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第9話

Author: パンチを喰らえ
優樹は拳を握りしめた。

「俺がちゃんと守ってやれなかった」

「兄さんのせいじゃないよ」

私はそう言って、彼の手の甲をそっと叩いた。

「兄さん、今川家に連絡してくれる?私、戻って政略結婚を受けるって伝えて。

バツイチでも構わないのなら……」

優樹は私の顔をじっと見つめた。

「わかった、すぐ手配する」

立ち上がり、ドアのところでもう一度振り返った。

「優里、本当にそれでいいんだな」

「うん、もう決めたの」

声はとてもか細かった。

「あの人も、あの人のことも、すっかり諦めたから」

優樹は頷き、病室をあとにした。

一方、その頃、孝一は別の病室で横になっていた。

両手にギプスをはめ、見る影もなくやつれている。

そこへ病室のドアが開いた。医者かと思ったが、入ってきたのは彼の母だった。

「孝一!」

彼の母は息子の姿を見るなり、泣き崩れた。

「いったい、どうしたっていうの」

「母さん……」

孝一の声はかすれていた。

「俺、もう終わりだ」

「どういうこと?なんでこんなことに……」

孝一は苦笑した。

「逆らっちゃいけない相手に、逆らったんだよ」

そのとき
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