りかぶったりそしてその拳をそのまま振り下ろす。しかしその拳はまるで止まっているかのように遅く、受け止めるのは容易かった。オレがその拳を片手で受け止める流すと、チンピラ二人組は「そんなバカな!!」と言って目をまん丸くする。その隙をついて、オレは回し蹴りをお見舞いした。すると男はいとも簡単に吹っ飛んで行ったのであった。「あ、兄貴ィ?!」「ヒュー。流石"五十嵐組の番犬、田河 京司"!」剛がわざとらしくオレの通り名と名前を言うと、男どもは「ま、まさかあの伝説の......?!」とガタガタと震え始めた。「......で?"五十嵐組"の幹部がなんだって?」「い、いえ!すすす、すみませーん!!」そう言うと偽幹部は走り去って行った。「おっと、"若頭補佐"って教えてやるの忘れてた」「......そこまで言わんでいいわ。」オレは剛の頭をペシリと叩いた。身長はとっくのとうに追い越されている。...悔しい所だ。オレ達がそんな事をしていると、一台の黒いリムジンが停まった。そして中から叶弥が顔を出してきた。「お前らいつまで待っても帰ってこないと思ったら......こんな所で何してやがる。」「......いや、ちょっと地域貢献の為のゴミ掃除を......」「そうそう!京兄はいい事しただけだよ!」「まぁいい。京、もうじき会合の時間だ。早く車に乗れ
「つ、剛?でもね、新しいお父さんはお金持ちなのよ?」「そんなの関係ない!お母さん変わった!前はお金がなくてもオレといれれば幸せだって言ってたのに!!」剛は涙を流しながら涼香さんに詰め寄った。どうして、どうしてと言うばかりで他の言葉が出てこなくなった。そんな剛を見て涼香さんはショックを受けたようだ。「涼香、今のお前は結婚のために剛を利用しようとしてるとしか思えない。そんなヤツの所に剛は渡せない。」「!剛は私がお腹を痛めて産んだ子よ!私がどうしようと私の勝手だわ!」......涼香さんの言葉にオレはプッツンしてしまった。剛を道具としか見ていない態度に。「涼香さん。オレも貴方に剛を渡すのは反対です。剛は"家族"であって、再婚のための"道具"じゃない。」「な、何よ!孤児のくせに私にいっちょまえに説教するつもり?!」「いい加減にしないか!涼香!お前は勘当する!二度と五十嵐の敷居を跨ぐな!剛も絶対にお前なんかに渡さないぞ!!」「そ、そんな......!!剛?貴方はお母さんと一緒にいたいわよね?ね?!」...最早脅迫のようになっている。涼香さんの顔は恐ろしいものとなっていた。その顔を見た剛はオレの胸へと飛び込み涙を流した。「怖い、怖いよぉ......けーじ、けーじはオレを捨てる?」「捨てるわけがないだろう?剛はオレの家族」「京の言う通りだぞ、剛。この組にいる全員がお前の家族だ」「けーじ!きょーやぁ!!」剛は泣きながらオレ達の名を呼びオレ達の元にいたいと訴えてきた。「......どうやら剛の答えは出たようだな。言ってなかったが涼香。お前が剛を組に置き去りにした後、剛とオレは特別養子縁組をしている。だからお前の出る幕はハナからないんだよ」「そ、そんな...それじゃあ、私のセレブ生活が......」「...結局、お前の目的はそこなんだな」「あ、いえ......それは......」再会の時に涙していたのは嘘のようだった。所詮、涼香さんは"母親"ではなく"女"でいることを選び、そのために剛を利用しようとしていたというだけの話しだった。「も、もういいわ!二度とこんな所になんて来ない!剛!貴方ももう私の息子じゃないわ!」「お母さんなんて呼ばないで!」そう言うと、涼香さんは組から去っていった。残された剛のことを心配したが、剛はオレと叶弥の服をギュッと
