LOGINそれから数日間マリクさんの元で魔法の修行をした。
「いやー。2人とも早いのぅ。もう基本的な魔法なら問題ないのぅ」 マリクさんに教わったことで、 2人ともいくつかの魔法を使えるようになった。 俺は… ウインドカッター 言葉通り風の刃を飛ばす。 ウインドウォール 風の壁を出して飛んでくるものを防ぐ。 イメージはとてつもなく強いエアカーテン。 フライ 風の力で宙に浮く。あくまで浮くだけと言った所。 飛び回るようなことは出来ない。 マリクさんはそのうち出来るようになるとは言われたけれど…。コントロールが苦手なんだよなぁ。 そして… トルネード 練習初日に出したアレ。習得出来たと言っていいのか…。まぁ多分やろうと思えばまた出せると思う。 ルーナさんの視線が怖くて練習しなかったけど。 ハルの方は… ファイヤーボール 文字通り火の玉を飛ばす。 込める魔力の量で大きさ威力が変わる。 この子コントロールもお上手でした。 ファイヤーアロー 細かい火の矢的なものを飛ばす。 ファイヤーボールより威力は弱いけど広範囲。 ショットガン的な感じかな。 ハルはこの2つをとりあえず完璧にしてた。 他にもイメージはあったようだけどな。 マリクさん、ルーナさんから室内で火の魔法の上位なものは危険だからと。 この先旅立ってからでもいいだろうと。この2つでもハルは魔力のコントロールがとても上手く色々と応用できていた。 きっと上位の魔法も簡単に出来そうだな。 …本当に魔法に関して天才なんだな。こんなに可愛いのに。 「さて。これで魔力、魔法については教えることはないのぅ。後は精霊について…かのぅ」 「精霊について?」 「うむ。この世界には多数の精霊がおる。ワシのような魔力の精霊…は珍しいが、火の精霊、水の精霊…などなどな」 精霊の話は聞いていたし、目の前にいるし。だけどなんか異世界感が上がるな。ファンタジー!的な。 「それでその精霊についてって言うのは?」 「精霊は中々人間の前に姿を現したりするのを苦手にしてる者が多い。だが信頼関係を築くことが出来れば、その力を貸して貰うことができる」 「力を借りる?」 「うむ。2人の適性はそれぞれ風と火になるが、他の属性の精霊の力を借りれば適性がない属性も操りやすくなるのぅ。もちろん今でも適性のない属性を使うことはできなくはないがのぅ。ただコントロールが難しくそもそもイメージが上手くできなくて発動しない可能性が高いのぅ。発動しないだけなら良いが暴走の恐れもあるのぅ」 なるほど。俺は絶対風以外使ってはダメなやつだな。 「その精霊さん達と仲良くなるにはどうしたらいいのー?」 とハルが聞く。 「そーだのぅ。これをすれば!と言うのは正直ないのぅ。そもそも出会えるかどうか。姿を現してくれるかどうかという所だからのぅ。ただ、ハルちゃんの優しい魔力に惹かれて出てくる可能性はあるかもしれんのぅ」 「そういうものなのか?」 「精霊は言ってみれば魔力そのもの。魔力生命体とも言われるのぅ。なので魔力に惹かれる可能性は高いのぅ」 「マリクさんもそうなのか?」 「ワシはここでルーナと共に居るのでな。惹かれる惹かれないを別にしてルーナから頼まれたら魔力、魔法の手ほどきをするのだよ」 「チュートリアル要員ってことか」 「チュートリアル?」 「あぁすまん。こっちの話だ」 魔力の好き嫌いで対応されてたら俺は教えて貰えなかったかもな。チュートリアル要員で助かったな。 「…ユウキ殿」 いきなりマリクさんが神妙な顔つきになる。 「なんだ?」 「ユウキ殿の役割について少し話をしたい。…2人の方がよろしいと思うのだか」 話し方まで変わるほど真面目な感じか。 「わかった。でも部屋変えると多分あのお姫様が怒るから、この部屋の中で少し離れようか」 「それで構わぬ」 「ハル、少しマリクさんと話してくるな」 「はーい。」 ハルに一応断りを入れ部屋の隅の方へ移動する。 「念の為…ほい 」 マリクさんと俺の2人の外側にうっすらと何か光の壁のようなものが現れる。…ラップみたいだな。 