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episode5

Author: 朱音小夏
last update publish date: 2026-06-13 15:24:53

「えぇー、以上を持ちまして入学式とさせていただきます。新入生の皆さん、保護者の方々、本日は本当におめでとうございました」

そう教師がマイクに向かって言うと入学式は終了となった。50音順に並んでいたため、オレと叶弥は少し離れてしまっていたが、それでいても叶弥が欠伸をしつまらなそうにしている様子は確認できた。......後で説教だな、これは。教師の「では新入生退場」と言う言葉で新入生は並んでいる順に教室へと向かう。そうして自分達のクラスへとやって来ると、各々が自分の席へと着く。ちなみに新学期なため、最初の席は50音順で決まっていた。オレも自分の席を確認すると早速席に座る。教師が来るまで少し時間がある様で、席には着かず、自由に話しをしている生徒もいた。......叶弥も例外ではなく、オレの元へとやって来た。

「京、席離れちまったなぁ」

「......クラスが一緒なんだからそれで良いじゃねーか」

叶弥がワザワザ、オレの所に来てどうでもいい事を話す理由は分かっていた。周りの生徒に虚勢をするためである。......オレが叶弥のモノであると。オレの顔立ちは中性的と言われ、ケンカで鍛えてはいたが、筋肉は付かず身体の線は細かった。そのため中学の時は女子生徒だけでなく、男子生徒からも告白されていた。極めつけは、とある放課後、誰もいない教室で男子生徒から告白をされ断ったら......襲われかけたのである。その時は男子生徒の股間を思いっきり蹴り上げ逃げようとしたのであった。しかしその場面を教師に呼ばれて戻って来た叶弥が運悪く見てしまい、彼は怒り心頭になり男子生徒をボコボコにしようとした。......すんでのところでオレが叶弥を押さえつけ、騒ぎに駆けつけた教師に厳重注意を受けたのであった。そんな経緯があり、叶弥はオレに対し人一倍過保護になったのである。まぁ、叶弥に守られずともオレ自身で対応する事が出来るので、ただただ彼が心配性なだけである。

「叶弥。もうじき先生来るんだから席に着け」

「えぇー。もう少し良いじゃねぇーか」

「......皆もう席に着き始めてるし、お前がそこに居るとそこの席のヤツが座れないだろ」

「仕方ねぇな......んじゃ、また後でな」

叶弥はそう言うとオレの頭を一撫でし自分の席へと向かった。それを見届けた後、オレはその席の持ち主に小声で「悪かったな」と言った。そうしている間に教室の扉が開かれ教師が入室して来て「オーイ、席つけー」と声をかけたのであった。まぁ、ほとんどの生徒は既に席に着いていたのであったのだが。

「えー、これから一年、このクラスの担任となった大森 高志だ。男ばっかで華が無いがあんまり問題起こさずに一年間を過ごせよー」

担任の大森はやる気が無いのか、気怠げにそう言って出席確認のために生徒一人一人の名前を呼んだ。

「五十嵐 叶弥ー」

「はい」

「そうか、お前が五十嵐か。...頼むから問題起こさず平和に過ごしてくれよー」

......どうやら入学早々ブラックリスト入りしているようである。

「えー、田河 京司」

「ハイ」

「聞いたぞー、お前入学式前に在校生をのしたらしいじゃねーか。キレイな顔して意外とやるなぁ」

「......ドモ」

「でも、この瞬間から主人ばっかじゃなくて先生の言う事も聞くんだぞー」

「......ハイ」

......どうやらオレも人の事は言えないようだ。

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    ある日突然、両親を失った。交通事故だった。両親とオレの三人で散歩をしていた時、飲酒運転のトラックがオレ達目がけて突っ込んできた。オレ達が渡っていたのは青信号の横断歩道で、トラックは赤信号。完全にトラックの運転手の過失だった。トラックはスピードを落とすことがなかったので、オレ達は避けるヒマを与えられなかった。そんな中でも両親はオレを守るように抱きしめてくれた。お陰でオレは事故から3日後に病院のベッドの上で目を覚ます事が出来た。しかし、両親は直に地面に叩きつけられた為即死だったらしい。そんな事を淡々と医師に告げられた。「君はご両親のお陰で骨折を免れる事が出来た。あと二日程で退院する事ができるだ

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