「それで?今になって剛の前に姿を現したのには何か意味があるのか?」凛太朗さんが涼香さんにそう尋ねると涼香さんは口をもごもごと動かし言いづらそうにしていた。「......私は......私はただ、剛の様子が見たくって......」「オレはホンネを聞きたいのだが?」「そ、それは......」「当ててやろうか?剛を引取りに来たんだろう?」「「?!」」オレと叶弥は驚愕した。剛が来てまだそんなに経っていない。一体どういう事なのか......。「い、今お付き合いを始めた男性がいるの。本当、ごく最近。それで彼、不妊症らしくって自分の子が持てないんですって。......剛の話しをしたら是非養子に迎えたい、と......」「借金もどうにかしてくれるって。だから!」と涼香さんは顔を明るくして凛太朗さんに近寄った。「だから、なんだ?お前は自分の勝手で剛をウチに置き去りにしたんだぞ?」「でも彼と結婚したら、剛には父親が出来るわ!やっぱり本当の家族と一緒にいるのが一番いいに決まっているわ!そうよ、ね?剛?!」カンペキに目がイッてしまっている。そんな顔の母親を見た剛は怯えてしまっていた。先程までの優しい面影が無くなっていた。「剛!お母さんと一緒に新しいお父さんと暮らしましょう?前よりも......ううん。今よりもうんと幸せに暮らせるわ!」そう言いながら涼香さんは剛に詰め寄った。......剛はそんな母親に、涼香さんに恐怖心を抱いたのか、オレの後ろへと隠れてしまった。「剛......?どうして隠れるの......?お母さんに会いたかったでしょう?」「今のお母さん怖い!オレ、ここにいる!けーじときょーやとおじさんと一緒にいる!!」剛の発言に涼香さんはカッとなり、顔を赤く染めながら怒り任せに剛を叩こうとした。......しかし、間一髪。オレがその手を取ったのだ。「!離して!......離しなさい孤児の癖して!興信所使って調べたから知っているのよ!どうやって兄さん達に取り入ったか知らないけれど、私は騙されな......!!」涼香さんが全部言い切る前に叶弥が涼香さんにビンタをかました。「...アンタも駆け落ち相手が死んだんだから分かるはずだろ?京司は両親を亡くしたんだ。......今までどれだけ辛い思いをしたと思ってやがる......!!」「涼香。オレもお前の
女性は急いで立ち上がると逃げるように走り出した。しかし、いち早く叶弥が反応し、女性の後を追いかけた。そして、叶弥が女性に追いつき、腕を掴むと女性はピタリと動きを止めた。「アンタ...もしかして剛の母親の"涼香さん"か?」「......」「黙りか?無言は肯定ととらえるぜ?」女性は、"涼香さん"は叶弥の問いかけに一切応えない。オレは剛を連れ二人の元へと近寄ると、剛は...静かにオレの手を離した。そしてゆっくりと涼香さんに歩み寄り、「お母さん」と呼んだ。その瞬間、涼香さんはバッと剛を見て涙を流した。「つ......つよし......!」「お母さん!!」剛と涼香は涙しながら抱き合って離れる事がなかった。「......オレ前園に連絡するわ」「あぁ、よろしく」叶弥が前園に連絡を入れると、すぐさまリムジンが此方に向かってきた。そしてオレ達の前で停ると、中から凛太朗さんが現れた。「涼香!!」「に、兄さん......」「お前、一体剛を置いて何していたんだ!」「ご、ごめんなさい!!生活が苦しくて......!剛だけでも平穏な所で暮らして欲しくて......!!」「家出した身でお願いするのが忍びなくて...」と涼香さんは涙ながらに話し始めた。すると凛太朗さんは涼香さんにビンタをしたのだった。オレ達が驚き固まっていると凛太朗さんは涙を流しながら「バカヤロー!」と叫んだ。「いくら家出してようがな、家族は家族なんだよ!今の今まで心配しない日は無かった!辛いなら頼って欲しかったぞ!......今からでも遅くない。ウチに帰ろう。な?」「でも、でも借金が......」「どうせ駆け落ち相手がこさえたモンなんだろう?」「......剛の父親でもあるの。......でももう亡くなってしまっていて......」「なんでそん時に頼ってくれなかったんだ?」凛太朗さんがそう尋ねると涼香さんは「ごめんなさい」と言うばかり。すると、剛が凛太朗さんと涼香さんの間に入って涼香さんを庇うように両手を広げた。「おじさん!お母さんをしからないで!お願い!!」「剛......」剛の健気な姿に凛太朗さんも叶弥もオレもどうする事が出来なかった。「......とりあえず組に帰るぞ。全員車に乗れ」全員、凛太朗さんの指示に従うしか無かった。果たしてこれからどうなってしまうのか...。
