LOGIN「皇太子殿下、本当に江殿に隠れて、彼女の心臓の生血を抉り取り、慕殿の治療に用いるおつもりですか?」 短剣を握る老侍医の手は震え、揺らめく蝋燭の火が彼の額に浮かぶ冷や汗を照らし出していた。 寝台では、江清瑟(こう せいしつ)の華奢な体が豪奢な錦の夜着に沈み込み、その顔色は冬の初雪のように蒼白だった。 謝長離(しゃ ちょうり)の口調は、殿舎の外に積もる雪よりも冷酷であった。 「いかにも!余は既に彼女に麻酔薬を飲ませた。今は昏睡しており、目を覚ますことはない。早く手はずを整えよ!」
View MoreShe stood in front of a crowd with dried up tears in her eyes…..her eyes that were said to be the most beautiful pair of eyes in the world with long luscious looking eyelashes, well rounded and stretched out and most importantly blessed with a pair of red pupils. As she pushed back her luscious red hair behind her ears I looked at the side to spot another pair of eyes that was fixed on her without blinking. Everyone in that courtroom believed that she was innocent but no one was going to oppose while she would be punished for a crime she never did………..I looked down and fiddled with my fingers, unable to watch the further proceedings.
But………changing my world around 3 words suddenly resounded in that room.
“I am GUILTY”
北朔の草原に十度目の春雪が舞い降りた時、清瑟は黄金の天幕の中で、双子を出産した。戦は汗だくになった彼女の手を固く握りしめ、産声を聞いた瞬間、かつて戦場で死にかけた時よりも赤く目を腫らして涙を流した。彼は自らの手で臍の緒を切り、毛皮に包んだ赤子たちを彼女の目の前へ抱き寄せた。「見ろ、俺たちの娘だ。お前にそっくりだろう」清瑟は優しい眼差しを向けた。「あなたって人は、最初から娘のひいきなのね」「娘の方がお前に似ているからな!当たり前だろう!」清瑟は吹き出したが、傷口が引きつって小さく呻いた。戦は血相を変えて身を屈めた。「痛むのか!?巫医を呼べ!」「戦、大丈夫よ」彼女は彼の手を握り、掌の硬いタコを指先でなぞった。「それよりも、南雍のほうは……最近、何か知らせはあった?」戦の顔色が沈んだ。斥候からの報告によれば、南雍の新帝は政務を完全に放棄しており、各地の諸侯が私兵を抱えて反乱の兆しを見せている。国中は流民で溢れ返り、餓死者の死体が道端に転がっているという。「長離の奴は……」彼は言葉を区切り、結局それ以上は言わなかった。あの男は、かつての東宮の古い殿舎に引きこもり、一枚の肖像画に向かって一日中座り続け、すでに骨と皮ばかりの幽鬼のような姿になっているという。……三日後、南雍との国境に狼煙が上がった。戦は漆黒の鎧を纏い、王庭の前に集結した軍勢に向かって出陣の誓いを立てた。彼は軍の指揮権を示す虎の割符を清瑟の手に握りしめさせた。