「これは?」 「音をある程度遮断する魔法だのぅ。その名もミュートラップだのぅ」 …ラップだった。 「それで話って言うのは?」 「うむ。ワシは魔力の精霊ということもあり、魔力を見ることができる。ハルちゃんの魔力が優しいのも見ることが出来るわけだのぅ」 「魔力の精霊だもんな。それぐらいは簡単か」 「うむ。そして話というのはな、ユウキ殿。ユウキ殿の役割について詳しく聞く気はない。だがユウキ殿の魔力が…な」 なるほど。何となく言いたいことがわかったな。 「気にしないで言ってくれ。大丈夫だ」 「…うむ。今まで見た中でここまでトゲトゲしいのを見たことがないのだ」 そりゃなんてったって世界を破滅させるモノだからな。 「そうか。そのマリクさんの感覚は多分間違ってないな」 「そうか…。まぁだから何だと言うわけでは無いのだが…。ユウキ殿の役割はわからん。聞く気もない。だが、あまりにも…」 「トゲトゲしいというよりもっとって感じか?」 「うむ。正直に言うと…な」 魔力の精霊が言うほどか…。滅ぼすモノだもんな。そりゃそーか。 「ユウキ殿と話していてもそんな禍々しい感じは無い。なので戸惑っているのが本音…だのぅ」 あ、口調戻した。これ多分わざとそれっぽい話し方にしてるな?突っ込まないほうが…良さそうだな。 「それについて俺の役割を話すことはできない。ルーナさんとも約束してるしな。ただ一つだけ誓えることはある」 「誓い?それはいったい?」 「俺はハルの味方でどこまで行ってもハルの役割を終わらせて元の世界へ帰す。それだけは絶対だ」 「なるほど。ハルちゃんは世界を救う事で帰れる…か。ユウキ殿の役割は聞かぬが、それは一緒に帰れるものなのか?あの子は一緒でないと怒るのではないか?」 痛いところをピンポイントでつかれたな。 「わからん。いや正直一緒には帰れないと思う。俺の役割とハルの役割は違いすぎる。だけど、いやだからこそハルの役割が絶対だ。この世界を救う。それだけだ」 「ふむ。わかった。ユウキ殿の決意は固く強いものなのだな。であればその言葉信じよう。魔力の禍々しさはワシの胸に秘めておこう」 「ありがとう。マリクさん」 「気にするでない。ただ何となくだが、ユウキ殿の道は辛い道になりそうな予感がするのぅ」 何となくで多分勘づいてるんだろうなこの人…いやこの精霊は。 「あぁ。それも覚悟の上だよ。さて、2人のところに戻ろうか」 「うむ。そうだのぅ」これまで二回同じベッドで寝た事はあった。 だが二回とも寝ている間にハルが入り込んで来た為、実質俺にとっては今回が初なのと変わらない。 結論。 寝られるか! ハルもハルでさっさと寝息をたて、 寝返り打ってどんどんこちらに近づいてくる。 挙句の果てには背中に抱きつく始末。 生殺しにも程があるわけですよ。 という訳でほとんど明け方ようやく眠りに着いたため寝不足なんです。 「ふぁぁぁ」 俺はタリスへ向かう道のりで大きなアクビをしていた。 「眠そうだねぇ。大丈夫?」 ハルが俺の顔を覗き込んでくる。 「まぁ少しは寝れたし。元の世界の時は毎日三時間睡眠だったから問題はないよ」 「そっか。あの頃のユウキ疲れ果ててたもんね。会う度に大丈夫かな?って思ってた」 二人で会話をしながら歩いていくと、 何体か魔物が現れる。 姿を見たハルが、 「この辺の魔物もなんか懐かしい感じだねぇ」 「ほっ!...ほんの数日ぶりなんだけどな。...はっ!」 魔物を剣で倒しながら俺も答える。 タリスを出てラキアへ向かい、今日戻ってくるまで5日程。なのに何かとても久しぶりの感覚。 んー。やっぱりラキアの出来事が大きいからかなぁ。 「タリス着いたらとりあえずはペガサス亭?」 「とりあえずも何もタリスでの俺達の家みたいなもんだからな」 「そーだね!...トオルさん達元気かなー?あ、そーだ。ユウキ一つ聞いておきたいことがあるんだよね」 ハルが俺の顔を覗き込んで質問をしてくる。 「どうした?」 「あのね。...ナツキちゃんに私達のこと話してもいいかな?タリスにいる間色々相談乗ってもらってたから...」 