それから一週間、一ヶ月と経ち、剛も問題なく幼稚園に通っている。オレの方も叶弥のペアリング攻撃のお陰で太一先生から「悔しいけれど...お二人を応援します...!」と言われ、晴れて好き好きアタックから開放されたのであった。今日も今日とて、オレと叶弥で剛を迎えに幼稚園へとやってきた。幼稚園のママさん達との関係は良好で、「今日も仲が良いわねぇ」「ラブラブで羨ましいわぁ」と声をかけられるようになった。「太一先生、こんにちは」「あぁ!京司さん、叶弥さん!学校お疲れ様です!」「剛、今日はどうでしたか?」「それはもう元気いっぱいでしたよ!剛くーん!お迎えだよー!」太一先生が声を上げると遊具で遊んでいた剛がこちらに気がつき笑顔で駆け寄ってきた。するとオレの足に抱きついて、「けーじ!きょーや!おかえりなさい!」と言ってくれた。なんともまぁ、癒される...。「剛。先生とお友達にさよならしような?」「先生!皆!また明日ー!」「バイバイつよしくん!」「バイバーイ!」こうしてオレ達は幼稚園を後にした。......しかし、その時だった。何やら視線を感じたのである。オレはバッと後ろを振り向くが......誰もいない。「京?どうした??」「いや、何か視線が......」「視線?」「......気のせいだ。悪い」オレがそう言うと叶弥も後ろを見た。「......たしかに誰もいねぇな?」「だから悪かったって。」「別に責めてるわけじゃねぇよ?」「お前が間違えるなんて珍しいな」と叶弥がそう言うと、自画自賛では無いがオレでもそう思う。「まぁ、早く帰って夕メシの支度してくれよ。今日の夕メシはなんだ?」「今日は肉じゃが。凜汰朗さんからのリクエストなんだよ」...そうなんでもない会話をしながら前を向く。そしてオレは道端に落ちている石を拾うと後ろに向かって投げつけた。すると「キャッ!」と言う声とドサリと座り込む音が聞こえた。やはり感じた視線は勘違いでは無かったようだ。オレ達は後ろを振り向くと先程までいなかった女性が姿を現した。「誰だ、アンタ?」「ヒッ」「おい、叶弥凄むなって。」「......さん?」「え?」オレと叶弥が女性に詰め寄っていると、剛が目をまん丸に見開きながら呟いた。"お母さん"、と。
朝となり、身支度を整えメシを食べ終えるといざ、幼稚園へと向かうのだった。オレ達は三人で仲良く手を繋ぎながら歩いていると、ママさん達の方から声をかけてきてくれた。「おはよう。えっと、五十嵐君、で良かったかしら?」「おはようございます。はい。五十嵐です」「おはよーごさいます!」オレと剛がママさんと挨拶を交わしていると近くで"ゴンッ"と鈍い音が聞こえた。...音の出処は言わずもがな叶弥である。原因はどうせオレが"五十嵐です"と名乗ったからであろう。「スンマセン。おはよーごさいます」「お、おはよう?おでこ大丈夫?」「大丈夫っス。ご心配ありがとうございます」叶弥は額を真っ赤にしながら、今までに見せたことの無いような爽やかな笑顔をママさんに向けた。するとママさんは頬を紅潮させながら、「そ、そう?なら良かったわ」と言うとそそくさと去って行った。...オレはなんだかそれが面白くなく、叶弥の足を思いっ切り踏みつけた。「痛ってぇ!!何すんだよ京?!」「別にぃ?外ヅラだけはいいなと思って」「?......!なんだァ?ヤキモチか?」「!」図星を指されたオレは顔が一気に熱を帯び、それを誤魔化すかのように剛の手を引くと「早く行くぞ」とボソリと行って幼稚園へと入っていった。