「北朔のことはお前に任せる。俺が南雍を平らげたら、戻ってきて一緒に新しく植えた芍薬の花を見よう」清瑟はつま先立ちになり、彼の眉間に刻まれた憂いの皺に口づけをした。「戦。もし長離が降伏すると言ったら……」「分かっている」彼はうつむき、彼女の唇に軽く触れた。「お前のために、あいつの遺体だけは綺麗に残してやろう」雷鳴のような馬の蹄の音が響き渡り、三十万の鉄騎兵が朝霧を切り裂いて進軍を開始した。清瑟はお包みにくるまれた子どもたちを抱き、戦の背中が草原の彼方へと消えていくのを静かに見送った。南雍の都の城壁の上で、長離は手すりに寄りかかって眼下を見下ろしていた。下からは天を震わせるほどの怒号と殺声が響き、北朔の軍旗が強風に煽られてはためき、戦の握る
戦は低く笑い、その喉仏が彼女の鎖骨をかすめた。「当然だ。ここは霊泉(れいせん)だからな。腰の痛みに一番効くらしいぞ」彼の手は彼女の腰のあたりへと滑り降り、絶妙な力加減で揉みほぐし始めた。「最近、夜中に何度も寝返りを打っているだろう?疲れているんじゃないか?」湯気の中で、清瑟の耳たぶが徐々に赤く染まっていった。彼女は顔を彼の肩口に埋め、くぐもった声で言った。「誰かさんが、毎晩きつく抱きしめて寝るからでしょ」「抱きしめていないと、お前が布団を蹴飛ばした時に気づけないだろう?」戦は彼女の顔を上向かせ、親指でその唇をなぞった。「この間、お前が風邪を引いて咳き込んだ時、俺がどれほど肝を冷やしたか」彼の口づけが落ちてきた時、それは温泉の熱を帯びていた。唇が重なり合い、息が絡み合う中、清瑟は彼の胸の奥で早鐘のように打つ心音を聞いていた。突如として、遠くから馬の蹄の音が聞こえてきた。侍衛の声が霧の向こうから響く。「王上!至急ご報告申し上げる儀がございます!」戦が苛立たしげに眉をひそめて立ち上がろうとしたのを、清瑟がそっと押さえた。「行ってきて。私はここで待っているから」彼女は両手で湯をすくい、彼の顔に軽く浴びせかけた。「そんな発情した顔で議事堂に行ったら、私が色香で王を惑わす悪女だと思われちゃうわ」戦は彼女の指先に噛み付いて軽く吸い、「戻ってきたら、この続きをしよう」と言い残した。彼が大股で去っていく背中を見つめながら、清瑟はふっと笑いを漏らした。水面に映る己の姿を見下ろし、ふくらんだ腹を撫でながら、昨夜胎動があった際、戦が慌てふためいて薬の椀をひっくり返しそうになった時のことを思い出していた。夕闇が迫る頃、戦は酒の入った甕を下げて戻ってきた。彼は衣を脱ぎ捨てて湯の中に飛び込み、飛沫が清瑟の裾を濡らした。「南雍の皇帝が危篤だそうだ。恐らく、今夜を越えられまい」彼は彼女を腕の中に抱き込み、口に含んだ温かい酒を、口移しで彼女に飲ませた。清瑟の動きが一瞬止まったが、すぐに残りの酒を呷り、飲み下した。「……私には関係のないことよ」彼女は身を翻して彼の上に跨り、鎖骨から胸元へと水滴を滴らせながら言った。「それより王上、私をこんなに待たせた罪滅ぼしは、どうやってしてくれるおつもり?」
「ならば、この国ごと他人に譲ればよいでしょう」彼の声はひどく静かだったが、言葉の端々は氷のように冷たかった。不意に、記憶の奔流が目の前を覆い尽くした。あの年の流刑の道中、清瑟が彼を背負って凍りついた川を渡った時のこと。粗末な布靴が氷と擦れてキュッと鳴る音。彼女の細い背中は今にも折れそうに弓なりに曲がっていたが、それでも彼女は笑いを含んだ息遣いで言ったのだ。「殿下がご無事なら、それでいいんです」皇帝はよろめきながら玉座の肘掛けにすがりついたが、喉の奥から込み上げる生臭い血を堪えきれず、青玉の床に大量の血を吐き出した。「この……親不孝者めが……」言葉を言い終えぬうちに、皇帝は糸が切れたように玉座に崩れ落ちた。