「ん?俺達のこと?んー。まぁ隠す必要もないし。いいけど...。相談ってなんの?」 俺の返事に対し、ハルがジト目になる。 「鈍感王子様のこと。...そーゆーとこだよ?」 「あ、そういう事ね。あー。あの時のガールズトークの時ね。あ...そーか。恋バナってそーゆーことか。...俺の事話してたってことか」 今更気づく俺。 あー。そう考えると... 皆がニマニマしてたのってそーゆーことか。 「今更?私結構わかりやすかったと思うよ?なんで気づかないかなぁ」 「いやいや。ハルだって俺のに気づいてなかったじゃん?お互い様でしょう?」 「ユウキは...誤魔化して
翌朝。 目を覚ました2人は朝食を済ませてエストへ向かった。 「指輪楽しみだねぇ!」 「あぁそうだな」 もう自然と手を繋いで歩くようになった。幸せだ。 エストに着くとあの店員さんが迎えてくれた。 「いらっしゃいませ!...手を繋いでおる...付き合っていないのに...あぁはよ付き合え...」 なんかまたトリップしてらっしゃるね。 まぁこれにも慣れたな。 「...あのー?指輪出来てますか?」 「...あぁもう明日からこの二人を見れないなんて...何を楽しみに生きていけば.....」 「おーい。戻ってきてくださーい」 「はっ!...コホン。失礼致しました。指輪出来ていますよ!...こちらになります。こちらの黄色い石がダメージ軽減、紫色の石が治癒効果向上のものとなります」 店員さんが説明してくれる。 説明を受けた指輪をハルが受け取る。 ん?なんでハルが受け取るの?俺のだよね? 「ありがとうございます!...ユウキ。手を出して」 ...え?まさかの?これは?もしや? 言われるがままに手を出す。 「ちーがーうー!なんで右手を出すの?違うでしょ!」 「彼氏さん...それはダメですよ!せっかくの雰囲気を壊してますよ!やり直しです!」 はい。二人からめっちゃ怒られました。 いや左手かなって思ったんだけどね。 そして彼氏じゃないのよ。彼氏じゃ。 「ご、ごめん」 「...コホン。ユウキ。左手出して」 「あ、そこからやり直すのね。...ごめん。はい」 サラッと左手って言われました。 「ユウキいつもありがとう。これからもよろしくね!」 ハルがそう言って俺の左手の薬指に指輪をはめる。 「あー!こんな!こんな幸せな瞬間に立ち会えるなんて!式は!!式はいつですか!!子供!子供は何人ですか!!」 なんか1人おかしなテンションの人いるけど放っておこう...。 「ハル...。こちらこそありがとう。これからもよろしくな」 「へへ。なんか照れるね。」 「そうだな」 「キスは!?ここでキスではないのですか!!?」 「...コホン。店員さんもありがとうございました」 「...はっ!...失礼致しました。尊さが限界値を超えていたようで...。またいらっしゃって頂けることをほんっとうに!心から!お待ちしておりますっ!」 力の入り方おかしい
「こちらは彼女さんと同じ指輪の男性用になります」 そう言って店員さんが指輪を出してくる。 ...彼女さん。いい響きだ。彼女ではないんだけども。 「効果は同じで風と火の効果を若干高めるものですね」 「うーん。デザインはもちろん同じだからそれはいいんだけどなぁ」 ハルは何か思うところがあるようだ。 「何か違うのか?」 「んー。デザインはいいんだけどね。...すみません。効果だけ変えることってできたりするんですかね?」 「こちらの石を他のものに交換すれば出来ないことはないです。ご希望の効果が出る石があれば...ですが。どういったものがご希望でしょうか?」 なるほど。あの石が効果を出していると。 「出来れば少しでも受けるダメージが減るとか、自然に回復するとかって効果がいいんです。ありますか?」 「は!それはつまり彼氏さんの事が心配ということ!なんて尊い!なんて健気!あぁ…尊い……生きてて良かったぁ」 完全に自分の世界にイッちゃってるね。この人。 これいちいちこの反応する感じ? 「あのー?どうですか?」 