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第417話

Author: 雪八千
玲は雨音の話に一瞬動きを止め、頭の中に少し刺激の強い光景がよぎってしまい、顔がみるみる熱くなる。そのまま誤魔化すように歩幅を速め、雨音と並んで歩くのを避けた。

とはいえ、体力の限界がすぐに来てしまった。少し進んだだけでまた足が重くなり、さらにひとつ大きなあくびが漏れる。

――今日は本当に疲れたみたいだ。

できるなら、早めに仕事を片づけて帰って寝たい。なにせ明日は、雪乃に会いに留置場へ行く予定なのだから。

玲はそんなことを頭の片隅で考えていた。

……

一方その頃、秀一のもとには、彼が玲の身辺に付けていた二人のボディーガードから連絡が入っていた。

ふたりは朝からの玲の行動を細かく報告する。

「社長、今朝奥様は俊彦会長の電話を受けて、手土産を持って藤原本邸へ向かわれました。その後はアート展に移動されて、雨音さんと二時間ほど準備に追われていました。昼は二人でオフィスに籠ってお食事とお話を。そこは女性同士のプライベートになりますので、近づかないようにしておりました。

それと……先ほどオフィスから出て来られた奥様ですが、かなりお疲れのようで。あくびを二、三回されていました。雨音さん曰く、昨夜あまり眠れなかったのでは、と。ただ詳細までは……」

最後の部分は、どう考えても秀一のプライベートに直結する。ボディーガードたちも下手に踏み込むわけにはいかない。

秀一はしばらく無言でスマホを握り、昨夜の自分の「暴走」を思い返したのか、咳払いして冷静を装った。「眠れていない件は心配いらない。俺のほうで対応する。それより、朝に藤原家に行った時はどれくらい滞在した?」

「だいたい一時間ほどです」

ボディーガードのひとりが答える。

「奥様と会長のお話は、我々が聞く権限はありませんので、使用人と廊下で控えておりました。ただ、奥様が出てこられた時の様子は普段どおりで、特に傷つけられた様子もありませんでした」

秀一は軽くテーブルを指で叩いた。それほど心配していないようだ。

「父は、玲を大事にしてる俺の気持ちを理解してる。わざわざ彼女をいじめるような真似はしない。それに昨日、玲のおかげで俺の評判もかなりよくなった。父は感謝こそすれ、害を与えるはずがない」

秀一が滞在時間を聞いたのは、美穂か綾――どちらかが嫌がらせをしないか確認したかっただけだ。

だが一時間だけなら、さすが
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Comments (1)
goodnovel comment avatar
zi zi
えっまだ佳苗一家に会わせようとしてるの? しかも会場を整える? さっさと説明しなよ 拗れるフラグだよね
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