「あ!おはようございます京司さん!おはよう剛君!」「おい、オレは無視か」「今日も素敵です。......あれ?顔赤くないですか?もしかして風邪?!」「い、いえ。大丈夫です。ご心配ありがとうございます」「先生!けーじはね、ヤキモチやいてるんだって!」「ヤキモチ......?」剛はオレが固まっている間に先程あった出来事を包み隠さず太一先生につげてしまった。「......京司さん、可愛らしいですね......!!」「やめてください、恥ずかしい......」「ちょーいちょいちょい。何二人で良い感じになろうとしてるわけ?太一先生。京はオレのなんですよ?」「チャンスが無いわけでは無いでしょう?なんてったって結婚している訳では無いんですから」太一先生がそう言うと、叶弥はニヤリと笑みを浮かべ、首から下げていた指輪を見せつけた。「そ、それは......?」「オレと京のペアリング♡」叶弥がそう言うと、太一先生は「くそー!勝ち目が無さすぎるー!」と言って引っ込んでしまった。朝から元気な人だなぁ
こうして無事?出席確認を終えると、大森に引き連れられ、校舎案内となった。そこでは並び順なんて関係ない様で叶弥がオレの元へやって来る。「京ー。お前早速目ぇつけられてんじゃねぇか。」「...お前も人の事言えないだろ。大森、あえて口には出てなかったけどお前の金髪見て眉間にシワ寄せてたぞ。」「マジか。」そう軽口を叩き合いながら校舎案内を終え教室へと戻ってくると、教科書配布やらなんやら細々としたものを行い今日は解散となった。オレは貰った教科書を机の中に突っ込んで帰り仕度をする。すると、大森が「五十嵐ー、田河」ーと呼んできた。「お前らちょっと居残りな。教室で待ってろー。」そう言い残し大森は
そんな夢から目を覚ますとオレは涙を流していた。涙なんていつぶりだろう...そう思っていると部屋の扉が開かれた。「京、早く仕度しねぇと入学式に遅れるぞ。」「悪い叶弥。急いで支度する。」「...ってお前。何泣いてんだよ。"鬼の目にも涙"ってか?」そう。あれから叶弥と共に体術などを学び、見る見るうちに力をつけていって、中学卒業する頃にはここら一帯じゃ"五十嵐組の番犬"言われ恐れられるまでにケンカの腕を磨いたのであった。叶弥は叶弥でガキ大将だったのが嘘かの様に、次期組長に相応しい貫禄を身につけていたのであった。そうしてオレはベッドから降り、真新しい制服へと袖を通す。「お待たせ、叶弥。
懐かしい夢を見た。両親を失くした時の夢。あの後凛太朗さんは宣言通り二日後の退院の日に迎えに来てくれた。そんな彼の後ろにはオレと同い年くらいの少年が偉そうに立っていた。「ほら。コイツが俺の息子の叶弥だ。年は前にも話したが京司と同い年だ。叶弥、ふんぞり返ってないで挨拶しろ。」「...五十嵐 叶弥。よろしく。」「田河 京司です...よろしくお願いします。」そうオレがあいさつをし返した途端、叶弥は顔をバッと上げニカッと笑いながら言葉を続けた。「お前が今日からオレの舎弟になるんだよな!な!そうだろオヤジ!」「先ずは友達から始めんか。何をまるで出会って速攻結婚を申し込むみてぇな世迷いごと
黒い髪をサラサラと靡かせ学校へと向かう。今日の入学式を祝うかのように桜の花びらが風に煽られ舞っている。オレの隣には少し長めの金髪を後ろで一括りにして気怠そうに歩いている叶弥がいる。「朝っぱらから疲れた...」「凛太朗さんじゃ無いけど、ホントお前ってオレの事になると子供の頃のガキ大将みたいになるよな。」「...ウルセェ...」オレが叶弥にそう言うと叶弥は力無く項垂れるのであった。そんな叶弥にオレは追い打ちをかけるような言葉をかける。「いいか、叶弥。中学の時みたいに誰彼構わずケンカ売るなよ?」「...それは京にも言える事じゃねぇか?」「オレはケンカを売ったことは無い。...買い







