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13:夜の海に溺れる

مؤلف: けもこ
last update تاريخ النشر: 2026-07-15 15:06:58

「廉、別に今は寒くない」

アルコールと甘い雰囲気に、今一つ頭が働いていないが、ちょっと密着し過ぎているように思えて、モゾモゾと体を動かす。

「ん? 窓際は冷気が入るからね」

大きな窓だが厚みのあるペアガラスで、触れても外気の冷たさなど感じない。

廉は返事をしながら、首筋に顎を乗せて鼻を擦り付けている。その触れ方があまりに気持ちよくて、思わずため息をもらした。

首筋に熱く湿った唇が触れる。綾香の体がその刺激でビクンと揺れた。

「ちょっと‥‥くっつき過ぎかも、んっ」

柔らかな唇が、首筋を撫でるように滑る。その刺激に綾香は思わず目をつむってうめいた。

廉の腕がいつの間にか腰に回され、体がしっかりと抱きしめられている。

腰を優しく抱いていた手が、二の腕をさすり軽く胸に触れて、首筋を撫でた後、綾香の顎を捉えた。

耳の後ろで熱い息を吐いていた唇を迎えるように、顎をひかれる。廉の熱い唇が、さっきから粗い息を吐いている綾香の唇を捉えた。

「んっ」

最初は、軽く唇を合わせているだけだったのに、いつの間にか廉の舌が綾香の小さな舌を探し当て、絡めて、弄んでいる。

「廉‥‥どうしてこんなことするの?」

息苦しいほど口の中を探られ、ようやく唇を離した時には、頭の中が痺れてうまく物が考えられなくなっていた。潤んだ瞳で廉の顔を見上げ、子どものように問いかけた。

「どうして? 綾香にはそれがわからない?」

体を向き直され、胸が押しつぶされるほど引き寄せられた。腰に回された手は互いを密着させ、ズボンの布越しに廉の興奮が感じられた。

「だって、廉‥‥んん」

『廉にはエリカさんがいるのに』と聞こうとした唇を再び塞がれる。行き場を失った手は縋るように廉のシャツを握り、より体が密着するように、廉の手で尻を掴まれ押しつけられていた。

動いていた手が体の横を滑り脇へと上がってくる。もう片方の手が優しく胸の形を探るように触れる。

「あ、ダメ‥‥」

体を離そうと綾香が背中を引くと、行かせまいと腰に回した手がさらに引き寄せる。

「ダメなのか?」

唇を押し当てたまま、廉が口元で囁く。甘いワインの香りがする息が流れ込む。縁側で転寝うたたねをする廉の唇から漏れ出た甘い息を思い出し、綾香の体に震えが走った。

だって‥‥こんなのダメよ。廉にはエリカさんがいるのに‥‥

ダメだ、と言おうとした口を再び塞がれ、貪るように舌で蹂躙される。あまりの心地よさに理性は粉々になり、綾香も舌を自分から絡めにいってしまう。

こんなに好きなのに、ダメなの? 

こんなに気持ちいいのに、ダメなの?