扉の外で控えていた宦官たちが雪崩れ込んできて、侍医たちが慌てふためきながら皇帝を運び出していくのを、長離はただ冷ややかに見下ろしていた。彼はゆっくりと立ち上がり、玄色の衣の裾を翻して、血と破片にまみれた部屋を後にした。遠く離れた北朔の王庭では、黄金の刺繍が施された天幕が朝の風に優しく揺れていた。清瑟は熊の毛皮の柔らかな絨毯に斜めに寄りかかり、月白色の衣裳が、少しふくらみ始めた彼女の腹部を包み込んでいた。戦が大股で天幕に入ってきた。漆黒の鎧には、まだ溶けきっていない雪の結晶が張り付いている。彼は寝台の前に跪くと、冷えた顔を彼女の腹にすり寄せた。「今日の朝議は長引いてしまった。子どもたちは騒いでいないか?」「戦、くすぐったいからやめて」清瑟は笑いながら彼を押し返そうとした。だが戦は立ち上がろうとせず、睫毛で彼女の衣をくすぐるようにしながら言った。「声が聞こえたぞ!息子は馬に乗りたいと言っているし、娘はお前に弓を教わりたいと言っている」「馬鹿なこと言わないで。まだ五ヶ月なのに、喋れるわけないでしょう」戦は壊れ物を扱うように、そっと彼女を抱き寄せた。「清瑟。ありがとう」帳がめくられ、侍女の阿如が銅の洗面器を捧げ持って入ってきた。「王上、王后様。お食事の支度が整いました」阿如が彫刻の施された低い机に食事を並べる。青磁の椀には煮込んだばかりの滋養強壮の汁物が盛られており、立ち上る湯気と共に独特の薬膳の香りが広がった。戦は椀を受け取ると、銀の匙で優しくかき混ぜ、熱くないか確認し
戦の療養中、長離は何度も謁見を求めてきたが、すべて門前払いとなっていた。一ヶ月が経過し、清瑟はようやく彼との面会を承諾した。長離は酷くやつれ果て、目の下にはどす黒い隈が落ちていた。彼が、全快した戦と指を絡ませ合う清瑟の姿を見た時、その瞳に深い絶望の色がよぎった。「あの刺客は、余が差し向けた者ではない」彼は掠れた声で言った。「慕家の残党だ。奴らはお前を憎んでいた……だが、元を正せば余の責任だ」「知っていますよ」清瑟は凪いだ声で返した。「王上がすべて調べ上げました。流蛍が処刑されたのだから、慕家が私を逆恨みするのも無理はありません」長離は一歩前に踏み出した。「清瑟。余と共に帰ってくれ。南雍にはお前が必要だ。いや……余がお前を必要としているんだ」戦が顔をしかめて口を開こうとしたが、清瑟が彼の手を軽く握って制した。「私に任せて」彼女は長離の前に歩み寄り、静かな湖面のような表情で告げた。「皇太子殿下。あなたと私の縁は、とうの昔に完全に断たれています。あなたが流蛍を救うために、私の胸から血を抉り取ろうとしたあの瞬間に、私たちの間にはもう何の可能性も残されてはいません」長離は雷に打たれたようによろめき、後ずさりした。「余は後悔している。本当に、死ぬほど後悔しているんだ……」「遅すぎます」清瑟は首を振った。「私が今愛しているのは、戦ただ一人です」長離は突如としてその場に崩れ落ち、地に膝をついた。「頼む、どうかもう一度だけ機会を与えてくれ……余は、皇太子の座を捨てても構わない!」清瑟は目を伏せた。「殿下、お引き取りを。南雍の民が、あなたを待っています」戦が進み出て、清瑟の肩を抱き寄せた。「皇太子殿下。交易の条約はすでに調印された。明日、お前を南雍まで護送する兵を手配してやろう」長離は顔を上げ、目の前で寄り添う、あまりにもお似合いの二人を見つめ、自分が彼女を永遠に失ったのだという事実を、ようやく骨の髄まで理解した。彼はゆっくりと立ち上がり、最後に清瑟の姿を深く目に焼き付けて、背を向けた。長離が南雍の都に帰還したその日、帝都には百年に一度の大雪が降った。彼は東宮で最も高い楼閣に独り立ち、北の空を見つめながら、肩に雪が積もるがままにしていた。背後に控えていた宦官が
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