「.....あ。ごめんなさい!えっとその様な効果の石...ありますね。ちょうど受けるダメージを減らす、治癒効果が高まる。両方ございます。ちょうど石は二つ付けられますので!」 あるのか。 それを聞いてハルが嬉しそうに答える。 「じゃあそれでお願いします!」 「かしこまりました!誠心誠意を込めて石を交換させていただきます!!」 ...そんなに込めなくてもいいんだけどなぁ。 普通にやってくれればいいのよ。普通に。 「交換させて頂きました指輪のお渡しが明日になってしまいますがよろしいでしょうか?明日の朝イチには完了してると思います」 交換には少し時間がかかるのか。そりゃそーだよな。 「明日の昼にラキアを出発する予定だったので大丈夫です」 「では...こちらが交換表になります。明日お持ちください」 「わかりました」 指輪の予約をして店を出る。 「へへへー。明日が楽しみ!」 「うん。正直俺も楽しみだよ。そもそもペアリングどころか、指輪なんて初めてするんだよね」 「え!そうだったの??それにしてはこの指輪のデザインとかいいじゃん!センスあるね!」 それは...あの店員さんのおかげなのよ。 ありがとう店員さん...。 「そ
ラキア三日目の朝を迎えた。 「おはよー!ユウキ!」 「おはよう。ハル」 昨夜ある種の告白をした訳だが、 ハッキリと好きとか付き合おうとかって話では無かったので、特に関係は変わってない...こともないか。 お互いに一番特別な相手。 今はそれでいいんだと思う。 「さて、今日はどうするんだ?明日にはタリスに戻るわけだけど。ハルの買い物は昨日結構したよね?...まさかまだ欲しい物が?」 「無いわけじゃないけど...。今日はユウキの服を買おうと思います!ユウキこっち来て何も買ってなくない?」 そう言われてもな。元の世界でも仕事で着るスーツ以外私服なんてほとんど持ってなかったからなぁ。 「んー。この冒険者の服あれば...」 「ダメでーす。私が選んであげるからね!」 ...ハルに選んでもらえるならいいか。 しかし、今日も買い物長くなりそうだなぁ。 朝食を済ませた後ラキアの街へ繰り出した。 自然と手を繋いで歩けるようになっていた。 やっぱ関係が変わって無くはないってことだな。 ...手汗ヤバイけど。 〜〜〜 疲れた...。 あんなにハルが俺の服で悩むとは思わなかった...。 「これ着てー!あ、これもー!」 「うーん。こっちの色だと合わせるのが...」 「これユウキに似合うんだけど、そーすると私が合わせるのが...」 「あー。これいいなー。めっちゃ似合う。でもこっちも...」 と完全に着せ替え人形でした。 まぁ結果ハルも満足したみたいだからな。 「ユウキー。夕飯までまだ時間あるからもう1個行ってもいい?」 「...あぁいいよ。どの店行きたいんだ?」 疲れを隠して答える俺。 「疲れてるね?まぁこれだけ買い物付き合ってくれたもんね!ありがと!」 隠せてないね俺。 「まぁ普段これだけ買い物することないからなぁ。で、どこ見たいんだ?」 「...んっとね。ユウキが買ってくれたこの指輪のお店行きたいの」 ハルがちょっと照れくさそうに指輪を触りながら答える。 「エストか。どうした?指輪のサイズは例のごとく自動で合ってるはずだけど...」 「ううん。そうじゃなくてね...。私からもユウキにプレゼントしたいなぁって。...指輪を」 ハルの頬が真っ赤だ。...可愛すぎか。 「ありがとう。本当はさ、その指輪買う時ペアリングもあ