「ダメじゃない‥‥廉、ダメじゃないわ」

息を吸うために唇を離し、潤んだ目で廉の瞳を見つめて、思わず呟いた。

その言葉に廉の目が優しく笑みを浮かべ、噛みつくように再び綾香の唇を捉えた。何度も唇を寄せたあと、その唇は首筋へと下りていき、はだけられたブラウスの胸元を這う。

「綾香、綾香」

廉が呻くように何度も名前を呼ぶ。

もっと触れて欲しい。もっと口づけて欲しい。

体中が廉を欲しがっているように感じた。掻き抱くようにして胸元の廉の頭を抱きしめる。

ブラウスのボタンがすべて外され、綾香の小ぶりだが形の良い胸があらわになる。背中に回った廉の指が器用にブラのホックを外し、唇で押し上げるようにして胸を啄む。

綾香は、首をのけぞらせて胸を突き出すようにして廉の動きを促す。

月明かりを映す海の上で、二人きり浮いているようだった。

ふいに抱きかかえられ、ベッドに運ばれる。柔らかな布団の上にそっと下ろされ、ギッという小さな音とともに廉がのしかかってくる。

「綾香‥‥ずっとこうしたかった。夢みたいだ」

まるで愛しい人を見るような表情で廉が囁く。綾香はその首に手を回し、廉の顔を引き寄せる。

「廉、私も。私もずっとこうしたかったの」

廉の耳元で囁く。廉の体が震えて、首筋に唇が落ちる。綾香はいつの間にか頼りないショーツだけの姿で背中を反らし誘うように廉の体に自分を押し付けていた。

「綾香、なんて可愛いんだ」

うっとりとした表情で廉が自分を見ている。

自分がそう思いたいだけでも構わない。確かに今、目の前の彼が自分を欲しがっている、そう考えるだけで綾香の中で喜びが沸き上がった。

胸に触れていた手が脇腹を滑り、太ももをさする。下着のふちをさするように撫でながら、湿り気を帯びた中心を布越しに触れる。誰にも触れられたことのない場所を優しく撫でるように触れられると、さらに何かが中からあふれ出してくる。

廉は綾香の反応の確かめるように、頬に唇を寄せ囁く。

「怖くないか?」

震える手で両の頬を包んで、彼の瞳を見つめた。

「廉のすること‥‥怖いって思ったことなんかない」

今なら隠した思いを出しても許されると感じた。

「あぁ、綾香、ホントは今日こんなつもりじゃなかったんだ。もっとゆっくり時間をかけて‥‥でも、もう止まれない」

布越しに優しく中心を撫でていた指が、秘密の場所に入り込む。温かい指が直接触れて腰がビクンとはじけるように跳ねた。

粗い息を吐きながら、触れられている場所に意識が集中する。

縋るように廉の頭を掻き抱く。廉の指がさらに触れる場所を奥へと進める。そっと触れただけなのに電流が走ったようにビリビリとしたものが背筋に流れた。

「あぁっ」

思わず強く目を瞑り、掻き抱いた指が廉の首筋に爪を立てた。

「ごめん、綾香には刺激が強すぎたな」

廉が掠れた声で囁いた。指の動きに合わせて、まるで迎えるように自分の腰が浮いてしまう。そのうちにその指が中へと入ってくる。

「あっ、やっ」

思わず体に緊張が走る。

「綾香、もう少し力を抜いて‥‥ん、これは、ちょっと‥‥」

そっと目を開けると、目尻をほんのり赤くした廉が眉間に皺を寄せている。ゆるゆると指を奥へと進めながら言葉を濁す。

「私‥‥何か、おかしい?」

今までこうした状況になったことは無いし、正直、友達ともこうしたことについてあけすけに話をしたことがない。

知識としてはもちろん知っているが、自分がちゃんとできるのか、不安が募る。なんたって、廉のことを考えてキュンキュンすることはあっても自分で慰めたこともない。

潤んだ瞳で不安げに廉を見上げると、廉がなぜか泣きそうな顔をして見つめ返す。こんな表情は初めて見る。

「おかしくなんかないよ‥‥はぁ、もう、どうにかなりそうだ」

廉の唇が足の間に辿りつく。さっきまで指の入っていた場所に、今度は舌が差し入れられる。

「あっ、やっ、そんなとこ‥‥汚いよ、あぁぁ」

廉の肩を押すようにして手を添えながら、熱い舌の感触に思わず叫びを上げた。

「綾香の体に汚いところなんて、どこにもないだろ? それに、ちゃんと慣らさないと、俺が綾香を傷つけてしまいそうだ」

今までの人生で感じたことのない刺激に、背筋を電流が走り、目の裏がチカチカとはじけたようになった。思わず腰が逃げてしまうのを、廉の力強い腕がしっかりと掴まえる。

「綾香。信じられないよ。俺の腕の中で綾香がこんな‥‥」

うっとりとしたような口調で廉が綾香の耳元で囁く。まるで憧れていた夢が今まさに叶うというような口調に、綾香の胸がキュンと高鳴る。

廉は、さらに綾香に喜びを与えていく。

綾香の頭の中はすっかり痺れて、快感が再び大きな波になって襲う。自分の意識がどこかへ持っていかれそうになって、必死で廉の二の腕を掴みながら、細い叫び声を上げた。

「あぁぁぁっ」

まるで何かが体の中ではじけたようだ。

大きく粗い息を繰り返しながら、ぐったりと体を横たえた。

綾香は、朦朧とする意識の中で、そっとこめかみに優しく唇を落とされたような気がしていた。

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