こっそり指輪を買った翌日。 今日はハルが昨日回った店の中から欲しいものを買うとの事で2週目となった。 これ、明日はどうするの? 今日買うんだよね?明日は? 「まずはー。洋服から行ってみよー!」 「昨日見た店だな?」 「うん!この白いワンピース可愛くない?旅してる間は着れないけど、休養日とかならありかな?って」 「まぁしばらく無理して稼がなくてもだしな。次の目的地決まるまではのんびり出来ると思うしいいんじゃないか?」 「ユウキー?私は可愛いかを聞いているのだよ?」 ジト目でハルに言われる。 あ、質問そっちがメインなのね。 おじさん読み間違えたよ。 「ごめんごめん。うん。ハルの雰囲気にピッタリだと思うよ」 「へへへ。じゃあまずはコレ。はい。ユウキ持っててね?」 そう言ってハルがワンピースを渡してくる。 この調子で買ってくわけだね。 …もしかして全て感想聞く感じかな? おじさんの語彙力足りるかな? 一軒目で休みの日の服を八着買いました。 ハルさんに一週間は七日しかないんだよ?と言いました。 はい。当然怒られました。 続いて二軒目。 「ここは…冒険用の服装ってことかな?」 「うん。ルーナさんにもらったこの服も何着かあるし、デザイン嫌いじゃないけどいつも同じなのもねー」 結果冒険用の服も十着買った。 ...十着...。 三件目… 靴屋。 ハルは百足なのかな?人間には足は二本しかないんだよ?なんで十足も必要なのかな? って顔してたら店員さんに「女性はそういうものなんですよ」と諭された。 そういうもんなんだね。また一つ賢くなったよ...。 …四件目。 昨日の下着屋 ここは流石に外で待ちました。 ハルからは「試着したの見るー?」とニマニマ顔でからかわれました。 大人をからかうんじゃない! 五軒目、六軒目、七軒目… 心を無にして。それでも笑顔で付き合いました。 世の中の彼女持ちの男性はみんなこの苦行を乗り越えてるんだろうなぁ。 でも七軒目の雑貨屋でいい事を聞けた。 この街にカップル向けの展望台があると。 この街は魔法の灯りが多く灯っているので夜景が綺麗らしい。 デートと言えば夜景。 …簡単すぎると言うんじゃない。 ベタなのがいい事もあるんだ。…あるよね?……ないかな? と心の中で葛藤してはいた
ラキアに到着し、宿も確保した。 さて買い物開始…と思ったのだが。 「ハルさん?お店入らないの?」 そう。街に繰り出したもののハルはどこかのお店に入ることもなく、ただ街中を歩き続けるだけなのだ。 「んー?今日はとりあえずどんなお店があるのか見てるんだよー。あ、ユウキ入りたい所あったら入っていいからね?」 「今日は買わないってこと??」 「んー。これだ!ってお店あれば買うかもだけどー。あー。こっちにすれば良かったー。とかしたくないじゃん?」 なるほど。別にそしたら両方買っちゃえば?とか言いたいけど地雷だと困るので黙っておこう。 しかしつまりは、街の店全部回るってことか。 そこそこ広いぞ? それから日が暮れるまで数時間歩き、 宿に戻るのであった。 クロネコ亭も食事が食べられるタイプだったので夕飯はクロネコ亭で。 トオルさん程では無かったがそこそこだった。 「ふー。ハル明日買い物する店は決まったのか?」 食事を食べ終わりハルに聞いてみる。 「買うかは分かんないけど見たいお店は何個かあったよ!明日は試着して回る感じかなー。 「…買うわけではないんだ?」 「そうだよ!失敗したくないからね!ユウキは何かあった?」 明日も歩きそうだなと思いつつ… 「俺はトオルさんに聞いたお店を見てみようかなって」 「あー。武器のお店だっけ?」 「あぁ。この先何があるかわかんないしな」 トオルさんから聞いたお店はエスト…装飾品の店だ。だけどハルに伝えてあるのは武器の店。 そう。俺は今回ハルにサプライズをしようとしている。 二人で買うのもいいんだけど…。 こっそり買ってプレゼントしたいなと。 そのまま告白…はしないつもりだ。 好きだって伝えたいとは思ってる。思ってるけど…。 きっと別れがあるから…な。 問題はどうやって別行動するべきか。 なのだが、それもトオルさんに習った流れで行くつもりだ。…人に教えて貰ってばかりだな。 「じゃあハルがミンクを見てる間に俺も見てくるね」 「はーい。別にユウキ一緒に入ったって良いんだよ?」 ミンクと言うのは…そう。女性用下着のお店だ。 「いや、勘弁してくれ。それはキツイよ」 「ふふふ。照れてるんだね?」 「照れるってか恥ずかしいよ。どこ見ていいのかわからんし。ほら、そろそろ買い物行くぞ」 「